■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-09-08/
新体制になってリーグ戦では2試合目となった第19節・北海道コンサドーレ札幌戦。JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝・第2戦から中2日のアウェイという厳しい日程だったが、藤田直之、松田力、大久保嘉人のゴールで3-0で勝利したセレッソ大阪。勝点で並んだ札幌を得失点差で上回り、一つ順位を上げて11位へ浮上した。
最終的には大差で勝利したセレッソだが、前半は苦しい展開に。札幌の人に強く来るプレスに対し、ボールをうまく運べずにいると、パスをつながれ、守勢に回る。それでも最初の決定機はセレッソ。21分、前からのプレスで坂元達裕がボールを奪うと、加藤陸次樹が持ち込んでシュートも相手GKの好守で得点ならず。すると、直後に今後はセレッソが札幌のプレスでボールを失い、大ピンチ。ただし、今度はGKキム ジンヒョンが立ちはだかり、ゴールは許さない。その後も防戦を強いられる展開が続いたセレッソだが、何とか最後は割らせず我慢の時間を続けると、前半終了間際、立て続けにチャンスを作る。41分、西尾隆矢が高い位置で奪い、山田寛人から加藤につないでゴールに迫ると、ここで得たCKから決定機。原川力のキックを藤田がヘディング。DFに防がれたこぼれ球を西尾がシュート。ここはギリギリでGKに防がれ、跳ね返りを瀬古歩夢がシュートもクロスバーを直撃した。惜しくもゴールを逃したが、アディショナルタイム、再びCKから決定機。原川のキックをクリアされたボールを松田陸がダイレクトで原川へ付けると、余裕を持って上げた原川のクロスに飛び込んだのは藤田。豪快なヘディングが決まり、セレッソが先制に成功した。
後半、山田と中島元彦に代えて松田力と乾貴士を投入した小菊昭雄監督。すると、早速、2人が期待に応える。乾が左サイドでタメを作って流れを引き寄せると、51分、原川のCKに松田力がニアに飛び込み頭で合わせてゴール。後半開始早々、セレッソが追加点を決めた。前半は機動力を前面に押し出して攻めてきた札幌だが、後半は選手交代により、外国籍選手の高さを生かした攻撃にチェンジ。63分、72分とクロスからジェイのヘディングでゴールを脅かされたセレッソだが、前者はキム ジンヒョンがビッグセーブでしのぐと、後者はポストに当たって難を逃れた。82分にはチアゴをCBに入れ、西尾を左SBに移し、高さ対策をとるなどピンチを脱したセレッソは、88分に試合を決定付ける3点目を奪う。西尾のスローインを受けた西川潤がドリブルからクロス。DFのクリアを拾った乾が落ち着いて大久保へパスを送ると、大久保は対応に来たDFをかわして狙い澄ましてシュート。見事、ゴールに突き刺し、自身J1通算191点目を決めた。
試合はこのまま3-0でセレッソが勝利。試合後の総括で、小菊監督は守備面に言及。「Jリーグでも屈指の攻撃力を誇る札幌に対し、選手たちが苦しい時間帯を全員でカバーして乗り越えてくれた結果、このような結果につながったと思っています。選手たちの規律を守った自己犠牲に感謝しています」と話し、粘り強く戦い、ゴールを許さなかった選手たちを称えた。その小菊監督の采配もズバリ的中した今節。ゴールを決めるたびにベンチと選手が一体となって喜ぶ姿が、現在のチーム状態を表していた。次節は、中2日で今度はホームに札幌を迎えての再戦。今節、得た収穫と課題を持ち帰り、リーグ戦3連勝を目指す。