■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-11-07/
前節の徳島ヴォルティス戦から中3日。アウェイ連戦となった柏レイソルとの明治安田生命J1リーグ第35節。セレッソは、徳島戦から先発を8人変更。ディフェンスラインは総入れ替えとなり、鳥海晃司は加入後、リーグ戦では初先発となった。
立ち上がり、ボールが落ち着かないセレッソ。13分、自陣でのスローインを奪われ、サイドを崩され、柏に決定機を与えると、16分にも左サイドをワンツーで進入され、あわやPKかというシーンを作られる。柏の堅守速攻に対して守勢に回る中、ボールは持っても相手陣地に入っていくことができず、28分には、柏に右サイドを崩され決定機を作られたが、最後のシュートはキム ジンヒョンが素晴らしい反応で防ぎ、ゴールは割らせなかった。
厳しい内容が続いたセレッソだが、飲水タイム明け、右サイドの立ち位置に変化を加えると、ビルドアップが改善。藤田直之、原川力のダブルボランチもうまくボールを受け始めると、左サイドに展開し、チャンスを作る。37分には、清武弘嗣のパスを受けた藤田が左サイドでうまく相手をかわしてクロス。ファーで坂元達裕が合わせたが、ヘディングはわずかにクロスバーを越えた。アディショナルタイムにも、清武、新井直人のコンビで左サイドを崩すと、クロスに対するクリアを藤田がダイレクトでシュート。うまく捉えたが、枠を外れた。
後半は立ち上がりからセレッソがボールを握って押し込むと、50分、坂元がカットインからシュート。DFに当たって際どいコースへ飛んだが、GKに止められた。60分、一人目の交代カードとして大久保嘉人が入ると、直後に好機。加藤陸次樹のクロスに対し、うまくDFを外してファーサイドに入ったが、ヘディングは枠を捉えることができなかった。前半に比べると良い入りをした後半だが、柏のカウンターの脅威は衰えず、ヒヤリとする場面が何度か訪れる。クリスティアーノに抜け出された64分のシーンでは、キム ジンヒョンとチアゴが体を張ってブロック。気迫のこもった守備で失点は許さない。緊迫した展開のまま、試合終盤まで0-0が続いた中、セレッソにアクシデント。チアゴが足を痛めて交代し、急遽、CBに西尾隆矢が入ることになった。
すると、この交代の1分後、わずかな綻びを突かれて失点。左サイドを崩されると、最後は西尾の寄せも一歩及ばず、ペナルティーエリア内に進入してきた柏の右サイドバック、大南拓磨に決められた。この1点が決勝点となり、セレッソは0-1で敗戦。うまくいかないゲーム展開の中でも粘り強く無失点で試合を進めていたが、最後に勝点1も失う結果となった。試合後は、失点場面を悔やみつつ、「この5連戦、移動を伴う過酷な日程でしたが、全員が最後まで戦ってくれたこと、タフに走り切ってくれたことに感謝しています」と総括した小菊昭雄監督。上位の横浜F・マリノス戦から続いた5連戦。天皇杯準々決勝やJリーグYBCルヴァンカップ決勝といった大一番も戦いながら、最後はリーグでのアウェイ2連戦となった過酷な日程を、多くの選手がプレーして乗り越えたことは、必ずやシーズンのラストにつながるだろう。代表ウィークによる中断期間を挟み、次節、セレッソはホームに王者・川崎フロンターレ戦を迎えるビッグゲームに挑む。