【11/20 川崎戦】Match Preview
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≪王者をホームに迎える一戦。“小菊セレッソ”として、現在の持てる力を全てぶつけたい≫
前節の柏レイソル戦から約2週間の中断を挟み、再開される明治安田生命J1リーグ。今節、セレッソ大阪は、ホームに前々節でJ1リーグ優勝を決めた川崎フロンターレを迎える。中断期間には、13日と14日に、人数限定ながら、サポーターへの公開練習も行った。「見に来てくれることは嬉しいですね。個人的にも、見られることで気持ちが上がる部分は他の選手より大きいと思います」(坂元達裕)「楽しかったです。サポーターに見られることで、改めて応援されていることを感じます。もっと頑張らないといけない気持ちになりました」(瀬古歩夢)。選手たちは、普段とは違う刺激を受けることで、心身ともにリフレッシュできた様子だ。また、加藤陸次樹はこの期間で取り組んだことについて、「細かいところを見直す期間になった。どうゴールを決めるかという部分は特に意識して調整した」と話す。連戦を終えて、改めて自身を見つめ直すことで、各選手それぞれが有意義な時間を送った。
直近の公式戦5連戦、セレッソは3勝2敗で終えた。名古屋グランパス、柏といった堅守速攻型のチームに苦しんだが、試合ごとに選手を入れ替えて5試合を戦い抜いたことで、チームの総合力は確実に増した。今節を前に、「リーグ戦は一桁順位で終わる」(小菊昭雄監督)という明確な目標を設定。乾貴士、アダム タガート、ダン バン ラムと、負傷でチームを離れざるを得なくなった選手もいるが、彼らの分も含めて、再びチーム一丸の姿勢を持ち、リーグ戦の残り3試合と天皇杯に挑む。
直近の5年間で4度目のJ1制覇を果たした川崎をホームに迎える今節は、セレッソにとってチャレンジの一戦だ。ボールを保持して試合の主導権を握ってくる川崎に対し、守備がどうハマるかがポイント。積極的にトライし、川崎を慌てさせたい。もちろん、自陣に引かされる時間帯もあるとは思うが、ピッチに立つ11人全員での意思統一を図った守備が必要になる。攻撃は速攻がメインになるとは思うが、つなぐところはしっかりつなぎ、自分たちの時間も作りたい。川崎は優勝を、セレッソは残留を決めており、余計なプレッシャーもないため、互いに思い切りぶつかり合う、ガチンコの戦いになりそうだ。
試合当日の天気予報は、最高気温20度、最低気温9度、降水確率は0%。14時キックオフで、プレーするコンディションとしては良好だ。また、11月からスポーツを含めた大型イベントの上限1万人が解除され、収容人数の50%であれば、1万人を超えても入場可能になった。ヨドコウ桜スタジアムは約2万5千人を収容できるため、今節の上限は約1万2千人。チケットは完売しており、今季初の1万人超えの可能性もある。試合に向けて、「ホームでサポーターの力強い後押しもありますし、自分たちでボールを奪いにいく、ゴールを奪いにいく、そういったサッカーを披露したいと思っています」と力強く話した小菊監督。王者を相手に臆することなく挑み、現在の持てる力を全てぶつけたい。
≪試合前日コメント≫
■小菊昭雄監督Q:直近の5連戦の後、今節を迎えるまでに約2週間の準備期間がありました。公開練習も2日間ありましたが、どういった期間になりましたか?
「夏の13連戦と同じくらい、5連戦ではあったのですが、タフなゲームが続きました。移動も多かった中で、ルヴァンカップ決勝、天皇杯の準々決勝と、様々に大会も変わり、プレッシャーもある中で、選手たちは疲弊していました。まずはしっかりと全員でリフレッシュして、コンディションをもう一度見直して、いい準備ができたと思います。連戦中に出た課題やチームとして積み上げているところをもう一度、全員で再確認しながら、クオリティーを上げていく作業ができて、非常に充実した2週間になりました」
Q:残りのリーグ戦3試合、天皇杯へ向けて、特に重視して取り組まれたことは?
「自分たちがやってきたこと、攻守に矢印を前に出していくところですね。そこはブレずに、やっていきたいと思います。アグレッシブにボールを奪う、ゴールに迫る、そうしたゲームができた試合は、全員が躍動したサッカーができました。そうした部分は再確認しました」
Q:川崎フロンターレについて。改めて、彼らの強みと、今節へ挑む意気込みについて
「やはり川崎は、うまくて強くてタフなチームだと思います。クオリティーの高い選手たちがハードワークして、チーム一丸��なって勝利を目指して走り切ります。そういった姿勢が今回の優勝にもつながったと思いますし、そこは我々も求めていかないといけないところだと思っています。明日も強度の高い試合になると思いますが、先ほども申し上げたとおり、私たちも後ろに引くのではなくて、ルヴァンカップの準決勝のようなゲームを見せたいと思います。ホームでサポーターの力強い後押しもありますし、自分たちでボールを奪いにいく、ゴールを奪いにいく、そういったサッカーを披露したいと思っています」
Q:公開練習では別メニューだったキム ジンヒョン選手について。今節に向けて調整してきたと思うが、コンディションを含めた現在の状況はいかがでしょうか?
「ここ数日は練習にも合流しています。本人も、まだ痛みはある中でも、強い気持ちでトレーニングに取り組んでくれました。メディカルスタッフも最大限のサポートをしてくれていますので、試合には間に合う状態だと思います」
Q:中断期間が明けてリスタートを切る前に、改めて選手たちに強調したこと、最終的にリーグで目指すところはどのように考えていますか?
「オフ明け、選手たちに伝えたことは、まさしくチームとしての目標を明確にしないといけないと思っていましたので、『必ず一桁順位で終わる』と。『そこは強くこだわりたい』と伝えました。『それが我々のプライドだ』ということも選手たちに強く伝えました。ここからの3試合、勝点を積み上げて、その目標を全員で達成できるように、1戦1戦を大切に戦います。明日はJリーグのチャンピオンチーム、ホーム最終戦はルヴァンカップのチャンピオンチーム、最終節は、J1残留を目指している清水ということで、どの試合もタフなゲームになると思います。我々の現時点での立ち位置や、積み上げてきた成長を確認するためにも、必ず勝って、天皇杯につなげていきたいと思います」
■加藤陸次樹
Q:直近の5連戦の後、今節を迎えるまでに約2週間の準備期間がありました。どういった期間になりましたか?
「個人としてもチームとしても、細かいところを見直す期間になりました。あとは、シンプルに、体の疲れが取れました」
Q:「細かいところを見直す期間になった」ということですが、個人として、より重視して取り組まれたことは何ですか?
「どうやってゴールを決めるかという部分ですね。要求もそうですし、自分の動き出しもそうですし、どうゴールを取る位置に向かうかは、この期間で特に意識して調整しました」
Q:今節の相手はJ1リーグ優勝を決めた川崎ですが、いつもと違う意識もありますか?
「そうですね。ただ、(相手がどこというより)とにかく、監督が『最後は絶対に一桁順位で終わりたい』ということも話していて、そこに向かって選手も意思統一しているので、ラスト3試合、1試合1試合を負けなしで終わりたいです。今節も、相手は王者ですが、勝ちたい気持ち、それだけですね」
Q:話は変わりますが、先日、日本代表対オマーン代表戦のDAZNでの中継内で、解説の佐藤寿人さんが加藤選手を代表に推薦していました。励みになる部分もありますか?
「今、初めて聞きました(笑)それは凄く嬉しいですし、頑張ろうと思いますね」
Q:サンフレッチェ広島でのつながりも少しあると思いますし、ストライカー目線で見て、そういう評価をされたのだと思います。
「広島のユースにいた頃、少しだけ話をさせてもらったこともあります。寿人さんのように、そして、越えられるように頑張りたいです」
Q:何かアドバイスをもらったのですか?
「深くは話せていないですが、ユース時代、トップチームの練習に行った際に、見て学んでいました。少しだけ話はさせてもらいましたが、深く聞く勇気は、ユース時代はなかったので、とにかく見て学んでいました」
Q:リーグ戦3試合と天皇杯が残っていますが、移籍1年目の今季、ここまではどのようなシーズンになっていますか?
「1年間を通して試合に絡めたことは自信になっています。目標とする結果(数字)には至っていませんが、得点も取れたので、そこは自信を持って、今もやっています。ただ、チームとしては、掲げていた目標には行けていないですし、特にリーグ戦での順位は低いので、そこはチームの一人として悔しい思いもあります。ただ、まだ天皇杯もあるので、最後に優勝して終われれば、良かった1年になったと言えると思います」