■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-11-20/
代表ウィークによる約2週間の中断を挟み、再開された明治安田生命J1リーグ。今節、セレッソ大阪は、ホームにJ1王者の川崎フロンターレを迎えた。試合前日に今シーズン限りでの現役引退を発表した大久保嘉人はベンチからのスタートとなった。
立ち上がり、勢い良く試合に入ったセレッソだが、すぐに川崎に主導権を奪い返されると、5分に失点。家長昭博を起点に右サイドを崩され、最後はこぼれ球をレアンドロ ダミアンに決められた。13分にもピンチを招いたが、ここは家長のシュートをキム ジンヒョンがキャッチ。セレッソも17分に好機。松田陸のパスを起点に、清武弘嗣の落としを受けた加藤陸次樹がシュートもミートしなかった。31分にも清武と丸橋祐介で左サイドを崩し、最後は清武がシュート。37分には、西尾隆矢の縦パスからチャンスが広がるも、崩し切るには至らず、シュートは打てず。すると、40分に2失点目。中盤でボールを奪われ、ショートカウンターを受けると、最後は家長のパスから再びレアンドロ ダミアンに決められた。
後半開始から加藤に代わって大久保がピッチに入ると、46分、大久保のパスを受けた清武の落としを原川力が狙いすましてシュート。際どいコースへ飛んだが、GKに防がれた。47分にはカウンターから大ピンチ。マルシーニョに抜け出されてGKと1対1になるも、キム ジンヒョンがうまく間合いを詰め、シュートは許さず。ただし、難を逃れた直後の49分、マルシーニョに決められ3失点目を喫した。前半同様、出端をくじかれる難しい展開になったセレッソだが、まずは1点を返すべく反撃に出る。73分、清武のパスを坂元達裕がヘディングで落とし、松田陸が強烈なミドルシュートを放つ。絶妙なコースへ飛んだが、GKの好セーブに阻まれた。79分にも決定機。丸橋のクロスから途中出場の松田力がヘディングで合わせたが、再びGKに防がれた。それでも、ここで得たCKから1点を返す。ニアで跳ね返されたセカンドボールを拾った原川と丸橋で左サイドを崩し、最後は丸橋のクロスに奥埜博亮がヘディングで合わせてネットを揺らした。
ここから2点、3点と反撃したいセレッソ。84分、CKの2次攻撃から決定機。丸橋のクロスを西尾が折り返し、中で瀬古歩夢が詰めたが、シュートはわずかにクロスバーを越えた。すると、85分、左サイドを崩され失点。点差は再び3点に広がった。89分と後半アディショナルタイムには、キム ジンヒョンがビッグセーブを連発。4失点したこの試合だが、守護神の奮闘は最後まで光った。試合はこのまま1-4で終了。王者相手に真っ向勝負を挑んだセレッソだったが、複数人が連動する崩し、守備での強度、試合展開を読む目など、様々な要素で川崎に強さを見せつけられた。川崎とは天皇杯決勝でもう一度、対戦する可能性はある。力の差は受け止めながら、「今日の敗戦があって成長できたと言えるように、チームとして取り組んでいきたい」と小菊昭雄監督。果敢に挑んだ今節の敗戦を将来の糧にしたい。試合後、大久保は川崎サポーターの前で挨拶。川崎の選手たちから胴上げされる一幕もあった。次節、ホームでの現役ラストマッチに挑む。