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【12/4 清水戦】Match Preview

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≪今季のリーグ最終戦。J1ラストマッチとなる大久保嘉人のゴールにも期待≫

2-1の逆転勝利を飾った前節の名古屋グランパス戦から1週間。セレッソ大阪は、清水エスパルスのホームに乗り込み、今季のJ1リーグ最終戦に挑む。

ホーム最終戦となった前節は、逆転勝利という結果はもちろん、内容面でも名古屋を上回る、会心の試合を演じた。攻撃面で課題が残ったJリーグYBCルヴァンカップ決勝から約1ヶ月。“守備を固める相手をどう崩すか”というテーマに正面から取り組む過程において、ルヴァンカップ決勝と同様、前節もセレッソがボールを握る展開となった中、素早くパスをつないでゴールに迫るシーンを多く作れたことは収穫だ。この試合では、ボールを受けるポジションを工夫するとともに、縦への意識も強く見られ、少ないパス数でシュートまで持ち込めた。リーグ戦6試合ぶりに先発した大久保嘉人も、フィニッシャーとして再三、決定機に顔を出すなど、チームの中でうまく機能。自身のJ1リーグラストとなる今節に向けても期待が懸かる。後半の2得点はいずれもセットプレー絡みだったが、ルヴァンカップ決勝では3本しか奪えなかったCKを前節は12本、獲得。崩して相手陣内に進入できた証でもあった。試合後、小菊昭雄監督は、「ゴールへ向かい、縦を意識しながら全員が関わることにトライした。そういったシーンがたくさん見られたことは大きな収穫」と手応えを口にした。

そうした良い流れを継続し、連勝で今季のリーグ戦を締めたいセレッソだが、相性という点では、近年“アウェイ清水”は分が悪い。清水のホームでは、2004年以来勝てておらず、その間の成績はセレッソの4分7敗。相手の速攻から失点する試合も多く、独特のサンバのリズムを奏でるスタジアムの雰囲気に呑まれる展開も目立つ。今節こそ、そのような負のジンクスを払拭して勝利を掴みたい。この試合にJ1残留が懸かる清水がどのような戦い方を選択するかもポイント。引いて守りを固めるか。前からアグレッシブにプレスに来るか。相手の守備の出方を見極め、ボールを動かし、空いたスペースを攻略していきたい。ロティーナ監督から平岡宏章監督に交代して以降の清水は2勝1分で失点も『2』。直近の2試合はいずれも無失点なだけ��、セレッソとしては、カウンターにも警戒しつつ、どう相手の守備を打ち破るかが問われる。J1残留を決めるべく気持ちを入れて向かってくる清水に対し、セレッソとしても、メンタル面を強く持って試合に臨みたい。

今節がJ1ラストマッチになる大久保だが、最後にセレッソが“アウェイ清水”で勝利した04年の試合では、決勝点を挙げている。“鬼門突破”へ、今節も彼の得点力がカギを握りそうだ。前節は両チーム最多のシュート4本を放ち、その全てが決定機に近い形だった。試合後、「(得点は)深く考えていない。いい形で、楽しみながらリーグ戦を終えられたらいい」と最終戦へ向けて話した大久保だが、やはりJ1最多得点の更新に期待は懸かる。記憶にも記録にも残るストライカー、最後のJ1リーグ戦。その一戦で、どのような名シーンが生まれるか。最後まで目が離せない。

≪試合前日コメント≫

■小菊昭雄監督

Q:今節はリーグ最終戦ですが、その先には天皇杯も控えています。今節、チームとして突き詰めたいことは?
「1年間という長いリーグ戦の中で、やはり最後は勝って終わりたいですし、天皇杯へ向けても、今節に勝って、結果を伴った形で臨みたいです。選手は今週もモチベーション高く取り組んでくれました。必ず勝って、締め括りたいと思います。内容面でも、今までやってきたことのクオリティーを上げていくことが必要です。ホーム最終戦の内容に、よりクオリティーを高めて、(ゴールに迫る)回数を増やしていく。そうしたゲームにしたいと思います」

Q:今節は、ロティーナ監督やイバンコーチとの対戦も楽しみだったが、監督交代がありました。そこで危機感も生まれたのか、監督交代後の清水エスパルスは2勝1分です。現在の清水の状態はどう見ていますか?
「ロティーナ監督、イバンコーチの積み上げてきた堅い守備は継続されていると思います。そこへプラスαとして、攻撃のところでは、より縦への意識が生まれ、そこに関わる前線のコンビネーションは、平岡監督の良さが出ているのかなと見ています。あとは、球際やセカンドボールの争い、1対1のバトルでもタフに戦ってくるイメージがあります。明日は(J1)残留が懸かった独特な雰囲気の中でのゲームになると思い���すが、私たちとしても、一人一人がバトルすることは大事になります。緊迫した空気の中でも怯まず戦うことが重要です」

Q:アウェイでの清水戦は、近年、相性としては良くないが、そのあたりは気にしますか?
「確かにここ数年、アウェイで清水に勝てていないデータがあることは知っていますが、特にやりにくい相手だとは思っていません。明日のゲームで、そうしたデータを覆すことができるように、流れを変えていきたいと思っています」

Q:今節がJ1ラストマッチとなる大久保選手について。改めて、彼に期待したいところは?
「ホーム最終戦でも、相手にとって常に危険な選手であり続けたと思います。今節に向けて、彼も色々な思いを持って試合に挑むと思いますが、ホーム最終戦と同様、チームを勝たせる、勝利に導くプレー、ゴールを期待したいと思います。守備の面でも、彼の背中を見て若い選手たちが頑張れるところもあると思うので、攻守両面でチームを引っ張って欲しいなと思います」

Q:先週、京都サンガF.C.のJ1昇格が決まり、来季は関西が4チームになるが、どのような思いがありますか?
「まず、同じ関西のチームとして、京都の昇格は非常に嬉しく思います。プレシーズンマッチとして、(サンガスタジアムby KYOCERAの)こけら落としにも行かせてもらいましたが、素晴らしいスタジアムで、素晴らしい雰囲気の中で試合をさせていただきました。あのときに、京都も素晴らしいチームだと感じました。今季、チョウ(キジェ)監督が来られて、より強いチームに進化していると感じています。来季、切磋琢磨しながら、関西のサッカーを盛り上げていきたいと思いますし、チョウ監督は、個人的にもお世話になった監督でもありますので、お互い、成長した姿を見せられたらなと思います」

■坂元達裕

Q:前節について。ルヴァンカップ決勝では守備で苦しめられた相手に対し、決定機も多く作れていたが、攻撃面で、チーム全体で意識していたことは?
「ルヴァンカップ決勝では、先に点を取られて守備を固められ、攻め切れない時間が長く続いたので、まずは先制点を取られないことをチームで話してやっていました。その中で、僕が少し絞り気味で、(松田)陸くんに高い位置を取ってもらって、僕は中でプレーして、連動しながら攻撃することを狙っていました。チーム全体としても、中でボールを受ける動きがうまくいったので、それが勝利につながったのかなと思います」

Q:今後も、守備を固めてくる相手を崩すことは、チームがもう一つ上のレベルに行くためには必要になると思うが、そのあたりは、練習から突き詰めている感覚はありますか?
「そうですね。攻撃の形は、練習の中で、今まで以上に確認しながらやっています。そこを突き詰めることは大事だなと、前節を戦って、より強く感じました。その中で、練習ではもっともっと色んな形をトライしているので、試合でも出せていけたらいいなと思います」

Q:今節、清水はJ1残留が懸かっているが、セレッソとしても、いい形でリーグ最終戦を締め括りたい?
「相手は残留が懸かった試合で、気合いを入れてくると思いますが、僕らもそれに負けないぐらい、勝ちたい気持ちは持っています。その気持ちはチーム全体で共有できているので、リーグ最終戦をしっかりと勝ちで終われるようにやっていきたいです」

Q:今節と天皇杯が残っているが、移籍2年目の今季、坂元選手にとっては、どのようなシーズンになったと感じていますか?
「チームとして、苦しい時間もあり、いい時間もあり、どっちも経験した1年だと思います。個人としても、いいときも悪いときもありました。その中で、もっともっと結果を積み重ねていかないといけなかった。ここ最近は、点を取れていないので、最後は取りたい思いは強いです。1年を通して、もっと活躍して、もっと結果を残し続けていける選手に成長していかないといけないと思っています」

Q:今後へ向けて、個人として、より高めていきたいところは?
「今季の後半戦は少しケガも抱えてやっていたので、まずシーズンオフでしっかり治して、より万全な状態にしたいです。その中で、しっかりトレーニングに励んで、より当たり負けない力強さやフィジカルを作りたい。そこは強い意識を持って、取り組みたいです。今季の最初にも、当たり負けないこと、ファウルをもらうだけではなく、しっかりと最後まで行き切ることは話したと思いますが、今季の序盤は手応えを持ちながらプレーできていました。ただ、ケガも重なり、次第に当たり負��ない強さは少し失われたかなと思う。当たり負けしないことは、自分にとって大事な、成長できる部分なので、そこは高めていきたいです」

Q:そのためには、ウェイトトレーニングも重要になる?
「フィジカルを強くするためには、もう一回り体を大きくして、筋肉を付けることも必要だと思いますし、それだけではなく、瞬発系のトレーニングや体幹の部分もまだまだ足りないと思うので、色んなバランスを取りながら、自分に合ったトレーニングをしていきたいと思います」

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