■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-03-12/
前節のFC東京戦から中5日、セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、清水エスパルスとの明治安田生命J1リーグ第4節に臨んだ。先発はFC東京戦から3人変更。山田寛人が今季初先発を果たすと、左サイドバックに入った山中亮輔は、加入後、リーグ戦では初先発となった。
立ち上がりから主導権を握ったのはセレッソ。立て続けにセットプレーを獲得すると、10分には、原川力のCKにファーサイドで鳥海晃司がヘディングで合わせ、惜しいシーンも作った。守備では積極的にプレスをかけ、相手のビルドアップを阻み、攻撃では山中が高い位置を取り、原川、為田大貴のトライアングルが機能。25分過ぎからは相手にボールを持たれる時間もあったが、前半終了間際の45分、清水のゴールネットを揺らした。鳥海からパスを受けた山中が自ら縦に運んで左足で鋭いクロス。ここに山田が絶妙なタイミングで飛び込むと、相手DFのオウンゴールを誘って、先制に成功した。
前半と同様、後半も開始から立て続けにセットプレーを獲得するなど、セレッソが相手陣地でプレーを進めていたが、54分、一瞬の隙を突かれて失点。スタジアムのボルテージが一気にホームチームに傾きかけたが、この流れを絶ち切ったのは、またも山中。57分、セレッソは相手GKのパスを高い位置でカットすると、原川が素早く左サイドへ展開。山中が振り足の速い、狙い澄ましたクロスを入れると、山田とともに飛び込んだのは奥埜博亮。難しい体勢ながらしっかりと右足に当て、ゴールに押し込んだ。この直後には、この試合、前線で起点を作るなど好プレーを見せていた山田に立て続けにチャンスが訪れたが仕留め切れずにいると、74分、清水に決定機を与えてしまう。ただし、この危機にGKキム ジンヒョンがスーパーセーブ。最大のピンチをしのぐと、83分、奥埜のパスを受けた途中出場の上門知樹がダメ押しの3点目を決めた。上門にとっては嬉しいJ1初ゴール。ビジター席をピングで埋めたサポーターも大いに沸いた。
試合はこのまま3-1でセレッソが勝利。開幕5連戦から約1週間が空いた今節。「ビルドアップ、そしてゴールを奪うという攻撃の優先順位を全員で共有して準備してきました。選手たちは準備してきたことをグラウンドで表現してくれました」と小菊昭雄監督も会心の笑みを浮かべた。また、セレッソにとってJ1における清水のホームゲームでは、2004年以来、実に18年ぶりの勝利。歴史的な1勝で、今季のリーグ戦初勝利を飾った。