■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-04-02/
6-1で大勝したJリーグYBCルヴァンカップグループステージ第3節・大分トリニータ戦から中6日。敵地での明治安田生命J1リーグ第6節・川崎フロンターレ戦に挑んだセレッソ大阪。先発は、前節の北海道コンサドーレ札幌戦から2人変更。加藤陸次樹が3試合ぶりにスタートからプレーすると、マテイ ヨニッチが復帰後初のJ1リーグ出場で初先発。ドバイカップを戦い終えてUAEから帰国したばかりの西尾隆矢とCBでコンビを組んだ。
この試合のポイントについて、「ボールを奪う、そしてゴールを奪いにいく。シンプルに、やってきたサッカーをぶつけることができるか。正面から堂々と向かっていきたい」と話した小菊昭雄監督だが、開始から、チームは前から果敢にプレスをかける。取れ切れた際はショートカウンターに、取れなくてもパスコースを限定し、2の矢、3の矢を放って全体を押し上げた。すると13分、早速、スコアに結実。加藤がプレスバックで相手DFからボールを奪うと、中原輝が拾って加藤へリターン。加藤がスペースへ走り出した山田へ素早く送ると、山田は思い切りよくシュート。ポストに当たった跳ね返りを乾貴士が詰めて、セレッソが先制に成功した。
先制後は川崎にボールを持たれる時間も続いたが、中にはパスを入れさせず、決定的なシュートは許さない。コンパクトな守備で対応すると、28分、鮮やかに左サイドを崩して2点目。奥埜博亮、乾、加藤、山中亮輔とボールを運び、山中が斜めのパスを付けると、受けた中原が相手を引き付け、スペースへ走った乾へ絶妙なラストパス。受けた乾がワントラップから冷静に左足で仕留めた。ピンクに染まったビジター席が湧き上がると、36分に3点目。川崎の縦パスを乾がカットし、カウンター。原川力のパスを受けた加藤が収めて山田へ送ると、対応に来た相手DFを山田が絶妙なタッチでかわして前を向き、そのままドリブル。GKとの1対1を冷静に決めて、ネットを揺らした。守備でも川崎に与えた決定機は序盤の1度のみ。セレッソが躍動を続けた前半の45分となった。
後半、川崎は一気の4人交代。パススピードと攻撃のテンポが上がった相手に対し、セレッソは守勢に回るが、マテイ ヨニッチを中心に対応。クロスバーにも救われ無失点でしのぐと、68分、4点目を奪うことに成功。ピッチ中央で相手のパスがズレたところを中原が拾うと、直前に乾に代わってピッチに入っていたジェアン パトリッキがサイドのスペースへ走った原川へ絶妙なスルーパス。原川の折り返しをニアで山田がダイレクトで合わせ、GKのニア上に突き刺した。試合を決定付ける4点目に、セレッソベンチ、サポーターのボルテージはMAXに。
その後も守備の圧力を弱めないセレッソは、Jデビュー戦となったジェアン パトリッキが2度決定機を迎えるなど、押し込み続けた。終盤、1点こそ返されたが、「ほとんど自分たちのプラン通りにできた。完璧に近かった」と乾が語る見事な試合を貫徹。「我々の力で、今日ピリオドを打つ」と試合前に小菊監督が選手たちに話した言葉通り、川崎のリーグ戦ホーム連続無敗記録をストップ。「自信を確信に変える」(小菊監督)会心の勝利を王者・川崎Fから掴んでみせた。