■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-05-29/
公式戦7連戦の5試合目、リーグ戦3連戦の3試合目となった今節。湘南ベルマーレのホームに乗り込んだセレッソ大阪は、アダム タガートと加藤陸次樹のゴールで、2-0で勝利。今季初の3連勝を達成し、トップ3との勝点差も4に縮めた。
負傷の西尾隆矢に代わってCBに鳥海晃司が入った以外、先発は前節の浦和レッズ戦と同じ。継続を重視して試合に臨むと、立ち上がりからセレッソがボールを握り、軽快なパスワークでゴールに迫る。4分、清武弘嗣が最初のシュートを放つと、6分にはジェアン パトリッキに決定機。ここは惜しくも決めることはできなかったが、18分、先制に成功する。清武と毎熊晟矢の連動したプレスで毎熊がボールを奪い、清武がワンタッチで毎熊に丁寧なパスを返すと、毎熊の狙い済ましたクロスに合わせたのはアダム タガート。前々節の“大阪ダービー”に続く今季2点目で、セレッソが試合を動かした。
23分にも相手CKのカウンターからジェアン パトリッキがドリブルで持ち込みチャンスを作るなど、得点後も優勢に試合を進めたセレッソだったが、前半の飲水タイム明け、前からの圧力を強めてきた湘南に対し、押し込まれる展開が続く。それでも30分のミドルシュートはキム ジンヒョンが好セーブでしのぐと、34分には中央を破られたが、シュートはポストを直撃。前半終了間際にも直接FKからゴールを脅かされたが、シュートはクロスバーに当たった。キム ジンヒョンも反応できていたが、肝を冷やしたシーンだった。
後半は再びセレッソが主導権を握りながら試合を進めると、清武を中心にチャンスを作る。守備で立ちはだかったのはマテイ ヨニッチ。相手のクロスを何度もはね返し、ゴールは割らせない。特に71分にウェリントンが入ってからは迫力あるバトルが展開される中、一歩も引き下がることなく対応。「クロスやロングボールの対応は、読みながらプレーしていた。ボールがどこに来ようと、チャレンジに行ける準備はしていた」と試合後に振り返る圧巻の守備を見せた。終盤は連続してCKを与えたが、途中出場のブルーノ メンデスも含めてしっかりはね返し、GKキム ジンヒョンも集中力を切らさず守る。すると、90+4分、試合を決める2点目が入った。相手GKのキックをマテイ ヨニッチがヘディングではね返し、奥埜博亮が前方のスペースへクリア気味のパスを送ると、中原輝が快速を飛ばして追いつく。GK谷晃生がカバーに入るも、中原がプレスをかけると、不十分な体勢から蹴ったGKのキックを拾った加藤陸次樹が無人のゴールへシュートを放ち、ネットを揺らした。
試合はこのまま2-0で終了。「この連戦の中、この暑さの中、タフなゲームだったのですが、全員が想いを一つに戦った結果、勝利につながった」と試合を振り返った小菊監督だが、初夏を思わせる陽気、強い日差しがピッチに注がれた中、交代選手も含めたチーム全員が最後まで戦い抜き、今季初の3連勝を達成した。また、この勝利がクラブにとってはJ1通算300勝目。節目の1勝に対し、「セレッソのOB、現役選手、関係者、スタッフ、セレッソファミリーの皆様の一つ一つの積み上げで、ここまで来ることができました。これからまた、セレッソは歴史を刻んでいく中で、400勝、500勝と一つ一つ積み上げていけるように、私自身も取り組んでいきたいと思います」と言葉を紡いだ小菊監督。リーグ戦は次節までしばらく空く。今節から中2日、次なる戦い、天皇杯2回戦へ挑む。