【5/21 G大阪戦】Match Preview
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≪ヨドコウ桜スタジアムでは初のリーグ戦での大阪ダービー。ゴールを奪い、勝利で終えたい≫
絶対に負けられない戦いが、今年もやってきた。すでに今季はルヴァンカップで2度、対戦しているが、リーグ戦での大阪ダービーは今季初。現在、セレッソ大阪、ガンバ大阪ともに4勝5分4敗の勝点17で並んでいる。セレッソとしては、宿敵を蹴落とし、上位進出を果たしたい一戦となる。大分トリニータとのJリーグYBCルヴァンカップグループステージ第6節から中2日での試合だが、今節に出場予定の選手の多くは大阪に残って調整。心身の回復を図り、今節に照準を合わせてきた。小菊昭雄監督も、「ピリッとした緊張感の中にもリラックスした雰囲気もあり、いいバランスでトレーニングできた」と、試合に向けたチームの様子を伝える。前節は、アウェイで名古屋グランパスに0-1で敗戦。開始早々の失点が最後まで響き、取り返すことができなかった。この試合では、局面における個々のバトルで後手を踏んだ印象もあり、相手がブロックを作ってきた際に、こじ開ける力強さに欠けた。もっとも、ボールを握って敵陣に入るスムーズさは増しており、チャンスを作る回数は増えている。名古屋戦では原川力の欠場も響いたが、清武弘嗣、奥埜博亮、原川が揃えば、攻守に主導権を握った戦いは可能になるだろう。中盤での優位性を保ちながら、しっかりとボールを前進させ、サイドも使ってシュートに至る回数を増やしていきたい。フィニッシャーとして期待されるのはアダム タガート。名古屋戦では鋭い動き出しを見せており、今節は得点につなげたい。
直近のルヴァンカップでの対戦では、ダービー史上初のスコアレスドローに終わったが、現状を踏まえると、今節も激しく打ち合う展開よりは、1点を争う競ったゲームになる可能性が高い。拮抗した展開も予想されるだけに、やはりカギを握るのは先制点か。ガンバは現在、リーグ戦では2連勝中で、3試合連続無失点。守備の堅さをベースに調子を上げているが、セレッソとしては、何としてもホームでゴールをこじ開けたい。また、「相手のイヤな位置にポジションを取ってくる」(清武)狙いも持っているガンバに対し、セレッソとしては、守備では、相手のパスの出し手や受け手にしっかりと規制をかけ、有効なボールを前に入れさせないようにしたい。特に前線で変化を付けられる中村仁郎には、前を向かせないよう、タイトなチェックを心掛けたい。
現在のリーグを見渡すと、トップ3は頭一つ抜け出た感もあるが、4位以下は大混戦。セレッソとしては、何としても勝点で並ぶこの大阪ダービーを勝ち切り、上昇気流に乗っていきたい。昨季のホームでの大阪ダービーはリモートマッチとなり、寂しさは残ったが、今節は、ヨドコウ桜スタジアムとして初めてリーグ戦で迎える大阪ダービー。サポーターの熱も力に変えて、必ずや勝利で終えたい一戦だ。
≪試合前日コメント≫
■小菊昭雄監督Q:直近の公式戦から中2日だが、今節に出場予定の選手たちは大阪で調整を重ねてきた?
「そうですね。リーグ戦を戦ってきたグループは、しっかりとリフレッシュできました。今週1週間、スペシャルなゲームに向けて、ピリッとした緊張感の中にもリラックスした雰囲気もあり、いいバランスでトレーニングできたと思います」
Q:大阪ダービーに向けた思い
「いつもやはり、大阪ダービーはクラブにとって特別な試合です。明日もセレッソファミリーの思いをしっかりと背負って戦わないといけません。その思いを胸に、必ず勝利でファミリーの皆様と喜びを分かち合いたいと思います」
Q:観客が入った中で迎えるホームでの大阪ダービーについて
「前回のホームゲーム、ジュビロ戦でも、最後にアクシデントがあった中で勝ち切れたこと、選手があと半歩、足を出せたことは、サポーターの熱い思いがそうさせてくれたと思います。私自身も選手も感謝の気持ちでいっぱいです。明日もホームでできるので、皆様の熱い思いや拍手とともに戦い、勝利を喜び合いたいと思います」
Q:ガンバとはルヴァンカップで2度対戦しているが、相手の状態はどう見ている?
「調子はいいと思います。そうした中で、今週、ガンバのストロングとウィークを分析し、我々のゲームプランも準備できましたので、明日は熱い試合をお見せしたいと思います」
Q:監督自身としては、昨季は大阪ダービーが初采配だったが?
「私の初陣で勝利できたことは、今も私の中でいい思い出として、宝物として胸に刻まれています。その後もダービーは��試合か戦いましたが、常に勝ちたい。そういう思いでいっぱいになります。私自身、育成の指導者の頃からガンバは常に意識して戦ってきました。今も育成の子どもたちは、ガンバに負けたくない、ガンバに勝つ、そういう思いで戦っています。明日は、そうした子どもたちの思いも背負って戦いたいと思います」
Q:明日はどんな試合展開に持ち込みたい?
「ビルドアップ、縦への速い攻撃、ガンバも色んなバリエーションで攻めてくると思いますが、我々も対策として準備してきました。相手の良さを出させないように、そして、我々の良さを出せるように、準備してきたことを選手とともに発揮したいです」
Q:勝利のポイントについて
「戦術的なことももちろん大事ですが、最後は、チームとして勝ちたい、勝つ。そういった思いを一つ一つの球際、セカンドボールの攻防に込めること、走り負けないこと。そうしたことで相手を上回ることが重要だと思います」
■清武弘嗣
Q:大阪ダービーとなる今節、どのような試合を見せたい?
「まだメンバーは決まっていませんが、出た選手たちが気持ちを見せて、ホームでしっかり勝てるように頑張りたいです」
Q:ここ数試合、チームとして一つ上の段階に上がっている印象も受けています。特に清武選手、奥埜選手、原川選手で組む中盤は、主導権を握った戦いもできていると思うが、現時点でのチームの完成度はどのように捉えていますか?
「うまく三角形を作りながら、近い距離でプレーすることは意識しています。ここ数試合、悪くはないと思います。距離感も含めて、いい感じではできています。最後(フィニッシュ)の精度の課題はありますが、今、求めているサッカーを、どの選手が出てもできればいいなと思います。そこは少しずつ積み上げていければいいと僕は思っています」
Q:最後の部分が明日も求められると思うが、前節の名古屋戦を見ると、アダム タガート選手の調子が上がってきているように見えました。清武選手もかなり縦にパスを入れていたが、彼の存在は心強い?
「タギは常に相手のイヤなところにいる選手。僕自身、パスは出しやすいです。背後も狙える、ポストプレーもできる、万能なFWだと思うので、うまく生かしてあげたい。試合に出たら、ゴールという形で、彼にゴールを取らせてあげたい気持ちは、僕自身は強いです」
Q:明日は、大阪ではNHKの中継も予定されています。試合を目にする人も多いと思うが?
「普段、サッカーを見ていない方たちが見てくれる環境が少しでも増えるということ。サッカーって面白いな、白熱しているな、と思ってくれれば、僕たちも有難いです。普段、あまりサッカーに触れない人たちが、サポーターやサッカー好きになってくれるような試合になればいいなと思います」
Q:今季、ガンバとは2度対戦しているが、どのあたりに注意したい?
「カタさん(片野坂知宏)が監督になって、立ち位置やポジショニングは良くなっている印象はあります。相手のイヤな位置にポジションを取ってくるので、相手が嫌がるプレッシャーのかけ方はしないといけない。ボールや球際には強く行って、相手にいいポジションを取らせないようにしたいと思います」