■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-06-04/
公式戦7連戦のラスト。湘南ベルマーレとのJリーグYBCルヴァンカップ・プレーオフステージ第1戦に臨んだセレッソ大阪。湘南とは直近のリーグ戦でも対戦したが、その試合から先発を2人変更。オーストラリア代表の活動でチームを離れたアダム タガートに代わって1トップにブルーノメンデス、左サイドハーフには為田大貴が入った。
リーグ戦では開始からセレッソがボールを握って敵陣に入ったが、今回の試合では湘南の前からの圧力も強く、思うようにビルドアップできない。5分には、クロスからのヘディングで湘南に決定機も作られたが、シュートはGKキム ジンヒョンがキャッチ。好セーブでゴールは防いだ。もっとも、セレッソとしても、湘南が「アウェイゴールをアグレッシブに取りに来ることは想定内」(小菊昭雄監督)であり、慌てることなく対応すると、12分には山中亮輔のクロスに清武弘嗣がヘディングで合わせて決定機。GKに防がれ、先制点とはならなかったが、チャンスを作った。その後は互いにバランスを崩すことなく試合は推移。34分には原川力のFKからマテイ ヨニッチがヘディングでネットを揺らしたが、オフサイドでノーゴール。前半は0-0で折り返した。
後半も立ち上がりは湘南の勢いの前に守備の時間が続いたセレッソだが、時間の経過とともに清武や原川がボールを受け始め、途中出場の加藤陸次樹もうまく試合に入り、流れを戻していく。すると、76分にビッグチャンス。ピンチをしのいだ直後にカウンターを発動させると、原川のパスに抜け出したジェアン パトリッキがスピードを生かしてサイドを突破。中には加藤と毎熊晟矢も走り込んでいたが、クロスは戻ってきた湘南DFに防がれた。79分にもショートカウンターからチャンス。原川が中盤でボールを奪い、清武のパスに加藤が抜け出したが、惜しくもシュートは防がれた。終盤は完全に試合の流れをセレッソが掴むと、81分、試合を動かすことに成功。清武のCKに合わせたのは鳥海晃司。マークを外して打点の高いヘディングを叩き込み、セレッソが待望の先制点を奪った。その後も86分に上門知樹、90分には加藤にチャンスが訪れるなど、どん欲に2点目を奪いにいった中で試合は終了。
「ある程度、ブロックを落として、もちろん前からの守備もトライしながら、相手がバランスを崩してきた時が勝負だと、全員で共有していた」と試合後に話したのは小菊監督だが、まさに湘南に勢いがある時間帯はしっかりと守備で耐え、動きが落ちてきた終盤にカウンターからチャンスを作り、セットプレーから先制点。「ゲーム展開を読む力、全員のイメージの共有。そういったところが非常にスムーズになってきた」と指揮官も称える試合巧者ぶりを発揮し、見事プレーオフステージ第1戦に勝利した。また、この試合のハーフタイムには、今年1月にグラスホッパー クラブ チューリッヒ(スイス)へ完全移籍した瀬古歩夢がピッチに登場。サポーターへ挨拶も行った。そこではスイスでの現状報告とともにセレッソへの想い、来季へ向けた力強い抱負などが語られ、スタジアムから大きな拍手が送られた。