■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-06-18/
J1リーグの再開初戦であり、前半戦ラストにもなった今節。セレッソ大阪は、サンフレッチェ広島のホームに乗り込み、明治安田生命J1リーグ第17節に臨んだ。リーグ戦では3連勝、公式戦では6連勝中と好調を維持するセレッソ。同じく公式戦5戦負けなしの広島との上位対決は、今後の行方を占う上でも大きな一戦となった。
直近のリーグ戦から先発は3人変更。1トップにブルーノメンデス、左サイドハーフに為田大貴が入り、注目の左サイドバックには、この試合が復帰戦となった西尾隆矢が選ばれた。
「前半は、相手の守備のやり方を分析した中で、2人、3人でのショートパスとロングパスを使い分けて、自分たちの時間帯も多かったと思います」と小菊昭雄監督も振り返ったように、後ろからつなぐところ、シンプルに背後を突くところを使い分け、ゴールに迫る。広島にボールを握られたシーンでは、しっかり背後のスペースを消しつつ、広島にスピードに乗った攻めは許さない。互いに守備意識が高く、均衡状態のまま推移した試合は、34分、セレッソが最初の決定機を作る。キム ジンヒョンから西尾、清武弘嗣、毎熊晟矢とダイレクトでつなぎ、奥埜博亮が背後のスペースに抜け出すと、奥埜のクロスを受けたブルーノ メンデスが、ワントラップからシュート。ただし、ここはGKに防がれた。
40分、今度は広島の東俊希に際どいコースへシュートを打たれたが、今度はキム ジンヒョンが好セーブでゴールを守った。前半の終盤は押し込まれたセレッソだが、無失点で折り返した。
後半も最初に決定機を作ったのはセレッソ。47分、高い位置で原川力がボールを奪うと、左サイドの為田のクロスにゴール前で複数の選手が飛び込み、ファーサイドで毎熊がフリーで合わせたが、バウンドをうまく捉えることができず、シュートは惜しくも枠の外へ。ただし、54分、再び原川が相手のパスをカットし、清武を経由して為田が右足で鋭いクロスを入れると、今度はニアでブルーノ メンデスが合わせ、ネットを揺らした。拮抗した展開で得た待望の先制点に沸き上がるセレッソだが、直後に広島にゴールを決められてしまう。ただし、ここはVAR判定の結果、オフサイドでノーゴールに。胸を撫でおろした。
ここから、広島の猛攻に遭うセレッソ。サイドにボールを運ばれ、クロスを上げられるが、中ではしっかり跳ね返し、GKキム ジンヒョンの好セーブもあり、ゴールは割らせない。76分、為田大貴に代えて進藤亮佑を投入し、小菊監督はシステムを変更。対面する選手をかみ合わせ、守備時は5バックで守るプランで勝利を目指した。
ただし、この変更により、後ろに人数はいるが、ボール保持者へのプレスが緩くなると、78分、フリーでボールを受けた野津田岳人にミドルシュートを決められ同点に。85分には、マテイ ヨニッチが与えたPKを決められ、逆転を許してしまった。「この敗戦を私自身もしっかり反省して、チームとしても強くなっていけるように取り組んでいきたい」と試合後の小菊監督。広島をリスペクトした上で、戦術的な狙いも持ちながらしっかり戦ったセレッソだが、終盤に落とし穴。上位対決は悔しい結果に終わったが、リーグ前半戦を終えて6位と上位に付けた。後半戦、一つでも上の順位を目指すべく、1戦1戦、目の前の試合に最高の準備をして挑む。