Match Preview
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≪公式戦5連戦のラスト、小菊監督も合流予定の一戦で、勝って連戦を締め括りたい≫
直近のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦・川崎フロンターレ戦に続きアウェイ連戦となる今節。セレッソ大阪は、FC東京との明治安田生命J1リーグ第25節に挑む。真夏の公式戦5連戦の5試合目で中2日、過酷な条件、コンディションでの試合となるが、最後の力を振り絞り、必ず勝って大阪に帰りたい一戦だ。10日に行われた川崎とのルヴァンカップ準々決勝・第2戦では、0-2で迎えた90分に1点を返し、ラストプレーとなった90+6分に同点。劇的な展開で追い付き、土壇場でルヴァンカップ準決勝進出を果たした。今季のチームの特長でもある「最後まで諦めない気持ち」(高橋大輔コーチ)を全員が発揮し、公式戦での負けなしも11試合に伸ばした。
「いい練習もできていますし、それが結果に結びつくことで、みんなのメンタルも良くなります。そうなれば、必然的に、チーム全体の雰囲気も良くなります。いまは、相当いいと思います」と松田陸もチームの現状を語る。そうした中、今節からいよいよ小菊昭雄監督がチームに戻ってくる。「私もスタッフも選手も、待ちに待っていましたが、すごいパワーになると思います」。小菊監督不在の中、代行として3試合指揮を執った高橋コーチも顔をほころばせる。川崎戦後、チームは大阪には戻らず関東に残り、今節へ向けて準備を重ねてきた。「いまはどの選手が出ても結果を出せる状態にあると思うので、明日も勝ちます」と松田は力強い言葉で抱負を述べた。
リーグ戦では、現在3位に位置しているセレッソ。残り10試合で今季の目標に到達したが、ここに来て、チームの目線はさらに上を向いている。前節の結果、首位との勝点差も7に縮まった。可能性ある限り、最後まで頂点を目指し、残りのシーズンを戦い抜く。そのためには今節も勝点3がどうしても欲しい。ただし、FC東京は一筋縄ではいかない難しい相手。前線のディエゴ オリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロの脅威は言うまでもなく、新戦力も加わり、破壊力は増している。今季からアルベル監督を迎え、ポジショナルサッカーに舵を切ったFC東京は、後ろからつないで崩すやり方にもトライしているが、やはり前線��彼ら一人一人を躍動させないことが、勝利を掴むためには重要になる。また、強度の高いFC東京の守備をどうかいくぐるか、さらには、中2日のセレッソに対し、FC東京は中5日と準備期間に差もあるだけに、コンディションの不利を補うチーム全体での一体感、途中出場の選手の役割も、大きくなるだろう。
今節は、『声出し応援運営検証対象試合』となり、限られたエリアではあるが、サポーターによる声での応援が可能な一戦。ここまで2勝2分と負けなしで迎えた5連戦のラスト、最後の力を振り絞って戦う選手たちを奮い立たせる熱いサポートに期待したい。ただし、気になる点としては、現在、台風8号が接近しており、進路状況、公共交通機関の運行状況によって、試合開催が難しくなる可能性もある。FC東京の公式発表によると、明日8月13日の12時頃に試合開催可否の判断が行われるという。セレッソサポーターとしても、要チェックになる。いずれにしても、「こればかりは私たちがコントロールできる部分ではありませんので、明日の状況を受け止めて、しっかりと試合に向かっていきたいと思います」と高橋コーチ。5連戦のラスト、リーグ戦のさらなる上位進出へ向けて、勝利で締め括りたい。
≪試合前日コメント≫
■高橋大輔コーチQ:直近の川崎戦は激闘となり、メンタル、フィジカルともに出し尽くした試合になったと思うが、今節に向けた2日間の準備について
「川崎戦では、本当に出し尽くしてくれました。今節に向けては、コンディションを整えるメンバーと、しっかりトレーニングに打ち込むメンバーで、いい準備を行いました」
Q:そのまま関東に残って準備されたと伺っているが、サイクルとしては、舞洲での練習と同じように、先発で出た選手は回復に努め、出場時間の短い選手はトレーニングもされた?
「そうですね。ただし、出場時間の短い選手に関しても、連戦の中でしっかりとパフォーマンスを発揮してきている選手たちなので、コンディションのコントロールについては、本当に大事に調整しました」
Q:リフレッシュに努めた2日間になった?
「そうですね。5連戦の最後をしっかり戦えるように、心身ともにリカバリーに努めました」
Q:今節のFC東京戦に向けて
「前回の対戦では、高いインテンシティで押し込まれた場��もありましたが、私たちも成長していく中で、そうした課題に対してもクリアになってきている状態です。続けてずっと言ってきていますが、いつも通り、チームとしてしっかり戦うことが重要になると思います」
Q:台風の影響で強い風雨も懸念されるが、そこは当日のグラウンド状態を見る必要もある?
「こればかりは私たちがコントロールできる部分ではありませんので、明日の状況を受け止めて、しっかりと試合に向かっていきたいと思います」
Q:小菊監督ですが、そろそろ隔離期間も空けると思うが、明日に関しては、引き続き高橋コーチが指揮を執るのか、それとも監督が復帰されるのか?
「私もスタッフも選手も、待ちに待っていましたが、監督が戻ってこられます。すごいパワーになると思います。明日は、小菊監督の指揮のもと、精一杯、みんなで頑張りたいです」
Q:明日、戻ることに対して、小菊監督から選手たちに何か発信はありましたか?
「今日の朝のミーティングで、私から選手たちには、『明日、監督が合流する』という話をしました。特別、監督から何かを伝えられたことは、今日の時点ではありません。監督とは、ずっと一緒に戦っている感覚でしたので、何の違和感もなく、いつも通りやれると思います」
Q:今回、代行として3試合指揮を執られて、高橋コーチ自身として得られたこと、感じられたことはありますか?
「最初に申し上げましたが、私自身、コーチとしてのスタンスで、指揮を執ることに努めました。多少の違いはありましたが、ミーティングでも、試合の中でも、監督がいる前提で取り組んで参りました。自分が監督をやったという感覚はありません」
Q:敢えてそういうスタンスを取った方がいいと思われた?
「小菊監督の存在は、私たちスタッフにとっても、選手にとっても、大きいです。そういう存在がいるという前提でやることが、私にとっても選手にとっても、結果につながるという認識でいました」
Q:重ねて小菊監督について伺います。小菊監督がいることで、どのようなパワーがチームに生まれる?
「一言で言えば、愛情ですね。我々スタッフ、選手にとって、表すとしたら、太陽のような存在で、唯一無二です」
Q:戻ってくることを聞いた選手の反応はいかがでしたか?喜んでいた?
「そうですね。伝えたときもそうでしたが、画面越しで小菊監督が出るだけで、選手の顔は、全然、違います(笑)」
■松田陸
Q:直近の川崎戦は、劇的な展開でルヴァンカップ準決勝進出を決めたが、あの瞬間の思いや、試合後のチームの様子について
「0-2で負けていて、追い付くしかなかった。ムツキ(加藤)が90分に決めてくれて、残り5分、もう1点を取るしかなかった。その時間でもう1点を取れたことは、いまのチーム状態を表していると思います。終ったあとも、相当、いい雰囲気でした。監督不在でしたが、チームは一つになって戦えていると思います」
Q:松田選手の前方へのフィードから、最後の瞬間につながったが、試合終了も迫る中、どういう思いで蹴り込んだ?
「CBの2人も上がっていて、点を取りにいかないといけない状況だったので、とにかく前線にボールを入れることだけを考えていました。(西尾)隆矢とかが競り勝ってくれて、マイボールにしてくれたことが大きかったです」
Q:中2日で今節を迎えるが、この2日間はコンディションの回復がメインになった?
「そうですね。いかに回復するかに徹していました」
Q:とりわけ、松田選手は公式戦4試合連続でフル出場中だが、明日は気合いで5連戦を乗り切る?
「そうですね(笑)まぁでも、きついとか言っていられないですし、これだけ試合ができていることはありがたいです。ずっと試合に出ていることも、選手としては、ありがたいことなので。いまは結果も出て、チームの雰囲気もめちゃくちゃいいので、チームとしても、短いスパンで試合ができることは、プラスです。みんな、体はきついと思いますが、チームはいい状態なので、明日も勝ちます」
Q:FC東京戦に向けて。サイドの攻防でも、相手の攻撃の選手との駆け引きになりますね。
「いまはどの選手が出ても結果を出せる状態にあると思うので、まずはチームとしてしっかり戦って、チャンスがあれば、自分も上がって、アシストや得点をしたいですね。あとは、ヤス(木本恭生)には負けたくないです(笑)」
Q:チームとしていい状態をキープして、結果を出し続けている要因をどう考えますか?
「一人一人がいい準備をできていますし、いまは先に取られても、点を取り返せる自信をみんなが持ちながらやれています。いい練習もできていますし、それが結果に���びつくことで、みんなのメンタルの状態も良くなります。そうなれば、必然的に、チーム全体の雰囲気も良くなりますね。いまは、相当いいと思います」