■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-10-01/
浦和レッズとのJリーグYBCルヴァンカップ準決勝・第2戦から中5日。再びリーグ戦に舞台を移し、セレッソ大阪は湘南ベルマーレとの明治安田生命J1リーグ第31節に臨んだ。浦和戦から先発は1人変更。加藤陸次樹に代わり、オーストラリア代表から戻ったアダム タガートが2トップの一角に入った。
立ち上がりからボール保持の時間を増やして主導権を握ったのはセレッソ。13分には、松田陸が逆サイドへ大きく展開。山中亮輔のクロスにファーサイドでアダム タガートがヘディングで合わせた。ただし、ここからは、なかなかシュートまで持ち込めない時間が続く。守備時は[5-3-2]で固めてきた湘南に対し、セレッソは1列目のプレスこそうまくかわすが、中は閉じられ、サイドのスペースも埋められ、ボールを前に運べない。そうした中で、活路を見出したのはDFの背後。GKキム ジンヒョンが何度か裏一発のパスを狙ってチャンスになりかけると、44分には、松田のパスから右サイドの背後を取った上門知樹がドリブルで持ち込み、中へクロス。相手DFのクリアがネットを揺らし、湘南のオウンゴールを誘ったかに思われたが、上門がオフサイドの判定で、ゴールは認められず。守備では前半、湘南に枠内シュートを許さず、0-0で折り返した。
膠着した状況を打破すべく、小菊昭雄監督は後半開始から上門と為田大貴に代え、北野颯太とジェアン パトリッキを投入。すると、この交代が功を奏し、左サイドから押し込む。48分には、山中のパスを受けた北野がキープ。サポートに入ったジェアン パトリッキのクロスにファーサイドで松田が飛び込む。60分には、今度は反対に松田のレーザーパスを受けたジェアン パトリッキが持ち込み、クロス。湘南ゴールを脅かした。62分には、毎熊晟矢に代わって中原輝が入り、右サイドにも起点を作ると、期待に応えるべく中原がチャンスを演出。80分、85分と中原のパスから北野が好機を迎えたが、前者は日本代表GK谷晃生に阻まれ、後者はクロスバーを越えた。後半は交代で入った選手たちが試合を活性化。流れを引き寄せたセレッソだが、湘南にも、交代で入った日本代表の町野修斗に決定機を与えてしまう。ただし、75分のこの場面では、GKキム ジンヒョンがビッグセーブ。湘南に流れを渡さない。
両チーム、組織的な守備にGKの好守もあり、無失点で進んだ試合は終盤にドラマ。89分、相手ゴール前で加藤がボールに対する執念を見せると、DFに足をかけられ、PKを獲得。これをジェアン パトリッキが落ち着いて決め、土壇場でセレッソが先制に成功した。ただし、このまま勝利かと思われた、ほぼラストプレーで失点。自陣ゴール前で湘南にFKの機会を与えると、阿部浩之の鋭く速いキックに対し、加藤がクリアし切れず、オウンゴール。勝点3がこぼれ落ちてしまった。14時キックオフ、季節外れの暑さの中、足をつる選手も続出するなど最後まで戦い続けた両チーム。試合展開を考えると、セレッソが勝点2を逃した形にはなったが、先発で出た選手たちの奮闘に加え、交代で入った選手たちがうまく試合に入ったことは、今後へ向けた好材料。リーグ戦の残り4試合、さらにはルヴァンカップ決勝へ向け、チーム一丸で戦い続ける。