■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-10-12/
台風の影響による延期分となった明治安田生命J1リーグ第25節。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、FC東京との一戦に臨んだ。直近の柏レイソル戦から先発は1人変更。出場停止の鳥海晃司に代わり、西尾隆矢がCBの一角に入った。
立ち上がり、最初に決定機を作ったのはセレッソだった。6分、清武弘嗣のスルーパスからアダム タガート、毎熊晟矢とつないで右サイドを崩すと、最後は毎熊のクロスに為田大貴が合わせたが、シュートは枠を捉え切れず、先制のチャンスを逃した。9分にも、GKキム ジンヒョンからつなぎ、最後は為田のパスから清武がシュート。良い入りを見せたセレッソだったが、13分にアクシデント。ロングボールを競った際に、相手との接触で山中亮輔が顔面を強打。その後、一度はピッチに戻ったが、プレー続行不可能となり、24分に交代。進藤亮佑がCBに入り、西尾が左サイドバックに回った。
ここからセレッソは守勢に回る時間が増えていくと、27分には、サイドを崩され、連続して相手のシュートがポストに当たるピンチも迎えた。その後もFC東京の攻撃を耐える時間が続いたが、マテイ ヨニッチの奮闘などもあり、何とか失点は回避。43分には、アダム タガートを起点に最後は松田陸のクロスに上門知樹がシュートも、クロスバーを越えた。前半はこのまま0-0で終了。我慢の展開をしのぎ、折り返した。
ハーフタイムには、「膝の違和感」を訴えた鈴木が下がり、後半開始から2種登録の17歳、石渡ネルソンがピッチに入る。石渡にとっては、これがJ1デビュー戦。「最初は緊張もあったけど、一回ボールに触ってから、緊張もなくなって、どうやって攻めていくか、どう自分の特長を出すかに頭は切り替わりました」と試合後に振り返った。もっとも、チームは48分に失点。自陣右サイドからのクロスに対し、大外で相手をフリーにし、渡邊凌磨に決められた。その後もビルドアップのズレからピンチを招くなど、内容が安定しない。56分には、ジェアン パトリッキと北野颯太を投入して反撃に出るが、思うようにシュートには持ち込めない。75分、セレッソは松田陸の交代と同時にシステムを3バックに変更したが、ポジション修正が落ち着く前に、サイドを崩され2点を追加される。83分にも、中盤でのミスも絡んでサイドを崩され4失点目。勝負を決められた。
厳しい展開となった中、最後まで1点を目指して攻めたセレッソだが、86分のジェアン パトリッキ、88分のブルース メンデスのシュートはいずれも枠を捉えることができず、無念のタイムアップ。リーグ戦での3位以内、さらにはJリーグYBCルヴァンカップ決勝へ向け、「勝ちにこだわったゲームをしたい」(小菊昭雄監督)と強い意気込みで臨んだ一戦だったが、今季最多の4失点で、完敗に終わった。ここから中9日で迎えるファイナルへ向け、「まずは心身の状態を整えて、もう一度、キャンプからやってきたことを全員で共有して」(小菊監督)準備を重ねていきたい。「今日は悔しい敗戦ですけど、学ぶことが多かった試合。来週、大一番が待っているので、頭の中をクリアにして、1発勝負に向けて、準備したい」とキャプテンの清武も前を向いた。
今こそ、今季のチームの底力が試される。試合後もチームを鼓舞し続けたサポーターの期待に応えるためにも、再びチーム全体で一丸となり、10月22日に行われるルヴァンカップ決勝へ向け、最善の準備をしていきたい。