■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-10-29/
JリーグYBCルヴァンカップ決勝から中6日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、京都サンガF.C.との明治安田生命J1リーグ第33節に挑んだ。先発は、ルヴァンカップ決勝から3人変更。出場停止のマテイ ヨニッチと、山中亮輔、加藤陸次樹に代わり、西尾隆矢、舩木翔、清武弘嗣が入った。
前半はセレッソにとって厳しい展開になる。開始早々、右サイドを突破されてピンチを招くと、19分には、昨季までのチームメート、豊川雄太に背後を取られて決定的な場面を作られたが、GKキム ジンヒョンが好セーブ。その後の松田天馬のシュートは西尾が体を張って守り、何とか失点は防いだ。京都の前からの圧力に対し、セレッソは思うようにつなげず、ボールを前に運べない。何度かカウンターから好機になりそうな場面も迎えたが、シュートには至らず。前半の枠内シュートは、6分に放った上門知樹の直接FKのみだった。
後半も入りは京都が優勢。55分、再び豊川に裏を取られたが、山﨑凌吾のシュートは鳥海晃司が体に当てて防ぐ。58分には、自陣でボールを奪われカウンターを受けると、最後は京都の左サイドバック、荻原拓也にシュートを許したが、ここはポストに当たって事なきを得た。直後にセレッソは2人同時交代。清武と為田大貴に代えて、北野颯太とジェアン パトリッキが入った。すると、直後に北野がチャンスメイク。自身のプレスバックでボールを奪うと、ドリブルからクロスまでの一連のプレーでゴールに迫った。65分にも、FKのセカンドボールを拾った奥埜博亮がミドルシュートでゴールを脅かす。試合は徐々にスペースが空き始め、オープンな展開になる。
すると、試合終盤、セレッソが立て続けに決定機を創出。80分、ジェアン パトリッキのドリブルから松田陸がシュート、DFに当たってこぼれたところを北野が押し込んだが、わずかにポストの外へ。82分にも、北野を起点にジェアン パトリッキがサイドを突破。クロスに毎熊晟矢が合わせたが、この決定機はGKに阻まれる。84分には、直前に入った中原輝のCKからジェアン パトリッキがうまくヘディングで合わせたが、またもGK上福元直人のセーブに遭い、クロスバーを直撃。ゴールとはならない。後半アディショナルタイムにも、中原のカットインからのシュート、CKから舩木のヘディングと立て続けにゴールに迫ったセレッソだが、ネットを揺らすことはできなかった。すると、ラストプレーで肝を冷やす。ロングボールから前線で起点を作られ、京都に決定機を与えたが、最後のシュートは舩木が体に当ててブロック。土壇場での決勝点は許さず、試合は0-0で終了した。
苦しんだ前半を耐えたことで盛り返した後半。セレッソは、途中出場の選手たちの躍動もあり、再三ゴールに迫った。総力戦となった守備陣も、無失点。特に西尾と舩木の貢献は光り、勝点1の原動力となった。勝点3こそ奪うことはできなかったが、2年連続でのファイナル敗退というダメージから立ち上がり、「全員が最後までハードワークして戦えた」(西尾)ことは間違いない。「難しい状況でもみんなが切り替えて、一歩前に進めた」(キム ジンヒョン)再起戦となった。次節は今季の最終節であり、ホーム最終戦。「勝てば(3位以内の)可能性はある」(松田)一戦へ向けて、全員で良い準備をして臨みたい。