Match Review
- 2/18 新潟戦
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為田大貴、奥埜博亮のゴールで一時は逆転も悔しいドロー。今季初勝利は次節へ持ち越し
■試合データ(スタッツ/試合レポート)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2023021804/
いよいよ開幕した2023シーズン。今季はセレッソ大阪にとっても12月にクラブ創設30周年を迎える節目の年。そうした記念すべき1年に、クラブのレジェンド・香川真司も帰還。否が応でも期待は膨らみ、開幕戦を迎えることとなった。
もっとも、立ち上がりはアルビレックス新潟の巧みなパスワークに後手を踏み、準備してきたプレスがハマらない。“良い守備から良い攻撃”がうまく機能しない時間帯が続いたが、それでも、新加入の右サイド、ジョルディ クルークスを起点に突破口を見出すと、21分に決定機。ワイドに張ったクルークスからハーフスペースに進入した毎熊晟矢にパスが渡ると、毎熊の折り返しに為田大貴がフリーで合わせたが、シュートはクロスバーを越えた。すると、直後の22分に失点。新潟のロングボールに競ったマテイ ヨニッチがつり出され、空いたスペースを攻略された。
ただし、「先制されましたが、焦る感じではなかった」と為田が試合後に振り返ったように、6分後、すぐさま同点に追い付く。西尾隆矢、為田、山中亮輔と左サイドでパスをつなぎ、山中のクロスが大外に流れたところを拾ったクルークスがインスイングでの鋭いクロスを入れると、逆サイドから飛び込んできた為田が豪快なヘディングでネットを揺らした。為田にとっては16年のアビスパ福岡時代以来、実に7年ぶりのJ1でのゴールとなった。前半終了間際には、前線からの守備が機能し、レオ セアラ、北野颯太に立て続けにチャンスが訪れるなど、序盤の劣勢を跳ね返し、主導権を奪い返して前半を終えた。
後半、セレッソはつなぎの部分でややミスが目立ち、シュートまでいけない時間が続く。そうした中、71分、ついにこの男がピッチに立つ。今季、12年半ぶりにJリーグ、そしてC大阪へ復帰した香川だ。すると4分後、ファーストプレーで得点を演出する。香川が起点となり、山中へ絶妙なスルーパスを送ると、山中のクロスに対し、DFのクリアが不完全になったこぼれ球に反応した奥埜博亮がしっかりとコースに蹴り込み、セレッソが逆転に成功した。ヨドコウ桜スタジアム史上、2番目の観客数で埋まったスタジアムが大歓声に包まれるなど、ボルテージは最高潮に達した中、このまま勝ち切りたいセレッソだったが、80分、CKから失点。“ラスト15分での失点”という昨季の課題を繰り返し、開幕戦は2-2の引き分けに終わった。
「決して34分の1ではない」(小菊昭雄監督)と強い意気込みで開幕戦に臨んだだけに、幸先良く勝点3を奪いたかったところだが、試合の中で修正しながら一度は逆転する底力を発揮し、新戦力も躍動。「クオリティーと連係面に関しては、もっと上げていけると確信している」と香川も試合後に振り返ったように、今後に期待が持てる内容であったことも確か。次節、アビスパ福岡とのアウェイゲームで今季初勝利を目指す。