Match Preview
- 3/4 浦和戦
- チーム
開幕2試合で出た課題を修正し、気持ちも新たに敵地で今季初勝利を目指す
開幕から2試合勝利がないセレッソ大阪にとって、浦和レッズとのアウェイゲームを戦う今節は、今季の分岐点にもなる重要な一戦だ。明治安田生命J1リーグ第3節、浦和駒場スタジアムに乗り込み、今季初勝利を目指す。
アビスパ福岡とのアウェイゲームに臨んだ前節は、雨が降りしきる中、立ち上がりはボールをつないでチャンスを作ったセレッソだったが、徐々に押し込まれると、後半開始早々、自陣でのつなぎのミスから失点。開幕戦に続き先制を許す形となった。もっとも、すぐさま反撃に出ると、レオ セアラ、奥埜博亮が立て続けにミドルシュートでゴールに迫ると59分、毎熊晟矢の突破からのパスを受けた上門知樹が巧みなトラップから左足を一閃。強烈なシュートを叩き込み、同点に追いついた。
その後も途中から入った鈴木徳真、香川真司がボール支配に貢献。より高い位置で相手を押し込むと、77分には香川にビッグチャンス。毎熊のクロスにワントラップから巧みなボレーでゴールに迫ったが、ここは惜しくもGKに防がれた。「前節は最後にクロス1本からやられて詰めの甘さは出たけど、押し込む形は作れていた。畳み掛ける勢いも出てきた。2試合が終わって、いいところも課題もある。課題は練習から修正している。あとはいかに試合で出せるか」と鈴木も話すなど、2試合を通じて見えた課題を修正し、良い部分をピッチで表現する時間をいかに増やしていけるかがカギ。今週は「ビルドアップの立ち位置やボールの動かし方を確認し、連係を深めてきた」(小菊昭雄監督)と、ポジショニングやボールのスムーズな循環に取り組んだが、それは守備も同様だ。選手が変わった中で、いかに連動してプレスをかけるか、またはブロックの位置を修正するか。攻守において細部を詰めていくことが、勝点3にもつながる。
対する浦和は今季から新監督を迎え、昨季までのスタイルとの融合を図っている段階であり、開幕から連敗スタートとなっている。もっとも、開幕戦に比べて第2節は修正されている部分もあるだけに、ホーム開幕戦となる今節、並々ならぬ闘志で向かってくることは容易に想像できる。セレッソとしては、スタジアムも含めた相手の勢いに飲まれないことが大切で、準備してきたことをしっかりと発揮したい。また、浦和は前節、後半から出場した興梠慎三が攻撃でリズムを作り、全体を活性化させていた。今節は先発の可能性もある百戦錬磨のストライカーを自由にさせないことも重要になる。2試合で4失点の守備を改善した上で、「1試合の中で必ずチャンスはあるので、そこでしっかり決め切りたい」と話す上門の2戦連発や、レオ セアラの今季初ゴールにも期待したい。
昨季に続き足踏みスタートとなった今季だが、「私は全く心配していない」と指揮官は力強く話す。「チームとして大事な試合。開幕から2試合勝利がないだけに、勝点3が欲しい。それは浦和も一緒だと思うので、タフな試合になると思うけど、全員でいい準備をして臨む」(香川真司)今節。敵地で、シーズンの流れを変える1勝を手にしたい。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:今週、公開された2日間のトレーニングは活気に溢れていたが、その後の非公開でのトレーニングについて
「最初の2日間と同様、日常が全てということで、非常に活気ある強度の高いトレーニングに全員が取り組んでくれました。その中で、ビルドアップの立ち位置やボールの動かし方を確認して、連係を深めてきました。もう一度、チームが一丸となって戦う気持ちのところも一つにできた1週間だと思います」
Q:チームの現状について
「昨年のベースはありますが、レオ(セアラ)やジョルディ(クルークス)が加わり、攻守に微調整も必要になりました。そこをクリアできれば、必ず内容と結果が伴ったチーム、昨季よりレベルアップしたチームになれる自信はあります。私は全く心配していません。日々のトレーニングを大切にして、昨年と同様、チームとして前進していきたい。今節、勝利という結果を出して、成長スピードを上げていきたいです」
Q:互いに今季初勝利をかけた一戦ということで激しい試合になることも予想されるが、勝点3を取るために、チームとして表現したいプレーについて
「心機一転、気持ち新たに初勝利を掴むために重要なことは、ボールの動かし方、ビルドアップだと思います。しっかりと相手を見ながら前進していく準備をしてきました。それを発揮できるかが大事になります。もう一つ、私たちの生命線である、強固な守備からの速い攻撃。そこももう一度、全員で共有してきました。いい守備からいい攻撃につなげられるか、そこも大きなポイントだと思います」
Q:2試合で4失点という守備の改善について
「選手たちはいつもハードワークしてくれています。その中で、全員のスイッチの入れどころ、プレスラインの共有が大事になります。全員で連動して、同時性をもって襲い掛かってボールを奪う。今週、そういったところの微調整も行いました」
上門知樹選手
Q:前節、自身にとっての開幕戦でゴールが取れたことで、気持ち的にも楽になった?
「なるべく早めに取りたかったので、すぐに取れたことはプラスですね。キャンプからコンディションは良かったので、もっともっと取り続けられるように、波に乗っていきたいです」
Q:開幕戦こそ欠場したが、いい準備をしてシーズンを迎えられた手応えがある?
「そうですね。キャンプから、練習試合も含めて自分が思っている以上に体も動いて、得点という結果も残せました。それを継続してリーグ戦でも出したかったので、早めに取れたことは良かったです。1試合の中で必ずチャンスはあるので、そこでしっかり決め切れる選手になりたいです。ただ、チームが勝っていないので、もっと得点を取ってチームを勝たせたい思いがあります。守備でもチームを助けて、攻守両方でチームの力になりたいです」
Q:今週、取り組んできたことで、ピッチで表現したいことは?
「昨年と同様、ハイプレスは継続していきたいですし、そこでうまくハマれば、昨年のルヴァンカップ準決勝のような試合もできると思います。ただ、押し込まれる時間帯もあると思うので、そこで耐えることも大事です。その中で、自分たちの流れが来たときにチームとして得点できれば、必ず勝てると思います。ビルドアップに関しては、今週は距離感を意識して練習しました。2トップの距離感もそうですし、全体の距離感もそうです。FWにボールが入ったときのサポートや、一人一人のポジショニングを大事して、試合に臨みたいです」
Q:逆に言えば、選手同士の距離感がこの2試合の課題でもあった?
「そうですね。立ち位置が良ければ自ずとボールは回ります。それは昨年もできていたので、ちょっとのズレだと思います。そこをみんなですり合わせていけば、うまく回っていくと思います。ただ、全員が(ボールを受けに)落ちると窮屈にもなるので、背後も見せることは意識しています。そのバランスは、試合の中でうまくやっていきたいです」
Q:レオ セアラ選手との2トップについて
「最初からやりづらさはなかったですが、試合や練習を重ねることで、より細かい部分も合わせていけると思います。レオも1発があるし、収めることもできる。レオにボールが入ったときにうまくサポートできれば、もっと怖い攻撃ができると思います」