Match Review
- 3/18 川崎F戦
- メディア
川崎フロンターレと真っ向勝負の末に勝点1を獲得。リーグ戦では今季初の無失点も達成
■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2023031807/
リーグ戦での今季初勝利を挙げた明治安田生命J1リーグ第4節・サガン鳥栖戦から中5日。セレッソ大阪は、連勝を目指し、敵地での川崎フロンターレ戦に挑んだ。先発は鳥栖戦と同じ11人。雨が降りしきる中でのキックオフとなった。
開始早々、セレッソは右サイドを破られシュートを受けるもGKキム ジンヒョンが好セーブ。その後も川崎にボールを支配され、守勢に回る展開が続く。ただし、「最初の20分は、(川崎が)かなり前から圧力をかけてくる、攻撃の矢印を強く前に向けてくることは選手たちとも共有していた」(小菊昭雄監督)と、慌てることなくマテイ ヨニッチを中心にしっかりはね返した。この時間帯、セレッソはボール保持もままならなかったが、18分、アンカーの鈴木徳真がCBの間に落ちてボールをさばき、打開。すると、ヨニッチの絶妙なフィードを受けた山中亮輔のクロスから決定機。ファーサイドの加藤陸次樹へ山中がピンポイントクロスを届けたが、加藤のヘディングはクロスバーを越え、惜しくも先制とはならなかった。
21分には、高い位置で奥埜博亮がボールを奪ってチャンス。為田大貴がドリブルで運んで中へパスを送ると、最後は香川真司がシュートを狙った。前半の中盤から終盤は、セレッソの保持率が上回り、香川も巧みな位置取りでボールに関わり、サイドを崩す。38分、香川のパスを受けた山中が再び鋭いクロスを入れると、今度は中で毎熊晟矢が合わせたが、シュートはわずかに枠を外れた。前半、序盤の川崎ペースをはね返し、セレッソが主導権を握って折り返した。
後半も立ち上がりは川崎に押し込まれる時間帯が続いたが、セレッソも機を見て反撃。54分、山中のパスから奥埜が起点を作り、毎熊がシュートを放つと、59分にもビッグチャンス。左サイドで起点を作り、最後は右サイドの松田陸が中へクロス。DFがクリアしたこぼれ球を毎熊が詰めたが、GKに防がれた。69分、小菊監督は最初の選手交代を行う。加藤と香川に代え、レオ セアラと上門知樹を投入した。73分には、キム ジンヒョンからの1発のキックで決定機。川崎のDFがロングボールの処理を誤り、毎熊がGKとの1対1を迎えたが、間合いを詰められ、ネットを揺らすことはできなかった。前半を含めて好機を仕留め切れずにいると、終盤は川崎の猛攻を受ける展開に。特に76分、川崎が小林悠と宮代大聖を投入して以降は自陣に押し込まれ続けた。86分、90分とクロスから両者に決定的に近いヘディングも浴びたが、キム ジンヒョンを中心に失点は阻止。開幕から4試合続いたラスト15分での失点も止まり、リーグ戦では今季初の無失点を達成した。
結局、スコアは動くことなく0-0で試合終了。全体を通しては川崎にボールを握られる時間は長かったが、セレッソも決定機を作っただけに、どこかで1点を取って勝ち切りたいゲームではあった。それでも、今季初めて敵地でつかんだ勝点1の価値も大きい。序盤の劣勢を修正して主導権を握り返したこと、終盤の猛攻をしのいで無失点で抑えたこと。今後につながる好材料も多く手にした。代表ウィークのため、リーグ戦の次節は2週間後。次なる試合はJリーグYBCルヴァンカップ。舞台は大阪ダービーだ。チームとして課題修正に努め、確実に前進した3月の戦いを勝利で締め括りたい。