Match Preview
- 4/23 柏戦
- メディア
今季初のリーグ戦連勝で上位進出へ。直近の課題も糧に、攻守でアラートに試合を進めたい
公式戦ホーム連戦となる今節。セレッソ大阪は、今季初のリーグ戦での連勝を目指し、柏レイソルとの明治安田生命J1リーグ第9節に挑む。
敵地でのFC東京戦に臨んだ前節。セレッソは、山中亮輔のFKから奥埜博亮が飛び込み左足でうまく合わせて先制に成功。その後、一度は同点に追い付かれたが、84分、キム ジンヒョンからつないで中央、左サイドと崩し、最後は上門知樹のアシストから再び奥埜が決めて決勝点。5年ぶりとなる“敵地でのFC東京戦”に勝利し、リーグ戦の勝敗を五分に戻した。もっとも、そこから中3日で行われた京都サンガF.C.とのJリーグYBCルヴァンカップEグループ第4節では、必勝を期して臨んだ中、0-2で敗戦。京都の守備を崩せず、カウンターとセットプレーから失点を重ね、グループステージ突破へ向けて痛い星を落とした。「いいポジションを取りながらボールを前進させていく中で、ゾーン3での崩しのイメージの共有」「攻撃の時間が多くなった状態での、守備のポジショニングや連動」。指揮官はこの2点を京都戦での課題に挙げたが、ボール保持で上回った試合をどう結果に結び付けていくか。そのために出た必要な課題を前向きに捉え、今後のシーズンを戦っていく上での糧にしたい。
京都戦から中3日。今節に向けて準備する時間は限られているが、奪ってからの鋭い攻撃に特長がある柏に対し、「ボールを保持しながらも、シュートで終える、攻撃をやり切る。そこは非常に大事になってくる。あとは、リスク管理も含めたゲームコントロールも大事になる」と小菊昭雄監督。守備面で出た前述の教訓を早速、生かせるかが問われる。攻撃面では、レオ セアラと香川真司がフィットしてきたことで、直近のリーグ戦では3試合連続2得点と調子は上向き。京都戦こそ無得点で終わったが、決まってもおかしくないチャンスは何度も作れていた。あとはサイドと中央のバランスも取りつつ、「1本1本のシュートにこだわりをもって」(加藤陸次樹)柏ゴールに迫っていきたい。当然、試合を優位に進める上で先制点は重要になるが、直近の柏は公式戦2試合連続でビハインドの展開を跳ね返している。ベンチにも強力な攻撃陣が控えているだけに、セレッソとしては、リードした状態での試合の進め方も再びポイントになりそうだ。
開幕から1分2敗とスタートで苦しんだ今季だが、直近のリーグ戦5試合は3勝1分1敗と復調。ここからいよいよ上位争いに入っていけるか、今節はその分岐点となる大事な一戦だ。古巣戦となる山中は話す。「ここまで、勝ったり負けたりを繰り返している。上に行くためには連勝しないといけない」。白星を先行させ、上位に食い込んでいくために。今季初のリーグ戦での連勝を目指し、チーム一丸で戦い抜く。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:中3日の連戦でフル出場が続いている選手も何人かいますが、心身のリカバリーについて
「まだシーズン序盤ということもありますし、今回は移動なくホームで戦えることもあって、昨日、今日と選手たちは明るく活気あるトレーニングをしてくれました。明日の試合に向けて集中した、いい状態だと思っています」
Q:直近の試合後に話された、「ゾーン3での崩しのイメージの共有」と「攻撃の時間が多くなった状態での、守備のポジショニングや連動」は今節もカギを握りそうだが?
「そうですね。やはり柏の一番の特長は、しっかりとした守備からのカウンター。非常に強烈なモノがあります。(自分たちは)ボールを保持しながらも、シュートで終える、攻撃をやり切る。そこは非常に大事になってくると思います。あとは、リスク管理も含めたゲームコントロール、選手同士の距離感も大事になります。京都戦では、そうした課題もありましたが、映像で見直すと、良かったシーンもたくさんありました。そこは大事にしながら今回の試合で生かせるように準備してきました」
Q:柏は調子を上げている。細谷選手を筆頭に警戒する選手はいると思うが、彼らを抑えるために必要なことは?
「やはりスペース、時間を与えると、特長のある選手が前線には数多くいますので、しっかりとゲームをコントロールしながら、彼らに時間とスペースを与えないコンパクトな守備が必要になります。リスク管理も含め、チームでゲームをコントロールすること。そこは明日のゲームで一番重要なポイントになってくると思います」
毎熊晟矢選手
Q:直近のリーグ戦5試合は3勝1分1敗と調子は上向き。次第に安定感が出てきたように思うが、現在のチーム状態をどう見ている?
「去年の残り数試合でなかなか勝てずに終わってしまい、そこで出た課題、自分たちのウィークポイントに対して、今年は向き合って取り組めていることを凄く感じています。今はチャレンジしている段階。ここ数試合、自分は欠場する試合もあったのですが、(スタンドの)上から見ていても、みんながトライしていることを感じました。トライした結果、カウンターを受けるシーンもありましたが、そこはトライ&エラーを重ねている段階だと思います」
Q:「昨年出た課題と向き合ってトライしている」部分は、カウンターだけではなく、自分たちで保持して崩していく攻撃の形も追求している、ということでしょうか?
「そうですね。去年は、奪ってからのショートカウンターが自分たちの強みでしたが、それだけでは勝てないことも感じました。自分たちでボールを保持した試合で勝てない、相手を崩せるシーンが少ないことは、やっている僕たちも感じた部分でもありました。なので、今年はそこ(保持して崩す形)にもトライしています」
Q:そうした中で、現在の毎熊選手は[4-3-3]の右ウィングを務めています。今のポジションで攻守に心掛けているプレーは?
「守備の部分では、シャドー(インサイドハーフ)の選手がスイッチを入れるシーンがここ数試合、多くなっています。それはチームとしての狙いでもありますが、それだけにならず、自分も前に出ることを意識しています。ただ、自分の横であれば、奥埜選手が出たときは、アンカーのポジションの脇が空いてしまうので、そこを締めることも常に意識しています。攻撃で一番意識しているのは、相手の最終ラインと駆け引きをすることです。落ち過ぎても、ビルドアップの負担になってしまうと感じているので、相手の最終ラインと駆け引きする部分は意識しています」
Q:攻撃に関しては、[4-4-2]のサイドハーフより高い位置を取れる分、やり甲斐もある?
「そうですね。1トップの選手が孤立しないように近づくことも意識していますし、そういった部分では、結構スペースもあって、より自由にできているので、その部分にやり甲斐は感じています」
Q:守備に関しては、[4-4-2]のサイドハーフより求められるタスクの難しさもありますか?
「自分のイメージとしては、4-4-2だと、ここに(相手が)入ったら、こういう動きと、ハッキリしている感じはありますが、4-3-3だと、相手のポジションによって誰が(プレスに)出るか変わるので、よりお互いを見ながら、意識しながら連動して動く必要があります。その分、難しさもありますが、相手からしたら、誰が出てくるか分からない状況なので、こっちの連係がうまくいけば、相手はやりづらいと思います」
Q:今季はまだリーグ戦での連勝がないですが、連勝できれば順位も一気にジャンプアップすると思います。今節に向けての意気込みを
「やっぱり上位に行くチーム、優勝を狙うチームは連勝が必須になってくると思います。練習からチーム状況を見ても、もっともっと上に行けると感じています。結果が今のチームを勢い付けると思うので、まずは結果にフォーカスして、プラス内容も付いてきたら、という感じです。まずは結果にこだわって戦いたいです。個人としては、今節は自分の価値を示せるチャンスだと感じているので、その面も含めて、結果にはこだわっていきたいと思います」
Q:「今節は自分の価値を示せるチャンス」という部分を、もう少し詳しく聞かせてもらえますか?
「ルヴァンカップのアウェイ京都戦、リーグのホーム札幌戦と、自分が出ていない試合で負けて、そのあと、出たFC東京戦で勝てました。直近では、出ていないルヴァンカップのホーム京都戦で負けて、今節、自分が出て勝てたら、選手としての自分自身の価値は上がっていくと思います。今シーズンは特に、『チームを勝たせられる選手になりたい』という目標をもちながらやっているので、その目標に対して見せられる、いい機会だと感じています」
Q:数試合欠場したことで、外からチームを見て気付いたことはありましたか?
「この前の京都戦も、札幌戦も、チームとしてやろうとしていることは分かりました。京都戦では、点は入らなかったですが、凄くいい形の攻撃もたくさんありました。その中で、リスク管理の部分などは突き詰めていく必要があると思います。あとは、攻撃でも細かいところ、フィニッシュのクオリティーは上げていかないといけないと感じました」
Q:今季のここまで、自身のパフォーマンスに関しては、どのような手応えがありますか?
「最初はサイドバックで数試合出て、そこからサイドハーフに戻りましたが、個人的にはそんなに悪くないと思っています。ただ、もちろん、まだまだもっとやらないといけないことはあると感じています。内容もそうですが、得点やアシストの数字も足りないので、結果はもっと出していきたいです」