Match Review
- 5/28 横浜FC戦
- メディア
為田大貴の先制点に、中原輝の今季初ゴールとなる追加点。守備でも3試合連続クリーンシートで今季初の3連勝を達成
■試合データ(スタッツ/試合レポート)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2023052803/
ホームでは約1ヶ月ぶりの試合となった今節。アウェイで連勝した勢いそのままに、今季初の3連勝を目指して横浜FCとの明治安田生命J1リーグ第15節に臨んだ。先発は前節から1人変更。負傷により加藤陸次樹が外れ、鈴木徳真がリーグ戦では8試合ぶりの先発を果たし、奥埜博亮が前線に上がった。布陣は4-4-2とも4-2-3-1とも取れる並びだった。
序盤から試合の主導権を握ったのはセレッソ大阪。開始5分、ショートカウンターからレオ セアラがDFの背後に抜け、GKとの1対1のチャンスを迎えかけると、その後も左は為田大貴と山中亮輔、右はジョルディ クルークスと毎熊晟矢の縦関係が機能し、相手を押し込む。この試合、特に輝いたのが右サイド。何度もクルークスが前向きな形でボールをもてる場面を作り出し、鋭いクロスからゴールに迫った。28分には、スタジアム全体がどよめくロングカウンターを発動。相手FKをしのいだあと、GKキム ジンヒョンのスローを受けた香川真司がダイレクトボレーで前線へパス。ここから為田、奥埜とヘディングでつなぎ、最後はクルークスが左足でシュート。決まっていれば年間最優秀ゴールにもノミネートされそうな美しい流れだったが、惜しくもポストを叩いた。その後もセレッソが攻め続けると、均衡を破ったのは43分。香川が中盤から右サイドのニアゾーンへ走り込むと、そこへクルークスがスルーパス。ここで香川がDFを引き付けてボールをキープし、毎熊へ落とすと、毎熊はダイレクトでファーサイドへクロス。飛び込んだ為田がうまくヘディングで合わせ、豪快にネットを揺らした。前半、横浜FCに許したシュートはゼロ。相手のカウンターにも対応し、「自分たちが理想とするパーフェクトな展開」(鳥海晃司)で終えた。
後半は最初のプレーで横浜FCに決定機を与えてしまう。キックオフ直後、DFからのロングボールを右サイドから走り込んできた山根永遠に抜け出され、シュートを受ける。ヒヤリとした場面だったが、GKキム ジンヒョンが足で止めるビッグセーブを披露。すかさず味方を鼓舞し、引き締めた。その後は前半と同様、セレッソがボールを握り、攻め続ける。56分、65分と、後半から入った中原輝が良い形でシュートに持ち込み、ゴールに迫る。後半の中盤以降は横浜FCにボールをもたれる時間も訪れたが、直近の公式戦で3試合連続クリーンシート中のセレッソ守備陣も慌てず対応。試合の流れを変えるべく、小菊昭雄監督はカピシャーバ、舩木翔、喜田陽と先日のルヴァンカップで好プレーを見せた選手たちを立て続けに投入。83分には、奥埜に代えて西尾隆矢を入れてシステムも5バックへ変更。試合を締めつつ追加点を狙うと85分、セレッソが試合を決定付ける2点目を奪った。セットプレーの流れから、セカンドボールを拾って、波状攻撃を仕掛けると、最後はレオ セアラの落としを受けた香川がペナルティーエリア内に進入し、相手DFに倒される。ここで笛は鳴らなかったが、こぼれ球を拾った舩木が左へ流し、カピシャーバのクロスに中原が逆サイドで合わせた。
終了間際にはセットプレーからピンチも迎えたが、キム ジンヒョンを中心に守り切り、横浜FCに得点を許さず。盤石の試合運びで3試合連続クリーンシートでの3連勝を達成したセレッソ。「たくさんのポジティブな要素があったゲーム」と指揮官も選手たちを称えつつ、「これから優勝争いをしていくためには、もう一つ突き詰めて、クオリティーを上げていく、強度を上げていく、戦術理解を深めていく、そういったことも必要になる。ここで満足せず、次からの名古屋戦、神戸戦に向かっていきたい」と手綱を締めた。次節はアウェイでの名古屋グランパス戦。しびれる上位対決を制し、トップ3に食い込んでいきたい。