Match Review
- 6/7 Cento Cuore HARIMA戦
- メディア
北野颯太の2得点に、阪田澪哉と石渡ネルソンがプロ初ゴール。若手の活躍が光り、5-0の快勝で天皇杯3回戦へ進出
■試合データ(スタッツ/試合レポート)
https://www.cerezo.jp/matches/result/23060710/
J1、J2勢にとって初戦となる天皇杯2回戦。セレッソ大阪は、ヨドコウ桜スタジアムに兵庫県代表のCento Cuore HARIMAを迎えた。先発は直近のリーグ戦から総入れ替え。山下達也、石渡ネルソンが今季の公式戦初出場を果たし、阪田澪哉が公式戦初先発を飾った。
リーグ戦と同様、4-4-2でスタートしたセレッソ。5-4-1で構えるCento Cuore HARIMAに対し、序盤から攻め込むと、5分、中盤で中原輝がカットして、阪田とのワンツーでペナルティーエリア内へ進入。好機を作ると、7分、先制に成功。原川力のCKにニアで北野颯太が頭で合わせた。北野は10分にもFKのこぼれ球を拾ってクロスバーに当たるミドルシュートを放つなど、果敢にゴールに迫った。試合後、「一番、心にあったのは危機感。ここで結果を残さなかったら後がない、くらいの覚悟で臨んだ」と悲壮な決意でこの試合のピッチに立ったことを明かしたが、U-20W杯で味わった悔しさを、早速、力に変えてみせた。
25分にも決定機。原川が左サイドへ大きく展開、左サイドバックの舩木翔がダイレクトで折り返して決定的な形を作ったが、中で合わせた阪田のシュートはクロスバーを越えた。すると29分、Cento Cuore HARIMAにロングスローからチャンスを作られたが、ここは何とかクリアで難を逃れた。32分には、この試合は右サイドバックで先発した石渡がサイドを駆け上がり、深くまで進入してクロス。U-20日本代表に帯同して刺激を受けて帰ってきた石渡も、この試合では攻守に対人の強さが光った。
前半を1点リードで折り返すと、後半もセレッソが攻め込む形で試合はスタート。すると53分、セレッソが追加点。再び原川のCKに対し、今度はファーで阪田がヘディングで合わせた。阪田にとって嬉しいプロ初ゴール。「今日は得点を決める、という気持ちでピッチに入ったので、結果を出せて良かった」と試合後は笑顔が弾けた。これで肩の荷が下りた選手たちは、ここからゴールラッシュを見せる。阪田の得点から2分後、今度は石渡がプロ初ゴール。上門知樹が背後に走って起点を作り、最後は原川のクロスに逆サイドで飛び込み、ヘディングでネットを揺らした。「前に出ていくことは自分の武器」(石渡)と果敢な攻撃参加がゴールを生んだ。
60分、小菊昭雄監督は阪田、舩木、喜田陽に代えて、レオ セアラ、カピシャーバ、大迫塁を投入。大迫は左サイドバックに入り、喜田が下がったボランチには中原が移った。Cento Cuore HARIMAにもいくつかチャンスを作られたが、無失点でしのぐと、74分に4点目。再び上門が背後に抜けて、サイドを突破。クロスはDFにクリアされたが、こぼれ球を北野が豪快に蹴り込んだ。81分にも、細かいパス交換で左サイドを崩し、最後は原川の折り返しを交代で入ったばかりの毎熊晟矢が決めて5点目。試合を決定づけた。
北野の2得点に、阪田と石渡のプロ初ゴール。交代で入った大迫も5点目の起点になるなど、10代の活躍が目立ったこの試合。「公式戦でしか感じ取れない雰囲気、自分への課題を感じられたことは、今日、出た選手たちが得た大きな収穫。セレッソの未来は明るいということを、結果でお見せできたことは嬉しく思う」と指揮官も試合を総括した。ここから中2日で迎えるリーグ戦。次節の相手は、現在、首位を走るヴィッセル神戸。「(主力組の選手たちも)今日のゲームをスタンドから見て、色んなことを感じたと思います。また全員でいい準備をして、神戸戦に向かっていきたい」と小菊監督。シーズンの今後を占う大一番となる前半戦のラストゲーム、チーム一丸で、勝点3を奪いにいく。