Match Preview
- 6/30 福岡戦
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注目度も高い「フライデーナイトJリーグ」。現在のチーム力を最大限に発揮し、今季2度目の3連勝を目指す
リーグ後半戦のスタートとなった前節の北海道コンサドーレ札幌戦から中5日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、ヨドコウ桜スタジアムにアビスパ福岡を迎える。今節は「フライデーナイトJリーグ」ということで、30日に行われる試合はこの一戦だけ。必然、注目度も高い。「セレッソの今の良さをサッカーファミリーに見せたい」と小菊昭雄監督は今節に臨む抱負を述べた。
札幌のホームに乗り込んだ前節は、開始2分、いきなりレオ セアラが先制点を奪って勢い付けると、前からのプレスがハマって加藤陸次樹が追加点。喜田陽に嬉しいプロ初ゴールも生まれるなど、前半だけで3得点。守っても、コンパクトかつアグレッシブにDFラインを設定し、札幌のストロングである金子拓郎の突破もカピシャーバと舩木翔が2人がかりで抑えるなど奮闘。終了間際にCKから1点こそ返されたが、会心の45分を過ごした。後半も札幌の攻撃をしのぎつつ、復帰戦となったマテイ ヨニッチを投入して守備を固めながら香川真司がダメ押しの4点目。終盤は西尾隆矢も入り、より盤石さを増した守備で札幌の反撃を抑え、4-1で快勝を収めた。今週の練習後、「この2試合、神戸、札幌と手強い相手に内容も伴った勝利ができている。個の良さを輝かせながら、組織としても機能し始めている」と充実の表情を浮かべた小菊監督は、同時に「福岡には、前半戦で負けている。いいチームだということは分かっている。難しい試合になると思う」と引き締めることも忘れない。「同じ相手に2回負けられないし、必ず勝たなければいけない。そういうプレッシャーを一人一人が感じながら、全員がいい準備することが大事。継続してやらないといけないことプラス、細かい修正や精度も上げていきたい」と香川真司は今節へ向かう意気込みを語る。
福岡との前回対戦は、第2節。開幕直後であり、新加入選手との融合も成熟していない時期だった。そこから新たなトライも行いつつ、試合を重ねるごとにチームは成長。選手個々も、もてる能力を最大限に発揮し始めている。前回は古巣に抑えられたジョルディ クルークスも、「第2節から試合を重ねて、チームも僕も成長した。相手の分析も進んでいる。よりいい試合ができると思う。チームが勝つことはもちろん、個人としてもいいパフォーマンスを発揮したい」と今節での再戦を見据える。「昨季までの(ロングボール主体の)攻撃に加え、自分たちで主導権を握るスタイルにも取り組んでいる」(小菊監督)福岡。セレッソとしては、紺野和也の突破や井出口陽介のミドルシュート、異なるタイプが揃う前線2トップへの対応やセットプレーなど、注意すべきポイントは多い。それでも、全員でアラートな守備を心掛け、しっかりとポジションを取りつつ対峙すれば、失点を防ぐことはできるだろう。最後尾からチームを支えるGKヤン ハンビンも、「チームミーティングで提示された福岡さんの映像も参考にしながら明日の試合に臨みたい」と準備はできている。
今節、2点差以上の勝利を収めれば、試合終了時に暫定ながら3位浮上を果たすことができる。もちろん今後も一戦必勝の試合は続くが、より高みに到達することで、その後のモチベーションもさらに上がるだろう。金曜の夜にホームに集まってくれるサポーターとともに前半戦のリベンジを果たし、今季2度目の3連勝を成し遂げたい。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:前節の札幌戦に続き、今節の福岡にも前半戦は敗れている。札幌戦は反省をうまく生かして試合を遂行されたが、今節は当時の敗戦も踏まえつつ、ポイントをどのあたりに考えていますか?
「まず福岡を知ることが大事なポイントだと思います。攻撃では、ロングボールとショートパスを織り交ぜて、非常にバランス良く中央、サイド、カウンター。リスタートを含めて様々な攻撃パターンで攻めてくるチームです。守備のところは、毎年、全員がハードワークして強固に守ってくるチームです。そうした福岡のストロングを全員で共有して、ウィークを突いていく。今週、そうしたトレーニングを行い、全員でいい準備ができたと思います」
Q:前節、マテイ ヨニッチ選手が復帰されたDFラインをどう考えていますか?
「神戸、札幌と、難敵に対して素晴らしい内容を伴った勝利ができたので、まずはその流れを大事にしたいと思っています。その中で、ヨニッチが復帰し、(山中)亮輔も全体練習に合流してくれましたので、当然、競争もあります。また、今週、体調不良やけが人も数名出ましたので、しっかり準備できている選手、競争で勝ち取った選手たちで試合に臨み、全員で勝利に向かって一丸で戦いたいと思います」
ヤン ハンビン選手
Q:神戸、札幌と連勝し、上向きのチームの中で、ハンビン選手も勝利に貢献されたが、自身のパフォーマンスを振り返ると?
「練習からいい準備ができていますので、それが試合にも出ている実感があります。自信をもって、練習にも試合にも取り組めています」
Q:Kリーグでの実績も豊富であり、慌てるシーンも少なく落ち着いたプレーが印象的ですが、Jリーグの舞台にも問題なく適応できていますか?
「まだ全てのチームと対戦できているわけではないので、完全に慣れたかと言われると、そういう状況ではないです。直近の札幌戦で言えば、札幌ドームは野球場ということで、いつもと違う雰囲気で、距離感も難しかったです。まだまだ慣れていない部分もありますが、何よりチームが色々助けてくれるので、徐々に適応できていると思います」
Q:その意味では、福岡とは自身は初対戦だが、試合に向けてイメージしていることは?
「チームミーティングでも、分析スタッフが福岡さんの長所やウィークを提示してくれているので、それがとても助けになっています。アウェイの福岡戦では出ていないので、そういう映像も参考にしながら明日の試合に臨みたいと思います」
Q:チームにはキム ジンヒョン選手という偉大な先輩がいるが、彼から学んでいること、学ぶことで伸びていることは?
「セレッソに加入する前から映像は見ていたので、ジンヒョン選手のキックやパスは、来る前から学んでいました。タイキャンプから直接コミュニケーションを取って、色々アドバイスをもらっています。学ぶことは多いと感じています」
Q:ジンヒョン選手の負傷もあり、巡ってきたチャンスですが、今後、先発を確固たるモノにするために、意識しているプレーはありますか?
「チームにとって1試合1試合がとにかく重要です。自分も練習だけではなく、生活の部分から意識的に取り組んでいます。そうした取り組みが、いずれ定位置確保につながればいいなと思います」
Q:Jリーグの試合に出られて、Kリーグとの違いはどのようなところに感じますか?
「敢えて違いを申し上げると、Kリーグは最後までアグレッシブに、どんどんヒートアップするところがありますが、Jリーグは最後まで緻密にチームプランを遂行して、キレイに終わらせる印象があります」