2023.08.01

Match Preview

8/2 湘南戦
メディア

タイトル、ACLへ続く天皇杯。湘南とのラウンド16に勝ち、ベスト8進出を目指す

3-1で勝利した天皇杯3回戦・大宮アルディージャ戦から3週間。セレッソ大阪は、ヨドコウ桜スタジアムに湘南ベルマーレを迎え、天皇杯ラウンド16に挑む。「今季は残念ながらルヴァンカップはすでに敗退してしまったので、私ももちろん、選手たちも天皇杯に懸ける思いは強く、深い。タイトルを獲って、アジア（ACL）に進出する。その大きな目標を達成するためにも、明日は大事な試合」。小菊昭雄監督はこの試合に向けた意気込みをそう話す。

明治安田生命J1リーグ第21節・浦和レッズ戦に勝利した後、リーグ戦はしばらく中断期間となったが、この間、セレッソはパリ・サン＝ジェルマンFCと親善試合を行い、3-2で勝利。各国の代表選手が揃う世界屈指のタレント軍団を相手に持てる力を存分に発揮し、見る者の心を揺さぶる試合を演じてみせた。負傷を抱えている選手を除き、ほぼ全ての選手がピッチに立った中、全員が指揮官の求める「前へ向かう」プレーを実践。その中から、ジョルディクルークス、北野颯太、香川真司と精度の高い3つのゴールが生まれ、新井晴樹、渡邉りょうら新戦力も後半から出場し、それぞれ前からのプレスでボールを奪い、アシスト。シーズン後半戦に向けて収穫の大きな一戦となった。オフ明け30日の練習からは、大宮から完全移籍で加入した柴山昌也も合流。新たな競争も生まれる中、チームの一体感は増している。「パリと対戦して実際にピッチで感じたことを今後に生かしていく、そういった選手たちの決意が感じられた。『チーム内での競争を勝ち抜く』という意欲とともに、球際や一つ一つのプレーに対するこだわりは増している」。30日の練習後、トレーニングの様子を見守った指揮官は、このようにチームの状況を話した。

個々の強度や技術、“世界”を相手にピッチで感じた課題を選手一人一人が貪欲に埋めようと練習から取り組んでいる中、今週からシーズンの戦いが再開される。セレッソは天皇杯、リーグ戦と2つのタイトルの可能性が残っているが、まずは頂点まであと4試合となった天皇杯ラウンド16が目の前に迫る。湘南とは、今季のリーグ戦では一度アウェイで戦い、2-0で勝利した。ただし、「昨年から湘南とは何度も対戦して、その強さは十分に理解している」と小菊監督も話すように、内容的には僅差の試合が続いており、特にホームでは拮抗した展開となることが多い。相手の勢い、この試合に懸ける思いで負けることなく立ち向かい、隙を見せずに序盤から主導権を握りたい。注目は、公式戦３戦連発中の“夏男”レオセアラ。リーグ戦の次節・FC東京戦は出場停止であり、天皇杯に照準を合わせている。チームをベスト8に導くゴールに期待したい。

小菊監督体制になり、天皇杯は、一昨季は準決勝、昨季はベスト8まで進出しながら、あと少しのところで戴冠に届いていない。今季こそ頂上からの景色を眺めるために、湘南とのラウンド16を突破しなければならない。天皇杯、リーグ戦と続くホーム2連戦。暑さを吹き飛ばし、サポーターも含めたチーム全員で力強く後半戦のスタートを切りたい。

試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q：天皇杯ラウンド16に臨む意気込みについて

「天皇杯は、3つ目の星を刻むという目標、そして、再びアジア、ACＬへ。その2つの目標を掲げてスタートしました。非常に欲しい、手に入れたいタイトルです。明日も全員の力で湘南に勝って、次のラウンドに進みたいと思います。スタッツを見ても、湘南は素晴らしい攻撃力を誇るチーム。実際、リーグ戦も厳しい試合でした。スカウティングでここ数試合を分析しても、素晴らしいチームだと思っています。その湘南に勝つことによって、チームの勢いもさらに前進すると思うので、明日は全員で向かっていきたいと思います」

Q：目の前の一戦が最も大事だが、中3日でリーグ戦も控えている。選手起用について

「夏場の連戦ということで、ケガの予防やコンディションは気にかけないといけないと思っています。ただ、先日のパリ戦では、全員が攻守の規律を全うして、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今後も、誰が出ても素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれると思うので、全員の力でこの2連戦、2連勝を飾りたいと思います」

Q：パリ・サン＝ジェルマンFCとの一戦を経て、トレーニングの様子などに変化はありましたか？

「一人約45分の出場でしたが、その時間がいかに充実した時間だったのかを感じる、ここ数日間の練習でした。選手は世界のトップ・トップを肌で感じて、通用したところと課題も感じたと思います。個人個人がよりレベルアップするために、自分に矢印を向けて取り組んでいることを強く感じました。全員がいいパフォーマンスを発揮したことで、さらに競争は激化しました。素晴らしい環境の中で素晴らしい相手と試合ができたことに、改めて感謝しています」

Q：先日、清武選手の手術が発表されました。手術でしっかり治す、という選択でしょうか？

「キヨも『1日でも早くチームの力になりたい』、『キャプテンとしてチームを引っ張りたい』。その思いの中で、ギリギリの選択をして臨んでくれていました。その中で、今回、100％のコンディションに戻して合流するという選択に対し、私たちは精一杯サポートしたいですし、ギリギリのところでトライしてくれたことに感謝の気持ちで一杯です。キヨが帰ってくるその日まで、リーグ戦、そして明日行われる天皇杯、優勝を狙えるポジションで、彼の帰りを待ちたいと思います」