Match Review
- 9/2 川崎F戦
- メディア
今季2度目の3連勝で4位浮上。レオ セアラが2得点に絡む活躍、渡邉りょうにJ1初ゴールも
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2023090207/
名古屋グランパスとの上位対決を制した前節から中6日。セレッソ大阪は、再びホーム・ヨドコウ桜スタジアムにて、川崎フロンターレとの明治安田生命J1リーグ第26節に挑んだ。先発は名古屋戦から1人変更。鳥海晃司が復帰し、CBの一角に入った。ベンチには、第17節・ヴィッセル神戸戦以来となる奥埜博亮も戻った。
開始5分、セレッソにチャンス。香川真司のパスに抜け出した毎熊晟矢のクロスから上門知樹がシュートも、惜しくも枠を外れた。直後の8分には、自陣でボールを奪われピンチもレアンドロ ダミアンのシュートはGKヤン ハンビンが防ぐ。序盤は果敢なプレスから相手のミスを誘い、セレッソが主導権を握る。ただし、この時間帯で先制できずにいると、次第に試合は川崎ペースに。今節の川崎は天皇杯準々決勝から中2日という過密日程もあり、大幅なターンオーバーを実施。システムもいつもの4-3-3ではなく、攻撃時は3-5-2、守備時は5-3-2になる可変式で臨んできた。セレッソはサイド攻撃がうまく機能せず、背後へのボールも増える中、決定機を作るには至らない。逆に19分、29分と川崎に決定機も作られたが、前者はヤン ハンビンの好セーブで、後者はシュートがクロスバーを越えて事なきを得た。試合後、「相手の出方でうまく対応し切れず前半は終わった。ただ、その前半を失点ゼロで抑えたことが今日のポイントだと思う」と香川も振り返ったように。結果的に、前半を0-0で折り返したことが後半へつながっていく。
後半に入るにあたり、「サイドバックのポジショニング、ボランチの関わり方を全員で共有した」(小菊昭雄監督)セレッソは、両サイドバックも前半より高い位置を取り、サイドで押し込み始める。47分、舩木翔のサイドチェンジから、ジョルディ クルークス、毎熊、クルークスとパスをつなぎ、最後はクルークスのグラウンダーのクロスを受けたレオ セアラが右足を振り抜くが、ここはポストに弾かれる。ただし、その5分後、セレッソが先制に成功。突破口は再び右サイドから。香川と毎熊のパス交換で相手を釣り出すと、毎熊の縦パスを受けた喜田陽が香川を経由して右サイドへ展開。クルークスの左足でのクロスにニアで競ったセアラが相手DFのオウンゴールを誘った。前半は相手に抑えられていたカピシャーバも後半は躍動。再三、縦に突破し、ゴールまであと一歩の場面を作る。
ただし、60分、カピシャーバが相手ペナルティーエリア内で倒されたかに見えたシーンの直後、川崎のカウンターを受けてピンチを招く。ここで好カバーを見せたのが鳥海。ダミアンのポストプレーから抜け出した山田新に粘り強く並走し、最後は体を入れてシュートは阻止。あわやGKと1対1か、というシーンを防ぐビッグプレーだった。すると、66分、クルークスのクロスが相手DFのハンドを誘い、PKを獲得。これをセアラが確実に決め、セレッソがリードを2点に広げた。直後に4人同時交代でシステムを4-3-3に戻してきた川崎に対し、セレッソも84分、マテイ ヨニッチを投入して5-4-1に変更。守備を固め、カウンターから3点目を狙いにいくと、87分に入った新井晴樹と渡邉りょうのプレーからセレッソが3点目。90+2分、新井が左サイドを突破して得たPKを渡邉が決め、勝利を決定付けた。渡邉にとっては嬉しいJ1初ゴール。「セレッソに来て初めてのゴールをホームで取れたことは、自分にとっても大切なゴールになりました」と喜びの声を上げつつ、「もっともっと重ねていけるように。点を取ったからこそ、また一つずつ自分がやるべきことを整理して、日々、競争していきたい」と今後のさらなる成長も誓った。試合はこのまま3-0でセレッソが勝利。前節に続く大量3得点で、今節は無失点。2試合連続で途中出場の選手がゴールを決めるなど、チームは好循環に入ってきた。ここから代表ウィークのためリーグ戦は2週間後になる。「次の鹿島戦まで成長していきたい。練習からいい競争をしていきたい」と小菊監督。また、今節の終了後は、日本代表に選出された毎熊をゴール裏のサポーターが祝福して後押し。「やってやるぞ、という気持ちも増した。ここからは代表へ気持ちを切り替えて、頑張ってきたい」と毎熊。ドイツ代表、トルコ代表との2試合が予定されている欧州遠征で、代表デビューの瞬間にも期待したい。