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Match Review

  • 9/16 鹿島戦
  • メディア

序盤に失点すると、退場者を出した相手に数的優位を生かせず無得点。無念さ募る上位対決に



■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2023091602/



前節の川崎フロンターレ戦から代表ウィークを挟み、再開されたリーグ初戦。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、鹿島アントラーズとの明治安田生命J1リーグ第27節に挑んだ。先発は前節と同じ11人。日本代表の活動から戻ってきた毎熊晟矢も名を連ねた。

序盤、セレッソの入りは悪くなかった。ボールを保持しつつ、右サイドでは毎熊が中に絞ってチャンスを作ると、左サイドでは進藤のサイドチェンジを受けたカピシャーバ、舩木翔とつないでクロス。うまく両サイドを使いつつ、ゴールの糸口を探る。そうした中で、13分、思わぬ形から失点。自陣でのビルドアップで進藤から喜田陽に付けたパスを鈴木優磨に奪われると、そのままGKとの1対1からネットを揺らされた。粘り強く試合を進めていきたかったセレッソとしては痛い失点となったが、気持ちを切り替えて1点を追いかけると、25分、鹿島のディエゴ ピトゥカが著しく不正なプレーで1発退場に。主審のジャッジに猛抗議する鹿島ベンチに対し、岩政大樹監督に警告、スタッフ1人に退場処分が命じられるなど、ホームのサポーターも含めてスタジアム全体が騒然となる中、セレッソの選手たちも冷静さを欠いてしまう。前半は相手が作るブロックに対し、思うようにパススピードが上がらず数的優位を生かせないまま時間が経過。決定機を作ることなく、1点ビハインドで前半は終了した。




何としてもまず同点に追いつきたい後半は、開始から両サイドが高い位置を取って敵陣に入っていく。46分、カピシャーバのクロスに逆サイドでジョルディ クルークスがヘディング。この試合、最初の決定機を作ると、直後の47分にも今度は中央を崩してチャンス。喜田の縦パスをレオ セアラが落とし、毎熊のパスに抜け出した上門知樹がDFの背後を取ってシュート。中と外を使い分け、パスのテンポも上がり、後半は鹿島を自陣に押し込み続ける。時折受ける鹿島のカウンターに対しても、GKヤン ハンビンの好セーブやDF陣の落ち着いた対応で2失点目は許さない。69分には、香川のパスから右サイドの背後を取った毎熊がクロス。中で途中出場の渡邉りょうが合わせたが、シュートはクロスバーを越えた。続く74分にも決定機。再び香川が起点となり、左サイドの裏へ絶妙な浮き球のパスを送ると、走り込んだ舩木のクロスにファーでレオ セアラが合わせたが、得意のヘディングはわずかに枠を外れた。81分には新井晴樹が入り、左サイドから果敢な突破で好機を作る。終盤はセットプレーの機会も増えていったが、どうしても1点が遠い。ラストプレーでは香川のFKからカピシャーバが折り返し、鳥海晃司がヘディングで押し込んだが、DFに防がれて万事休す。前半の失点を取り返すことができないまま、0-1で試合終了の笛を聞いた。





さらなる上位を目指す上で、何が何でも勝点3が欲しかった上位対決だが、天敵・鹿島にまたも競り負け、勝点を伸ばすことはできず、順位も6位に後退。ただし、今節は首位のヴィッセル神戸が敗戦、2位の横浜F・マリノスは引き分けとなり、幸いにもトップ2との勝点差は大きく広がらず。

次節は、その神戸と敵地で直接対決を迎える。試合後、「ここで諦める選手は一人もいない。ラスト7試合、全勝で終わって、優勝に向かっていきたい」と話した小菊昭雄監督。神戸との前回対戦時はホームで劇的な決勝点を挙げた北野颯太も「試されていると思う。いい意味で、この状況を楽しみたい」と前を向いた。試合で受けた悔しさは試合で取り返すしかない。今シーズンの行方を占う大一番となる次節。敵地をピンクで染め上げ、再び上昇気流に乗っていく1勝を目指す。

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