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Match Preview

  • 9/23 神戸戦

正真正銘の大一番。首位・神戸を撃破し、クラブの未来を切り拓く1勝をつかみ取る

 

健闘及ばず0-1で鹿島アントラーズに敗れた前節から中6日。セレッソ大阪は、再び敵地に乗り込み、首位・ヴィッセル神戸との明治安田生命J1リーグ第28節に挑む。両チームの勝点差は『7』。わずかに残る逆転優勝の可能性を広げるために、今節は勝点3のみが求められる必勝戦だ。

 

「残り10試合くらいから、一戦も落とせないトーナメントのような思いでやっています。前節もその思いでやっていました」と毎熊晟矢も語るなど、前節の鹿島戦もまた、セレッソにとっては大一番だったが、開始13分、自陣でボールを奪われ、鈴木優磨に先制点を決められると、前半25分、鹿島に退場者が出て数的優位となった中、ボール保持を高めて押し込んだが、最後まで1点が遠かった。74分には、香川真司、舩木翔、レオ セアラとつないで決定機も作ったが、わずかに枠を外れて同点とはならず。上位追撃へ痛い星を落とした。ただし、前節は上位3チームも揃って足踏み。状況は大きく変わっていないだけにセレッソとしても、トップ3はもちろん、もう一つ先の大きな目標を達成する可能性も残されている。「(前節の敗戦から)チームは完全に切り替えている。神戸は経験ある選手が多く、手強い相手だけど、神戸の方がプレッシャーを感じていると思う。僕たちは失うモノはない。自分たちを信じて戦いたい」と香川は話す。前節は守備を固めてきた相手から得点を奪うことはできなかったが、「何度か意図的にチャンスを作れたことは成長。崩しのイメージの共有は進んでいる。今やっているサッカーを続けていくことが大事」と小菊昭雄監督は継続する重要性を説く。その上で、「ラストパスやフィニッシュのクオリティーを上げること、ミドルシュートやリスタートなど、武器を増やしていくことも必要。常にチャレンジする姿勢を持ち続けていきたい」と“プラスα”の必要性も訴えた。また、前節はボランチの位置でのボールロストが失点につながったが、「ボランチの選手には、『勇気をもって受けること』を要求している。もちろん質を上げる必要はあるが、失敗を成長に変えて、これからも受け続けて欲しい」と指揮官。今節の神戸も前からのプレスは迫力があるだけに、セレッソとしてはプレスを回避するビルドアップには工夫が求められる。もっとも、チームとして何か大きくやり方を変える必要はない。シーズンが進むにつれて右肩上がりで向上している内容を、さらに質を高めていくことで勝利につなげたい。

 

 

神戸との前回対戦時はセレッソが2-1で勝利したが、互いに良さを出し合う白熱の好ゲームが展開された。「前回対戦は、お互いのファンだけではなく、サッカーファンの心にも響く試合ができた自負はある。今節もサッカーの素晴らしさ、さすが上位対決と思ってもらえるような試合を見せたい。全員で思いを一つにして戦って、勝ちたい」と指揮官は意気込みを語る。大迫勇也とのマッチアップが予想される進藤亮佑も、「相手の能力が高ければ高いほど、集中力も高まる。ある意味、自分の能力を引き出してくれる。いいバトルをしたい、というモチベーションになる」と闘争心を燃やす。その大迫や武藤嘉紀に当ててくるボールに対し、ファーストディフェンダーがしっかり対応し、セカンドボールの争いでも負けないことが、主導権に握ることにつながる。その上で、香川と喜田陽を起点にボールを散らし、今季の強みである両サイドからのクロスやコンビネーションで打開していくことで、得点にも近づくだろう。前節は不発に終わったレオ セアラだが、今週の公開練習ではゴールネットを揺らすシーンも数多く作っており、今節、試合を決める一撃に期待したい。

 

 

セレッソ復帰1年目の今季。ここまでのリーグ戦、チームで唯一全試合出場を続けている香川は、「前節の鹿島戦もそうですが、終盤の雰囲気は普段とはプレッシャーも違う。1試合だけど、重みを感じる時期。それは選手にとって非常にありがたいこと。ワクワク感というか、いい雰囲気で戦えることは嬉しい」と話し、シーズン終盤に上位で争えている今の状況を歓迎。チーム全体に程よい緊張感が流れる中、前回対戦時、後半アディショナルタイムにJ1初ゴールとなる決勝点を決めた北野颯太も、「まだ優勝を狙える位置にいるこの状況を楽しんで、首位の神戸を叩きたい」と充実した表情で気持ちを昂らせた。毎試合、一戦必勝の試合が続く中でも、今節は正真正銘、「優勝争い生き残りを懸けた大一番」(小菊監督)だ。ノエビアスタジアム神戸に集まってくれる多くのサポーターとともに、チーム一丸、未来を切り拓く1勝を全員でつかみ取る。


試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:一戦必勝の試合が続く中でも、首位・神戸との今節はまさに大一番です。改めて、今節の持つ重要性と、試合に向けた意気込みをお願いします。

「優勝争いを懸けた大一番です。明日、勝てば優勝争いの権利を勝ち取れますし、負ければ、その目標は非常に厳しくなります。本当に、生き残れるかどうかの大一番だと思っています」

 

Q:神戸をどう見ているか。試合のポイントについて

「神戸は経験のある選手がチームを引っ張っている、手強い相手です。まずはそういった個の特長を出させないように、我々はコンパクトに、時間やスペースを与えない守備を90分間全うできるかどうかがポイントになります。神戸は守備も固いチームですので、攻撃では、中央、サイド、ポケット、ボランチを基準に前進するビルドアップなど、今まで積み上げてきた攻撃を使い分けながら、どう得点に迫るかもポイントになります」


Q:今週の公開練習では選手たちの熱が伝わってきたが、今節に向かう選手たちの様子や状態をどう見られた?

「素晴らしい準備をしてくれました。敗戦後、どのようなメンタルでトレーニングをするのか、私も大きなポイントだと思っていました。いかに気持ちを切り替えて、いい準備ができるか。そこが私も気になっていましたが、選手たちはいつも以上に熱気のある、集中力の高いトレーニングを重ねてくれました。選手たちが一番、今の状況を分かっていると思います。自分たちの力で切り拓いていくことができるかどうか。その大一番だということは選手たちが一番分かっていますので、その中で、しっかりと今節に向けたトレーニングを全うしてくれたことを嬉しく思います。100%の準備ができたと思います」


Q:前節の教訓をどう考えて、どう生かしたい?

「もちろん、ミスは付きもののスポーツです。起こったミスに対して恐怖心を抱いたり、少しネガティブに捉えてしまうこともあるかも知れないですが、今週、練習やミーティングでも強く訴えたのは、『とにかくトライし続ける』『ミスを恐れずボールを受ける』『シビアなところにボールを付ける』こと。それが我々のサッカーですので、仮にミスが起こっても、全員でカバーする。ブレずにスタイルを全うする。その中で神戸を倒す。その準備をしっかりしてきました」


Q:カピシャーバ選手に期待することは?

「いつも通り、攻撃で違いを見せ続けて欲しいですし、守備の面でも大きな貢献をしてくれています。いつも通りのプレーでチームを引っ張って欲しいと思います」


Q:明日の試合は、滝川第二高校時代の恩師、黒田和生先生がスタジアムに来られるということです。教え子である両監督が優勝争いの大一番に臨む特別な試合だと思うが、監督自身の気持ちはいかがですか?

「私たちの恩師ですし、サッカーを通して先生からはたくさんのことを学びました。明日、先生が来て下さることは嬉しいですし、サッカーの素晴らしさ、両チームの選手が精一杯、戦っている姿をお届けできたら、先生にも喜んでもらえると思います。先生を始め、サッカーファミリーの皆様にもサッカーの素晴らしさを伝えることができるような、熱い試合を展開して、最後は勝ちたいと思います」

 

カピシャーバ選手

Q:加入1年目から上位争い、優勝争いができている状況だが、どのような思いでプレーしていますか?

「オファーをいただいた時から素晴らしいチームだと聞いていましたし、いざチームに加わると、素晴らしい選手やスタッフがいたので、いいシーズンが過ごせるのではないか、という思いが湧いてきました。実際、シーズンを戦っていく中で、いい順位に付けています。まだタイトルに届く順位にいます。明日で大きく状況を変えることができると思うので、ベストを尽くしたいです」


Q:ブラジル時代、優勝争いの経験はありますか?

「ブラジルでは、アトレチコ・ミネイロやECジュベントゥージで、タイトル争いに関わったことはあります。日本に来て、Jリーグは、レベルが均衡していると思います。どこが優勝してもおかしくないので、プレーしていて楽しいです。明日の試合に勝利して、一つでも上の順位に行けるように頑張りたいです」


Q:前節の鹿島戦で得た教訓をどう考えていますか?

「相手が退場者を出して、引いた中で、僕たちもチャンスは何度も作りましたが、それをモノにできず、悔しいゲームになりました。チャンスで決めることが大事ですし、そこは練習でも常に意識していることです。今節はチャンスをしっかり生かせるようにプレーしたいです」


Q:神戸との前回対戦は、どのような印象が残っていますか?

「神戸は素晴らしいチームです。いい選手も集まっています。ただ、前回対戦では、自分たちの良いところも出せて、勝利できました。今回はアウェイでの試合になり、難しい戦いになるとは思いますが、自分たちの状態も良いので、明日も自信をもって臨みたいです」


Q:前回対戦時、酒井高徳選手とのマッチアップを振り返って

「素晴らしい選手だと思います。自分も酒井選手を分析していますし、どうやって戦うか、考えています。明日またマッチアップすると思いますが、そこでも自分の良さを見せることができればと思っています」



Q:毎試合のように突破してチャンスを作っています。試合ごとに相手のマークも激しくなっているが、それでも突破する強い意志を感じます。

「そうですね。自分の武器であるドリブルやアシスト、シュートはできていますが、相手も分析して、2枚のマークを付けてきます。ただ、自分に相手が2人来れば、他の選手がフリーになったり、スペースが生まれます。そこでまたチャンスも作れると思うので、相手がマークを付けてきたら、突破するだけではなく、どこにスペースがあるかも確認しています。そうやって考えながらプレーすることも含め、日本に来て、自分はさらに成長できていると思います」


Q:相手2人の間を割って入ったり、相手に引っかかったと思いきや、グッと前に出る突破が印象的だが、そういう抜き方ができるのは、どこに強みがあるからだと考えますか?

「神様がくれた力だと思います。試合の中で2人の間を抜くプレーや、転びながらも突破するプレーについて、どう説明したらいいか分からない部分もありますが、タイミングもありますし、常に練習して、試合に向けて100%の準備をすることも大事です」


Q:フィジカルの強さが大前提にあると思うが、相手との駆け引きにも優れていると感じます。技術的なところで意識していることはありますか?

「試合中は、マークに付いてくる選手の体の向きや、どう近づいてくるかは見ています。ボールを持った時、相手の右足が前に出ているのか、左足が前に出ているのかも見ますし、(フェイントで)ボールを横に動かした時に、相手がどういう態勢になっているかも見たりします。最終的に、突破のタイミングは感覚ですが、相手の体重のかけ方は意識しています」


Q:クラブ公式YouTubeの中で「最高」と話す姿が印象的でした。反響はありましたか?

「そうですね。サポーターも見てくれたと思うので、僕も嬉しいです。サポーターに会うと、『最高』と自ら言ったりもします(笑)。そうすると、親近感が沸くので。監督があのような言葉を私たちに言ってくれたことは、私たちにとってはポジティブなことです。自分も『最高』という日本語を覚えることができて、嬉しいです(笑)」


試合情報

明治安田生命J1リーグ 第28節 vs.神戸 19:00 キックオフ @ノエビアスタジアム神戸

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