Match Review
- 9/23 神戸戦
- メディア
神戸のアグレッシブな守備に攻め手を欠き、無念の敗戦。首位との勝点差が10に広がる
■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2023092310/
0-1で鹿島アントラーズに敗れた前節から中6日。セレッソ大阪は、再び敵地に乗り込み、首位・ヴィッセル神戸との明治安田生命J1リーグ第28節に挑んだ。両チームの勝点差は7。わずかに残る逆転優勝の可能性を広げるために、今節は勝点3のみが求められる必勝戦となった。先発は、前節から1人変更。北野颯太がリーグ戦では開幕戦以来となるスタメンを果たし、レオ セアラと2トップを組んだ。
序盤は互いにロングボールが増え、リスクを回避しつつ、サイドからゴールを狙う。セレッソの最初のチャンスは15分。GKヤン ハンビンのキックを北野が収め、香川真司からカピシャーバへ展開。左サイドから仕掛けてCKを得る。17分にも、喜田陽、香川、カピシャーバとつなぎ、最後は大外を駆け上がった舩木翔のクロスにファーサイドでジョルディ クルークスが飛び込むも、DFのカバーに遭い、シュートは打てず。互いに攻守の切り替えが速く、一瞬の隙が命取りになる緊迫した展開が続く中、20分、自陣左サイドでボールを失い、神戸にカウンターを許すと、最後は大迫勇也にシュートを打たれたが、クロスバーを越えた。32分、セレッソは香川のCKに毎熊晟矢がニアで合わせてゴールに迫ったが、相手DFに防がれた。この試合、セレッソはボールを前に運ぶことに苦労。相手のプレスを1枚はがしても、両サイドに入った瞬間、神戸の素早い戻りと寄せで、スピードアップを図れず、前半は決定機を作れなかった。それでも、セカンドボールの攻防では互角に渡り合うなど、内容的には、ほぼ五分。勝負は後半に持ち越された。
後半、攻撃のギアを上げたいセレッソだったが、より攻勢を強めてきた神戸に立て続けに決定機を作られる。55分、酒井高徳のクロスをファーサイドで受けた大迫にワントラップからシュートを放たれると、56分にも大迫に起点を作られ、縦に抜けた武藤嘉紀へのパスからピンチを招く。すると、やや間延びし始めた59分に失点。GKヤン ハンビンのロングパスを前線で受けたレオ セアラがジョルディ クルークスに落としたところを狙われ、神戸にボールを奪われると、前がかりになったDFラインの背後を1発のパスで取られ、進藤亮佑の懸命の戻りも及ばず、佐々木大樹に決められた。直後の60分、セレッソは北野と喜田を下げ、上門知樹と奥埜博亮を投入。奥埜はJ1第17節の神戸戦以来、11試合ぶりの出場となった。すると、その奥埜がボールを受けて前に出ていくなど、攻撃を活性化。小菊昭雄監督はさらに65分には柴山昌也、74分には渡邉りょうと新井晴樹を投入し、交代枠をフル活用。同点を目指して積極的にカードを切ると、75分、鳥海晃司、舩木、奥埜とつなぎ、最後は渡邉が決定機に近い形まで持ち込んだが、シュートはDFに防がれた。77分には、香川のサイドチェンジを受けた柴山がカットインから左足のシュートを放ったが、今度はGKのセーブで得点ならず。1点ビハインドのまま終盤に突入する。
先制した後、より前からの守備の圧力が増した神戸に対し、セレッソは自陣でのパスミスからカウンターを何度か浴びたが、決定的な2失点目は許さない。それでも、今節は最後まで決定機らしい決定機を作ることができず、タイムアップ。前半は互角の内容も、時間の経過とともに、セカンドボールの攻防で後手に回り、神戸に押し切られた格好となった。必勝を期して臨んだ上位直接対決だったが、終わってみれば、攻守両面で相手を上回ることができず、スコア以上の完敗に。首位との勝点差も10に広がり、残り試合数が6であることを考えても、逆転優勝は現実的には厳しくなった。それでも可能性がある限り、最後まで諦めずに戦い抜くとともに、もう一つの目標である「トップ3」へ向け、次節、ホームに戻り、湘南ベルマーレとの一戦で3試合ぶりの勝利を目指す。