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- 2/24 FC東京戦
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いよいよ2024シーズンが開幕。今季の目標へ力強い1歩を刻むべく、勝点3を目指す
いよいよ2024シーズンが開幕する。今年はセレッソ大阪にとってクラブ創設30周年、節目の年。新体制発表記者会では、森島 寛晃代表取締役社長も今季の目標について、「リーグ優勝」と明言。2017年にルヴァンカップと天皇杯の二冠は獲得したが、残された唯一のタイトル、J1リーグ制覇を達成すべく、チーム一丸で向かっていく。
1月14日にヨドコウ桜スタジアムで始動してから6週間。チームはタイ、宮崎でキャンプを行い、準備を重ねてきた。就任4年目となる小菊昭雄監督の下、タイでは厳しいトレーニングで体を鍛え上げ、宮崎ではより実戦に近い形で戦術をブラッシュアップ。1年間を戦うベースを固めてきた。今季、タイトルを目指す上で克服したい課題の一つが得点力。昨季はリーグのラスト8試合で1得点と極度の得点力不足に陥っただけに、攻撃はキャンプの中でも大きな比重を傾けて準備してきた。昨季のチーム得点王、レオ セアラを軸に、両ウィングの突破力、中盤からの飛び出しも含め、チーム全体で厚みのある攻撃を仕掛けていきたい。ボールを失った後の切り替えもキャンプから高い意識で行っており、2次、3次攻撃につなげる高強度の守備も大切になる。選手個々で見れば、ヴィトール ブエノ、ルーカス フェルナンデスと、新たに加わった攻撃に特長のあるブラジル籍選手たちの存在も心強い。
前者は中央からの強烈なミドルシュートやラストパスを武器にしており、後者はサイドから個で突破できるドリブルに魅力がある。また、中盤からの配球、守備範囲の広さといった点で、北海道コンサドーレ札幌から加入した田中駿汰の存在も重要だ。1年目から、チームの中心として貢献する姿に期待が懸かる。宮崎キャンプでの最終日に進藤亮佑の負傷というアクシデントがあった最終ラインは、今季も鳥海晃司が軸。CBでコンビを組む選手との連係も含め、DFライン全体を押し上げ、コンパクトな攻守を体現したい。
開幕戦の相手は、昨シーズンのJ1では11位で終わったFC東京。巻き返しを図るべく、今シーズンは小柏剛、遠藤渓太、荒木遼太郎と攻撃陣を中心に補強。ディエゴ オリヴェイラ、仲川輝人、松木玖生ら既存戦力も含めたタレントの質はJ1でも屈指であり、2年目のピーター クラモフスキー監督が目指す攻守にアグレッシブな、ベクトルを常に前に向ける攻撃サッカーを実現し得るメンバーは揃ったと言える。セレッソとしては、相手のボール保持に対してどうプレスをかけるのか、反対に彼らのプレスをどうかいくぐってボールを前に運ぶのか、さらには攻撃時の守備でのリスク管理も含め、様々な要素が求められる一戦となる。セットプレーもFC東京の強み。昨季途中までセレッソでもプレーしていた原川力のキックには警戒が必要だ。
J1に復帰した2017年以降、開幕戦は3勝4分で負けなしと、近年は勝点をつかむことに成功している。それでも、「最悪、勝点1でもいい、という考えはない」と田中もキッパリ語るように、チームは勝点3だけを目指す。ホームで迎える開幕戦。「勝って、いいスタートを切る。それしか考えていない」とは香川真司。昨季は開幕3試合を1分2敗と躓いてしまっただけに、今季こそスタートダッシュに成功したい。「明日はたくさんのセレッソファミリーの方々が期待を胸に応援して下さると思いますので、今年の私たちが目指すサッカー、スタイルを存分に発揮したい」と小菊監督。聖地・ヨドコウ桜スタジアムにて、今シーズンを力強く歩んでいくための大きな1勝を目指す。
試合前日コメント
小菊 昭雄監督
Q:開幕戦を明日に控えた心境は?
「一言で言えば、清々しい気持ちです。始動日から約6週、色んな紆余曲折がありながらも一つ一つ、選手スタッフ全員で問題を解決しながら積み上げることができました。準備万端、早く試合がしたい思いでいっぱいです」
Q:現在のチームの仕上がりについて
「残念ながら1週間前のトレーニングマッチで進藤がケガをしてしまったのですが、また新たなトライをこの1週間でできました。全員が前向きに、彼の思いを持って戦う、という強い絆を感じました。ベースがある上で、新たな上積みができたことを嬉しく思います」
Q:明日はどのようなサッカーを見せたい?
「明日はたくさんのセレッソファミリーの方々が期待を胸に応援して下さると思いますので、今年の私たちが目指すサッカー、スタイルを存分に発揮したいです。常にゴールを目指す怖いチーム、強かなチーム、さらには積極的にボールを奪いに行く姿勢。そうした姿を存分にお見せしたいと思います」
Q:今季は明確にリーグ優勝を目標に掲げたシーズン。準備期間の選手やチームの雰囲気も、これまでとは違ったと推察されるが?
「そうですね。立ち上げの日に、全員でリーグ優勝という目標を強く共有したことで、一人一人のさらなる意識の高まり、トレーニングに取り組む日々の姿勢、全員で要求し合う部分などがもう一つ、二つ、上がりました。また、クオリティーもそうですし、経験、リーダーシップを兼ね備えた選手たちが多数、来てくれましたので、毎日が中身の濃い、充実した日々を過ごすことができました。そうした積み重ねを明日の試合で表現したいと思います」
Q:今季はクラブ創設30周年、節目のシーズンです。そこに対する思いは?
「私自身もこのクラブに26年間、育ててもらい、選手、スタッフ、たくさんの方々の思いや努力、歴史も見てきましたので、そうした思いも背負って戦いたいと思います。私自身、育ててもらった経験や学びを全てぶつけるシーズンにしたいですし、強い覚悟をもって、今シーズンに臨みたいと思います」
Q:新加入選手のフィット具合は?
「選手たちの力を最大限に発揮させるために色んな角度からトライした結果、エラーもありましたが、核となる攻守の型も決まりました。明日は一人一人が躍動する姿を私自身も期待していますし、皆さんにお見せできると確信しています」
Q:昨季は強度の高いサッカーでヴィッセル神戸がリーグ優勝を果たした。今季のJリーグ全体の展望について
「Jリーグもそうですが、世界のサッカーは日々、進化しています。その中で、Jリーグにおいては、昨年ヴィッセルが表現したように、強度は年々、強く求められる時代になってきました。そうした強度にプラスα、どのようなスタイルでサッカーを展開していくのか。それが明確にあるチームが今年も優勝争いに加わっていくと思います。チームのスタイル、強み、それをクラブ全体、選手、スタッフが同じ方向を向いて戦っていくことが大事なポイントになります。強度やスタイルを強固に出来たチームが優勝できると思っています」
奥埜 博亮選手
Q:開幕戦を明日に控えた心境は?
「色んな感情があります。楽しみや少し不安もあり、それぞれの選手に色んな思いがあると思います。開幕戦という今年最初の試合で、自分たちがキャンプからやってきたことをしっかり出せるように戦いたいと思います」
Q:開幕から全てが完璧ということはないと思うが、そうした中でも明日の試合で見せたいサッカーは?
「今年は強度を高く全員がプレーしようとやってきました。球際や切り替えで一人一人がしっかり戦っていければいいのかなと思います。それにプラスαとして、チームとして攻守に狙いはあるので、そこもしっかりと全員で共有してプレーできたらと思います」
Q:キャンプから戻り、今週の練習で確認したことは?
「一番は、チームとしての強みはどこか再確認しました。セレッソの強みは何で、より試合の中で生かすためにはどうしたらいいか。それをスタッフの方々も含めて考えて、チーム全体としても話をしたので、その強みを出すために全員でやっていけたらと思います」
Q:昨年はケガもあり、悔しい思いもされたと思うが、今年に懸ける思いは?
「年齢も重ねて、毎年が勝負という思いはあります。誰もが開幕に向けて、試合に出るためにキャンプから、キャンプの前から準備してきました。その中で競争があるので、まずは自分がやれることをしっかりやった上で、試合に出るか出ないかは監督が決めることなので、自分は自分のやれることを常にやって、いい準備をしてきました」
Q:奥埜選手が考える、今季のチームのプラスαは?
「特長のある新加入選手が入ったことは、チームにとって確実にプラスです。キャンプから一人一人が成長していくことも目指してきました。それを試合の中でうまくかみ合わせること。試合の中で各々の良さを出していくことが大事になります。試合を重ねるごとに良くなっていくと思います」
Q:今季をどう戦っていくか。選手、スタッフの中でも話し合ってきたと思うが、キャンプの中からトライ&エラーを重ねてきた?
「昨年の途中から4-3-3をやり始めて、何がベストなのか、スタッフの方々も常に考えて練習に落とし込み、戦術の準備も重ねてきました。選手の特長と戦術のかみ合わせを試しながら、一番いい形を見つけようと試行錯誤してきたキャンプだったと思います」
Q:先ほど強度に言及されたが、攻撃では「サイドだけではなく中からも」という部分でバージョンアップは感じられていますか?
「真ん中を崩すには、そこに人がいないと崩せません。人の配置も変わったところだと思いますし、より相手のゴール前、相手にとって怖いところで人数をかけてプレーできるようにすることが一番だと思うので、その上でサイドと真ん中を組み合わせて、相手も見ながら、相手にとって嫌なところを突いていければと思います」