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Match Review

  • 2/24 FC東京戦
  • メディア

勝負の24シーズンが開幕。確かな積み上げを見せた一方、2度のリードを守れず2失点。収穫と課題の両方を得る


試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2024022407/


いよいよ開幕した2024シーズン。今季はセレッソ大阪にとってクラブ創設30周年のアニバーサリーイヤー。目標を「リーグ優勝」に定め、始動から準備を重ねてきた。開幕1週間前に進藤亮佑が負傷するアクシデントこそあったが、試合前日、「一言で言えば、清々しい気持ち。準備万端、早く試合がしたい思いでいっぱい」と小菊昭雄監督も話すなど、充実した6週間を経て開幕を迎えることができた。

 

ヨドコウ桜スタジアムにFC東京を迎えた明治安田J1リーグ第1節。セレッソの先発は、GKキム ジンヒョン、DFラインは左から登里享平、舩木翔、鳥海晃司、毎熊晟矢、アンカーに田中駿汰、インサイドハーフに奥埜博亮と香川真司、前線にはカピシャーバ、ルーカス フェルナンデス、レオ セアラが並ぶ4-3-3の布陣となった。立ち上がり、FC東京にCKを立て続けに与えたセレッソだが、カピシャーバが今季も縦への推進力を発揮し、すぐさま押し返す。新戦力のルーカス フェルナンデスと毎熊で組む右サイドも良好なコンビネーションを披露。さらに今季はアンカーに田中が入ったことで、スイッチを入れる縦パスも随所で前に届けられ、中央からの崩しも活性化。ポジションを上げた香川が良い位置で受け、奥埜がレオ セアラの近くでサポートするなど分厚い攻撃を繰り出した。16分、毎熊、田中、香川とつなぎ、香川を起点に最後はルーカス フェルナンデスのクロスにレオ セアラがヘディングでネットを揺らしたが、ここは香川のパスを最初に受けた奥埜の位置がオフサイドでノーゴールに。



それでも27分、試合を優位に進めていたセレッソが先制に成功する。再び起点は香川。香川のパスを受けたレオ セアラがタメを作り、ルーカス フェルナンデスと毎熊で右サイドを攻略。最後は毎熊がサイド深くまで進入してクロスを上げると、逆サイドかで待ち構えたカピシャーバが頭で押し込んだ。待望のチーム今季初ゴールに沸き返るヨドコウ桜スタジアム。前半をリードで終えたかったが、34分、松木玖生のシュート性のパスを荒木遼太郎に合わせられ、同点に追いつかれてしまう。流れはセレッソが握っていただけに、不意を突かれた悔やまる失点だった。直後の38分には、鳥海のパスからニアゾーンに走り込んだ毎熊がピタリとボールを止めて中央へパス。走り込んだレオ セアラがニアへ強烈なシュートを放ったが。惜しくもポストを直撃した。




後半も立ち上がりから攻勢に出たのはセレッソ。50分、FKのセカンドボールを拾い、パスをつないで決定機。香川の巻いたパスに裏を取った毎熊がシュートもGKに防がれた。ただし、ここで得たCKからセレッソが勝ち越しに成功。ルーカス フェルナンデスのキックにニアで合わせたのは田中。背番号10の嬉しい加入後初ゴールで再びセレッソが1歩前に出た。さらに攻め立てるセレッソは55分にも決定機。ルーカス フェルナンデスがドリブルで仕掛け、奥埜のポストプレーを受けたレオ セアラがシュート。崩した形だったが、再びGKに防がれた。こぼれ球に詰めたカピシャーバもシュートを打てず、追加点とはならなかった。すると、ここから流れはFC東京に傾く。選手交代でサイド攻撃を活性化させると、75分、交代で入ったジャジャ シルバに自陣右サイドを突破され、クロスを再び荒木に合わせられ、同点を許す。今季の目標、さらには今節の試合内容を考えても勝点1では満足できないセレッソは、柴山昌也とブエノをインサイドハーフに投入。選手のキャラクターを変えて決勝点を狙う。すると88分、田中のパスに抜け出した柴山がドリブルからチャンス。最後はカピシャーバが運んでGKと1対1になりかけたが、シュートは止められた。90+3分にもカウンターの応酬からルーカス フェルナンデスが背後を取ってビッグチャンスも、仕留めることはできず。試合はこのまま2-2で終了した。



「優勝を目指す上では勝ち切らないといけなかった」と登里も振り返ったように、2度のリードを生かせず勝点1で終わったことは痛恨だが、「ポジティブな面がたくさんあったゲーム。新加入選手もそれぞれの強みを最大限に発揮してくれた。昨年までのベースに幅を広げ、さらに上積みできる部分を攻守に出せたと思う」と小菊監督も総括するなど、今後へつながる一戦でもあった。ここからさらに戦術面での共通理解を増やし、ビルドアップやフィニッシュの質を高め、2失点の守備を改善していけば、安定した強さを発揮できるようになるだろう。次節は敵地での鹿島アントラーズ戦。今節の収穫と課題を生かし、今季初勝利を掴みたい。


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