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Match Preview

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チームの方向性を示した2試合を経て、今節、何より求められる結果。攻撃的な姿勢を貫き、勝利を掴み取る

 

敵地に乗り込んだ前節の鹿島アントラーズ戦から中6日。セレッソ大阪はホームに戻り、東京ヴェルディとの明治安田J1第3節に挑む。J1での東京Vとの対戦は、2005年以来19年ぶり。開幕2試合の好内容を今節こそ結果につなげ、今季の初勝利を手にしたい。


FC東京との開幕戦で見せた攻守のオーガナイズを、近年、分が悪い鹿島のアウェイでも発揮できるか。今季のチームの力が問われた中で、前半はビルドアップで相手を圧倒し、ハーフコートゲームと言える内容を展開。その上で、後半に入って見事なパスワークから先制点を奪うなど、理想的な試合運びを見せた。その後は、開幕戦で2-1から追いつかれた反省も受けて、ラスト15分はキャプテンの山下達也を投入して5バックにシフト。鹿島のパワープレーもしのいでいたが、85分、セットプレーからゾーンの隙を突かれて失点。開幕戦と同様、再び勝ち切ることに失敗した。もっとも、失点後ももう一度ボールを握り返して勝ち越しを目指しつつ、逆転弾を許さなかったことは成長と捉えることもできる。試合前に小菊昭雄監督が「最も大切なポイント」として挙げていた「セカンドボールのバトル」でも一歩も引かない姿勢を見せたことは、昨年から進化した姿を示したとも言える。試合後、指揮官は「開幕戦で見せたパフォーマンスを今日も出せたことは、私自身も嬉しく思います。チームとしてさらに自信を深めた」と手応えを語りつつ、「開幕戦と同様、勝点3につなげることができなかったことは、私も含めて全員で見つめ直さないといけません。ここからさらに、強く、強かなチームに成長していきたい」と今後のさらなる成長を誓った。



今季初勝利を目指して迎える今節、相手は昨年のJ1昇格プレーオフを制して16年ぶりにJ1の舞台へ戻ってきた東京V。元々の技術の高さをベースに、城福浩監督の就任により強度と走力も上積みされ、非常に組織的なバードワークができる集団になっている。セレッソとしては、昨年のJ2で最少失点を誇った相手の守備をどう破るかがポイント。鹿島戦では3トップに負傷者も続出するなど、今節へ向けて人選は不透明な部分もあるが、進藤と鳥海の負傷離脱を舩木と西尾でしっかりカバーしたCB陣と同様、攻撃陣でも出番を待つ選手は多い。「全員がいい準備をして、いいパフォーマンスが発揮できる状態にある」と小菊監督も自信を示す。今季まだ出場機会がないジョルディ クルークスや、新加入のヴィトール ブエノ、さらには、前節は途中出場からアシストを記録した為田大貴や上門知樹、渡邉りょうといった攻撃陣に期待が懸かる。不測の事態を乗り越えてこそ、今季の目標に到達できる。今節は、チーム全体の底力を示したい一戦でもある。



開幕からの2試合を終え、奪った勝点は『2』に留まっているが、「いい立ち位置を取りながら、という部分はチーム全体で共有できている。チームのやり方を理解した上で、それぞれが自分の個性を出すことができています」と舩木も話すように、チームとして同じ絵を描きながら、意思統一された攻守は発揮されている。それだけに、あとは結果。「失点ゼロで抑えることはもちろんですが、1点を取った後に2点目、3点目を取りに行くこと。自分たちが引き込むのではなく、自分たちから仕掛けていく。そういうサッカーができれば勝利に近づくと思います」と舩木。相手を圧倒する攻撃サッカーを展開し、チーム、そして選手個々の成長スピードを一気に上げる勝点3を掴みたい。


試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:前節での負傷を受け、今週は攻撃陣の人選も含め、様々な準備をされたと思うが、チームの状態について

「ケガで離脱した選手も、何とか明日メンバー入りができそうな選手もいます。プラスα、キャンプから誰が出ても全員がチームのために100%、役割を全うすることはやってきました。全員が素晴らしい状態にありますので、明日もチーム全員で勝利を目指して戦っていきたいと思います」


Q:CBも進藤選手や鳥海選手の離脱を、舩木選手と西尾選手が埋めて余りある活躍を見せています。攻撃陣も、今節出る選手に期待して送り出す?

「そうですね。CBでは、キャンプでレギュラーだった2人にアクシデントがありましたが、本来は左SBの(舩木)翔がCBで素晴らしいパフォーマンスを発揮しています。隆矢も前節の鹿島戦は圧巻のパフォーマンスでした。前線だけではなく、どのポジションでも素晴らしい競争ができています。全員がいい準備をして、いいパフォーマンスが発揮できる状態だと思います」


Q:明日、勝点3を取るために大切にしたいプレー、試合のポイントは?

「この2試合、今年のセレッソのスタイル、クオリティーはお見せできていると思います。この1週間も、全員がいい準備をしてくれました。その中で、一つ一つ上積みができている実感もあります。一番大事なことは、この2試合で見せたパフォーマンスをチームとしても選手個々としても発揮すること。ヴェルディのこともスカウティングしましたが、全員が愚直にしっかりと守備を全うするチームです。それに一人一人の技術も高い。今、J1は2連勝のチームがいません。我々のゲームだけではなく、どの試合もどっちに転ぶか分からない試合が続いています。明日もそのようなゲームになるとは思いますが、その中で、いいパフォーマンスを継続しながら勝ち切ることで、一気に私たちのサッカーも色んな上積みができると思います。明日は、先制、そして追加点、ダメ押しまで取れるような攻撃的なサッカーをサポーターの皆さまにお見せしたいと思います」

 

Q:ヴィトール ブエノ選手について。期待するプレーは?

「彼もコンディションがほぼ100%の状態になっています。私たちが目指している攻守の規律を把握して取り組んでくれている状況です。個人のクオリティーは、攻撃は申し分ありません。あとは守備のところでのデザインの共有やタイミングの共有(が課題)ですが、そういったところも真面目に一生懸命、合わせるように取り組んでくれています。彼への信頼は非常に高いですし、明日は攻撃的な部分での違い、得点やアシストなどを期待しています」


Q:現在のシステムでは、どのポジションが一番フィットすると考えていますか?

「ブラジルでやっていたポジションで考えると、今の我々では、インテリオールがベストだと思います。ただ、先ほど申し上げた通り、個人のクオリティーは非常に高いので、1トップやウィングでも彼ならしっかりとパフォーマンスを発揮できると思っています」

 

Q:前節、今季初出場・初先発を果たした西尾隆矢選手について。キャンプを含めて今季の取り組みについて

「昨年は鳥海、進藤、さらにはヨニッチという、経験があり実力のあるCB陣の中で、彼もまだ若いですが、遜色なくプレーしていました。なかなか試合に出られない時期も、毎日を精一杯、自分と向き合ってトレーニングを積み重ねてきました。今年もキャンプから、トレーニング、トレーニングマッチと高いパフォーマンスを発揮しています。前節も鳥海のアクシデントがありましたが、自信を持って彼に託すことができました。期待通りのパフォーマンスを発揮してくれたと思います。その背景には、昨年から、どんな時でも自分と向き合って、自分の成長のため、チームの勝利のために取り組んでいたことがあります。精神的なところ、リーダーシップのところ、オフ・ザ・ピッチも含めて非常に安定していますし、素晴らしい成長を見せてくれています。明日、勝つことによって、チームだけではなく、彼を含めた選手個々の成長も一気にスピードアップすると思うので、明日はチーム一丸で勝利を掴みたいと思います」

 

舩木翔選手


Q:開幕戦は鳥海選手と、第2節は西尾選手と組んでCBでプレーしました。この2試合をどう振り返りますか?

「2試合とも引き分けで終わっています。得点を取れているのに引き分けで終わっていることは、自分としては物足りない結果だと思っています。何かしらの要因があって失点につながっていると思うので、自分自身、もっとリーダーシップを発揮してプレーしないといけないと感じています」


Q:CBとして出続けることは、開幕前は想定していなかったかも知れませんが、今はもう、自分が中心となって守備を支えていく、というマインドになっている?

「サイドバックでもそうですが、ディフェンスなので、ゴールを守る部分は大事になってきます。その中でも、特にセンターバックはリーダーシップを取らないといけないポジション。トリくん、隆矢に自分はリーダーシップの部分で劣るので、そこは日々積み重ねて努力したいです」


Q:2試合続けて失点している一方、攻撃面では、特に左サイドは登里選手がポジションを変えつつ、相手を困らせるビルドアップができていると思います。左SBもできる舩木選手が左CBに入るメリットも発揮されていると思うが、ビルドアップを含めた攻撃面の手応えについては?

「みんながいい立ち位置を取りながら、という部分はチーム全体で共有できています。その中で、自分の特長は左足でのキックですが、チームのやり方を理解した上で、それぞれが自分の個性を出すことができています。全員が周りを見てポジションを取りながら、そこで自分が輝く、ということを一人一人がやれていると思うので、ビルドアップもうまくできているのかなと思います」


Q:キャンプでは、登里選手とライバルという形で、彼のいいところを盗んでいた部分もあると思うが、隣でプレーして、改めて彼から学んでいることは?

「まずボールを落ち着かせるところが凄いです。ポジショニングも、100回やったら100回成功するポジションを取れる。相手にとっては嫌なところに、相手を見ながらプレーできることは見ていて勉強になります。隣でプレーしても、いて欲しいところにいてくれます。そういったところは、今後サイドバックをやるとなった時も、凄く勉強になるところです」


Q:東京ヴェルディの印象と、明日、勝利するためには何が必要になると考えますか?

「堅く、コンパクトに守ってくるイメージです。何より、ヴェルディのアカデミー育ちの選手を含めて、技術が高い選手も多いなと思います。勝利するポイントは、自分たちが失点ゼロで抑えることはもちろんですが、1点を取った後に2点目、3点目を取りに行くこと。自分たちが引き込むのではなく、自分たちから仕掛けていく。そういうサッカーができれば勝利に近づくと思います」


東京ヴェルディ戦特設サイト

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