Match Review
- 3/30 湘南戦
- メディア
舩木翔と北野颯太、アカデミー出身2人のゴールで快勝。桜の開花とともに3連勝を達成
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2024033009/
3連勝を目指してホームに湘南ベルマーレを迎えた今節。セレッソ大阪のスタメンは、前節から3人変更。カピシャーバ、ルーカス フェルナンデスが復帰し、負傷欠場した香川真司の位置にはヴィトール ブエノが入り、加入後初先発を果たした。
前半立ち上がりはセレッソが中と外をうまく使ってペースを握る。9分、毎熊晟矢からレオ セアラ、奥埜博亮とついで奥埜がドリブルからシュート。16分にもセレッソに好機。再び毎熊を起点にブエノへつなぎ、フェルナンデスのクロスに奥埜がシュート。ただし、ここは相手DFにブロックされ、ゴールならず。直後の17分、ルキアンに起点を作られ左右に揺さぶられると、自陣右サイドのクロスからルキアンに決定機を許したが、GKキム ジンヒョンが足に当ててビッグセーブ。22分、セレッソは相手DFのパスミスを突いてセアラが持ち込むが、ラストパスが味方と合わなかった。ここから前半終了にかけて、試合の流れは湘南へ傾く。セレッソは自陣でのつなぎのミスから相手にカウンターを許し、クロスから何度もピンチを招いたが、32分のルキアンのヘディングはキム ジンヒョンが再びビッグセーブ。舩木翔や毎熊も体を張ってクリアし、何とか失点は防ぐ。「前半は我慢の時間帯もありました。相手のカウンターやリスタートからピンチもあったのですが、焦れずに全員でゲームをコントロールできたことが後半につながったと思います」と試合後に小菊昭雄監督も話したように、前節と同様、相手に勢いがある前半を失点ゼロで防いだことが勝利につながっていく。
後半、両チーム通じて最初の決定機は湘南。前線でルキアンに起点を作られると、自陣右サイドからのクロスにファーでフリーの状況を作られたが、ここでもキム ジンヒョンがシュートを体に当てて失点は阻止。「駆け引きの中で、体に当たる確率を増やせるように体を大きくしたのですが、最後まで見えて駆け引きができたと思います」と振り返った桜の守護神。「今日はアップの時から、サポーターの皆さんの声が熱くて大きかった。自分もその熱に引っ張られて、気持ちを引き締めて臨めました」とサポーターへ感謝の言葉も口にした。
最大のピンチを脱したセレッソは、ここから左右両サイドで敵陣深くまで入っていく。守から攻への切り替えも早く、セカンドボールを拾って押し込むと、60分、先制に成功。ブエノのCKをファーで舩木が頭で合わせた。この得点により勢いが増したセレッソは、66分にも決定機。カピシャーバが前線からの守備でボールを奪うと、奥埜がダイレクトで前線のセアラへ。収めたセアラが左サイドへつなぎ、カピシャーバのクロスをブエノが折り返してセアラに決定機。ただし、至近距離から放たれたシュートはGKに防がれ追加点はならず。それでも相手に流れを渡すことなく試合を進めると、82分、試合を決定付ける2点目が入る。キム ジンヒョンのキックをセアラが落とし、直前に交代で入った北野颯太が巧みなトラップから前を向いてエリア内へ進入。冷静にGKも外してゴールネットに流し込んだ。昨年10月に負った右膝半月板損傷の手術からリハビリを経て今節が復帰戦となった桜のワンダーボーイ。「リハビリの間は悔しい気持ちでいっぱいでした。危機感もあったのですが、一番いい形で復帰できました」と喜びを噛みしめつつ、「ここからはアウェイで連戦なので、チーム力が試されます。いい準備をするだけ」と次節以降のアウェイ2連戦を見据えた。
舩木、北野と、スクールからのセレッソアカデミー育ち2人がゴールを決めての3連勝。「アカデミーの選手たち、スタッフに希望を与える素晴らしい活躍をしてくれました」と指揮官も目を細めた。開幕から5戦負けなしはJ1におけるクラブ新記録。設立30周年イヤーを最高の形でスタートさせたが、戦いは始まったばかり。2試合連続無失点に貢献し、先制点でチームを勢いづけた舩木も、「もっともっと伸ばせるところはたくさんあると思います」と個でのさらなる成長も誓った。