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Match Review

  • 5/11 神戸戦
  • メディア

攻守に狙いを表現する時間も長かったが、今季最多の4失点。昨季の王者に完敗を喫する

試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2024051108


悔しさを噛みしめた前節の大阪ダービーから中4日。セレッソ大阪はホームに戻り、昨季の王者・ヴィッセル神戸との明治安田J1リーグ第13節に挑んだ。先発は前節から2人変更。前節負傷交代した毎熊晟矢と登里享平が欠場し、J1先発デビューとなった奥田勇斗とジャスティン ハブナーが入った。ここまでCBでプレーしてきた舩木翔は今季初めて左SBでスタートした。


立ち上がりは互いに長いボールが飛び交う落ち着かない展開に。その中でも、セレッソも神戸のロングボールや対角のキックに対応。ラインを押し上げ、コンパクトな陣形を保つ。すると15分を過ぎたあたりから、セレッソが下からつないでフィニッシュまで持ち込み始める。16分、右サイドから中に入ってきたルーカス フェルナンデスが巧みな浮き球のパスを前線に送ると、クリアボールを拾った香川真司が、この試合最初のシュートを放つ。17分にもビッグチャンス。奥田勇斗を起点に右サイドを崩すと、最後は再びフェルナンデスのスルーパスからレオ セアラがシュート。崩した形だったが、GK正面に飛んだ。直後のCKから田中駿汰がヘディングで狙うと、19分にも惜しいチャンス。再び奥田が起点となり、逆サイドの為田大貴へ展開。そこから中央、右とテンポ良くつないで相手をはがし、最後は香川の落としを受けた奥田が左足でシュート。際どいコースへ飛んだが、惜しくも枠を外れた。「J1初先発としては100点」と試合後に小菊昭雄監督も評価したが、奥田のプレーぶりは今節の収穫となった。




以降は神戸にボールを持たれる時間もあったが、シュートを許さず守ると、35分にもテンポ良く右サイドでつないで最後は田中がシュート。メンバーが変わった中でも攻守に狙い通り試合を進めていたが、38分、神戸に許した最初のシュートが失点につながってしまう。しかも相手陣内深くまで攻めたところで始まった神戸のスローインが起点となっただけに、悔やまれる失点となった。ルーズボールの争いで2度3度、競り負けてボールを運ばれると、大迫勇也のパスから抜け出した武藤嘉紀に起点を作られ、最後はDFが引き寄せられて空けたスペースに走り込んだ山口蛍に強烈なシュートを叩き込まれた。一気に畳み掛けてきた神戸に対し、セレッソは44分にも2失点目。神戸のFKに対し、風の影響も受けて伸びたボールをGKキム ジンヒョンが触れずにいると、ファーで折り返され、中でヘディングを決められた。
後半開始から、小菊監督は為田と香川に代えて、ジョルディ クルークスと柴山昌也を投入。フェルナンデスを左ウイングへ配置変更した。ここから反撃に出たいセレッソだったが、49分、CKから大迫に決められ3失点目。試合の行方を考えると重い失点を喫したが、57分に1点を返す。分厚い攻撃の中から、前線に飛び出した奥埜博亮が相手DFのクリアをブロック。こぼれ球に反応したフェルナンデスが折り返し、中でセアラが詰めた。背番号9の今季10点目で意気上がるセレッソは、ここから怒とうの攻撃を展開。右サイドはクルークス、柴山、奥田。左サイドはフェルナンデス、奥埜、舩木と厚みを持って相手陣内へ入っていくと、66分、フェルナンデスがカットインから逆サイドへ展開。柴山、クルークスとつないで鋭いクロスを入れたが、中で合わせることはできなかった。73分には、武藤に裏に抜け出され被決定機も、ここは舩木が懸命に戻ってシュートを阻止。75分、小菊監督は奥埜とハブナーに代えて山田寛人と清武弘嗣を投入。システムを4-4-2に変えて、清武と柴山をダブルボランチに置く攻撃的な布陣で得点を奪いにいく。ただし、攻めに転じる姿勢の背後を神戸に突かれ、ここから再三ピンチを招く。セレッソも86分、清武のクロスに山田がフリーで合わせたが、枠に飛ばず。オープンな展開の終盤、スコアを動かしたのは神戸だった。90+3分、途中出場の宮代大聖に4点目を決められ万事休す。攻めている時間は長かったセレッソだが、神戸に効率よく得点を重ねられ、終わってみれば今季最多の4失点で完敗。未勝利も5試合に伸びてしまった。




「内容的には決して悪いゲームではなかったと思うのですが、私たちはプロの世界で生きている人間ですので、結果を受け止めないといけません」と小菊監督。「良い立ち上がりで決め切れない。自分たちの時間帯で失点する。この課題に対して向き合っていきたい」とも話した。この5戦未勝利の間、主導権を握れている時間は多く作れているだけに、結果につながらないもどかしさは残るが、中3日で迎える次節こそ、「良い時間帯で決める、しっかりゴールを守る。その際(きわ)のところをしっかりやって」(小菊監督)6試合ぶりの勝点3を掴みたい。

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