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Match Preview

  • 5/18 福岡戦
  • メディア

中2日のアウェイ連戦とタフな環境だが、チーム一丸になれる好機。福岡の地で7戦ぶりの勝利を目指す

 

前節のFC町田ゼルビア戦から中2日。セレッソ大阪は、アウェイ連戦となるアビスパ福岡との明治安田J1リーグ第15節に挑む。今季初の3連敗を喫し、ここ6試合勝利がないセレッソとしては、何とかチーム全体でこの苦境を乗り越え、再び前を向くための1勝を掴みたい。


前節の町田戦では、前々節のヴィッセル神戸戦から先発4人を入れ替えて臨んだ中、代わりに入った選手たちも、チームの中でうまく機能。今季の目指す戦い方の浸透ぶりが伺えた。神戸戦での課題となったセットプレーでも失点することはなく、試合までの短い期間でしっかりと準備してきた様子も伝わってきた。ただし、攻撃では作ったチャンスを仕留める決定力、守備では攻めた後のリスク管理や背後のケアに課題を残した。互いにスタイルを出し合った中で、どちらに転んでもおかしくない紙一重の展開をモノにする勝負強さにも欠けた印象だ。もっとも、方向性としては大きく変える必要はない。攻守両面において、チームとして、個人として、さらにレベルアップを図ることで勝点3を手繰り寄せていきたい。前節の試合後、今後のチームマネジメントを問われた小菊昭雄監督も、「継続」の重要性を語り、「守備のところは、攻撃の後、素早く良いポジションに戻るなど、もう一度、全員で立ち返ること。攻撃のところも、それぞれの役割、色を輝かせられるように、組み合わせや立ち位置、タスクは整理していきたい」と細部の徹底や微調整で現状を打破する方針を示した。


対する福岡は、前節こそ首位の神戸に0-1で敗れたが、それまでは8戦無敗と安定した戦いを見せており、J1リーグでも屈指の“負けない”チームだ。13失点は4番目に少ない数字であり、セレッソとしても、まずは福岡の堅守をどうこじ開けるか。そこが最初のポイントになる。ビルドアップで相手を動かし、3バックの脇を両ウイングで突いていきたい。また、チームのスタイルとしては、福岡はパスの本数こそ下位だが、前方パス比率やロングカウンター、相手陣内での空中戦勝利数などはトップ3の数字を残しており、ボールを奪った後は手数をかけずに素早く運び、高さを生かした攻撃や、2シャドーが前向きに仕掛けてゴールに迫ってくる。そうしたスタイルは前節の町田とも近い部分があるだけに、セレッソとしては、前節2失点の原因となったロングカウンターやクロス対応は改善したい。1トップに入ると予想されるシャハブ ザヘディはJ1リーグでもトップクラスの能力の高さを示しているだけに、中で競るCB陣の働きもカギになる。福岡との対戦では、拮抗した我慢比べの展開になりやすい。際(きわ)の攻防、メンタリティで先に崩れないなど、忍耐強く戦うことも大切だ。追う展開になれば、さらなるエネルギーが必要となるだけに、今節こそ先手を取り、自らのペースに持ち込みたい。


ショッキングな負け方をした前節だが、試合後の選手たちは前を向いており、「一番大事なことは、焦らないこと。今は結果が付いてきていないが、ここを乗り越えれば、必ず結果は付いてくる」と、キム ジンヒョンは継続する重要性を説く。前節はキャプテンマークを巻いて奮闘した西尾隆矢も同様に、「今日の結果は悔しいですが、下を向かずにやっていきたい。前向きに今やっていることを続けていけば、結果は付いてくる」と、しっかりとした口調で話した。現状は苦しいが、この状況を変えられるのは自分たちでしかない。どんな時でも熱くサポートしてくれる12番目の選手たちとともに、アウェイ・福岡の地で再スタートを図りたい。

試合前日コメント

小菊 昭雄監督



Q:中2日のアウェイ連戦。やれることは限られていると思うが、この短期間でもう一度、徹底したことは?
「チームは今、苦しい状況ではあるのですが、選手たちは非常に明るく前向きに取り組んでくれています。コーチ時代を含め、監督になってからも、たくさんの波を経験してきましたが、勝点を上積み出来ない時、連敗している時は、どうしてもチームは頭が下がってしまったり、雰囲気が悪くなってしまったりするのですが、今のチームはキャプテンの選手たち、経験のあるキヨ(清武)を中心に、私が感謝したいぐらい明るく前向きに取り組んでくれています。改めて、そうした彼らと一緒に結果で喜びたい、サポーターの皆様と喜びを分かち合いたいと感じるここ数日間でした。クラブのサポートもあって、移動は極力負担が少ない形で、大阪に帰らず福岡に入って調整もできました。そうした選手たちの頑張り、サポーターの想い、クラブのサポート、色々なことを明日の結果に結び付けたいと思いますし、それができる準備はしっかりできたと思っています」

Q:前節・町田戦の試合後も、監督、選手ともに「今のやり方を変えるのではなく、徹底しながら、課題を克服していきたい」という話でした。そうした中で、福岡とは堅い試合になりがちですが、勝利するために必要になると思われることは?
「福岡は堅守速攻のチームで、ここ数年は、ロングボールとボランチを基準に前進してくる使い分けも優れています。実際、昨年のルヴァンカップ王者であり、リーグ戦でもここ数年は安定している強いチームです。その福岡のストロングとウイークポイントを全員で共有しながら、私たちも今やっている幹の部分を活かしながら、対戦相手によって少しやり方を変えたり、出ている選手によってアレンジを加えたり、そこはここ数日でもトライしましたので、明日は福岡の良さを出させないように、相手をいかに動かしていくか。そうした準備してきたことを全うすることが大事だと思います」

Q:先日、「2024明治安田J1リーグ 4月度 月間優秀監督賞」を受賞されました。改めて、その感想をお願いします。
「今回、このような素晴らしい賞を頂けたのも、コメントにも出した通りで、キャンプから毎日のトレーニングを選手、スタッフが100%、アグレッシブにトライし続けてくれた結果だと思います。そして、それを支えて下さったセレッソファミリーの皆様のおかげだと思っています。人生と同じで、チームも浮き沈みはあります。良い時もあれば、苦しく困難な時もあります。今は困難な時期だと思いますが、『日常が全て』という信念を揺るがすことなく、毎日を精一杯取り組んでいれば、必ず明るい未来は開けます。正しい道を目指して歩み続けるためには、我慢やブレない強い気持ちも大切になってくると思いますので、改めてこの困難を、明日から抜け出せるように頑張っていきたいと思います」

舩木 翔選手



Q:直近2試合は複数失点が続き、守備陣としては悔しい結果が続いていますが、今節までの短い期間で確認したことはありますか?
「町田戦後のロッカールームでも、チームで、各々でも話し合いました。自分たちが良い時間帯で失点してしまうことは、チーム全員で気を付けていることではあるのですが、その中でも喫してしまうのは、何かに問題点があると思っています。ボールの失い方もそうですし、個々のディフェンスライン、ジンさん(ジンヒョン)も含め、そういう時間帯でも踏ん張れるようにしないといけないことは、僕だけではなく全員が思っていること。そこは一人一人がさらに意識を高めていかないといけない部分だと思います」

Q:町田戦の2失点は、どちらも攻めに出た後に背後を取られてクロスから失点する形でした。今節の福岡戦も、こちらがボールを握った状態でのリスク管理は重要になりそうだが?
「そうですね。今季はCBを経験した中で、今はSBで試合に出ていますが、対人の部分で
負けないことも大事ですし、攻撃に出てシュートで終わることも大事だと思います。自分たちは前に3枚、強力な選手たちが揃っているので、そこにいかに良いボールを預けて得点につなげるかは、自分たちの目指しているスタイルでもあります。その中で、前に人数を掛ける中で失点することもありますが、リスクがある中でもしっかり守り切ることが結果にもつながります。気持ちだけでは守れない部分もあると思うので、ボールの失い方が悪いシーンは(ゴール前に行かれる前に)先に止めるなど、賢く守ることも必要になると思います」

Q:直近2試合はSBでプレーしています。CBとの違い、CBをやっていたからこそ生かせる部分など、SBに戻って改めて思うことはありますか?
「(相手の)サイドの選手はスピードや足元に特長がある選手が揃っています。その中で、自分がもう少し寄せてクロスを上げさせなかったら、失点にならなかったり、相手のチャンスにつながらなかったりする場面もありました。それ(対人守備)は今までも課題でしたが、守備に対する責任感は、今年に入って試合を重ねるごとに増しています。ただ、それ(責任感)だけでは意味がない。1対1でしっかり止めた『結果』も必要で、その意味では、自分が求めるSBのレベルには達していません。CBをやったからこそ、CBの助けになるプレーも出していきたいですし、SBは攻撃にも関わることも必要なので、攻守にバランスを取りながらプレーすることも大事だと思います」


Q:前節のビルドアップでは、奥田選手が中に入り、舩木選手がCB3枚の左に入る時間もあったように見受けられました。そのあたりでは、今までやってきたことを生かせる部分もありそうですか?
「そうですね。町田戦は監督からの指示で、相手の右SBの選手がニアゾーンにボールを入れてくることも多かったので、そこは自分が絞りながら守備をしてカウンターを警戒する部分と、内側に入って作りに参加することも役割でした。その上で、CBとは違って、もう少し前にスプリントすることも必要ですし、まだまだSBとしてやらないといけないことは足りていないのかなとは思います」

Q:確かに、ここ2試合は攻撃が右サイドに偏りがちで、左サイドも活性化させる必要がありそうですね。
「そうですね。SBの自分がもう少し攻撃に関わっていくことも必要になってくると思います」

試合情報

2024明治安田J1リーグ 第15節 vs.アビスパ福岡 16:00キックオフ @ベスト電器スタジアム

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