Match Preview
- 5/26 広島戦
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高強度の広島とのバチバチの戦い。球際で負けず、上位再浮上となる連勝を目指す
JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦・FC琉球戦から中3日。再びリーグ戦に戦いの場を戻し、セレッソ大阪は連勝を目指してホームにサンフレッチェ広島を迎え、明治安田J1リーグ第16節に挑む。
リーグ戦6試合勝ちなしで迎えた前節のアビスパ福岡戦は、開始9分、セットプレーの流れからレオ セアラが今季12点目となるゴールで先制すると、29分には、ルーカス フェルナンデスのCKを田中駿汰が頭で合わせて2点目。後半は相手に退場者が出て数的優位に立った中、90+7分に為田大貴がダメ押しの3点目。守備陣も無失点で抑え、リーグ戦7試合ぶりの勝利を手にした。試合後、「厳しい状況が続いていた中で、今日はとにかく勝点3にフォーカスして試合に臨みました。選手たちは(勝てない時も)常に前向きにトレーニングに励んでくれていました。常に良い雰囲気でトレーニングをできていたことが今日の勝利につながったと思います」と選手たちのメンタル面を称えた小菊昭雄監督。また、「今日は相手の強みやウィークポイントを理解した中で、私たちの最近の課題も踏まえて少し戦い方を変えました」とも振り返ったように、選手の配置やボールの動かし方も微調整。第6節・柏レイソル戦以来、9試合ぶりに先発してトップ下に入ったヴィトール ブエノも、「自分のやりやすいポジションではありました。監督にそのポジションで使ってもらったことに感謝しています。この結果が残せたことは嬉しいですし、これからも先発の機会を勝ち取れるように頑張ります」と殊勝に話した。中盤でセカンドボールを拾い続けた奥埜博亮も、「今までやってきたことを無駄にせず、継続しながら使い分けていけたら良いと思います」と話し、今後も臨機応変に中盤の形を変えていく重要性を示した。
連勝を目指す今節。相手のサンフレッチェ広島も、前節はリーグ戦7試合ぶりの勝利。しかも敵地で京都サンガF.C.を内容でも圧倒する5-0で大勝を収め、復活を遂げている。前線から激しくボールを奪いにいくプレス、奪った後に後ろから選手が湧き出るようにゴールに向かう攻撃は迫力満点で、まさにミヒャエル スキッベ監督のスタイルの真骨頂とも言えるアグレッシブなサッカーが戻ってきた印象だ。セレッソとしても相手のプレスの矢印をいかにかいくぐるかはこの試合のポイントになる。「相手の強い圧力に対してショート(パス)とロング(パス)の使い分けが大事になる」と指揮官も話すように、ボール保持の際は中盤でつなぐだけではなく、状況を見て前線のスペースへボールを入れて押し上げることも必要か。また、京都戦での広島は、攻撃の際は前線にシンプルに入れた後のセカンドボール争いで優位に立ち、2次攻撃、3次攻撃を仕掛けていた。セレッソとしても、前節の福岡戦同様、相手FWに入った際の競り合い、そこから派生するセカンドボール争いでの球際で負けないことが重要だ。前節、ハットトリックを決めた新井直人、松本泰志、加藤陸次樹と元セレッソ勢も調子を上げているだけに、彼らをしっかり抑えることも勝利には欠かせない。
直近の琉球戦では、福岡戦から先発10人を入れ替えた中でしっかり勝利し、JリーグYBCルヴァンカップでのプレーオフラウンド進出も果たした。早い時間帯で退場者を出す難しい展開を勝ち切ったことで、チームの一体感も増した。ここ数年、カップ戦も含めて苦しめられている広島だが、「私たちが優勝を目指す上で勝たないといけない相手」(小菊監督)であることは間違いない。公式戦4試合ぶりに戻るホーム・ヨドコウ桜スタジアムの声援も力に変えて、今後の戦いへさらなる勢いを付ける大きな1勝を目指す。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:連勝を目指す今節。相手のサンフレッチェ広島も前節は強さを発揮して勝利しています。今節、セレッソが勝つために必要なことは?
「広島も私たちと同様、少し長いトンネルがありましたが、私も前節の広島の試合を見て、改めて強いなということを感じました。スタッツが示す通り、間違いなく今シーズン優勝争いに絡んでくるチームだと思います。クオリティー、強度とも非常に高いです。そうした広島に対し、私たちも少し守備のバランスを整えたり、攻撃の立ち位置を変えたりしながら、この2試合は攻守に安定して戦えています。まず、この2試合やれたことをしっかりチームとしてやること(が大事)。守備のところは、もう一度一人一人が原点に戻って、何度もチェイシングする、プレスバックする、チャレンジ&カバー、切り替え。そのベースを明日も引き続き大切にすることで主導権を握れると思います。攻撃のところは、相手の強い圧力に対してショート(パス)とロング(パス)の使い分けが大事になると、チームでも共有しています」
Q:前節は新井直人選手がハットトリック。松本泰志選手もゴール。加藤陸次樹もいます。彼らは気持ちを込めて向かってくると思います。もちろん、この3選手だけではないですが、彼らとの対戦について、監督の思いは?
「改めて、こういうJ1のビッグマッチで彼らと試合をできることを嬉しく思います。彼らの素晴らしさは私自身、とても理解しているつもりなので、彼らのストロングポイントを出させないように、チームとしてしっかりとスペースを消す、激しくマークする、そのあたりをチームとしてしっかりやっていきたいです」
Q:ルヴァンカップには帯同せず、舞洲に残って調整を重ねていた選手たちの様子は?
「心身ともにリフレッシュできたと受け止めました。表情が穏やかになっていましたし、こちらに残って体のチェックをして、フィジカル的にも整えましたので、もう一度、フレッシュな気持ちで臨んでくれると思います」
Q:毎熊選手ら負傷者が戻ってきたことによる、チームに与える影響は?
「琉球戦でも、シーズンの3分の1を終えて、なかなか試合に絡めなかった選手、ケガで苦しんだ選手が高いパフォーマンスを発揮してくれました。彼らの熱い気持ち、パフォーマンスが非常に嬉しかったです。琉球戦に出場できなかったカピシャーバも含め、大きなケガ人を除くと全員が戻ってきましたので、これからの連戦に向けて心強いです。日々いい競争をしながら、全員で準備して成長していきたいです」
Q:ヴィトール ブエノ選手について、期待することは?
「攻撃のところは来日当初から格の違いを発揮してくれていましたが、守備でも私たちが望むタスクをやれるようになってきました。前節の福岡戦は、守備でもチームを引っ張る姿を見せてくれました。それからの1週間も練習から非常にパフォーマンスが高く、チームへの自己犠牲も表現してくれました。明日もそうした姿勢を示して欲しいのと、あとはゴールも期待しています」
Q:前節は奥埜博亮選手とのコンビも良かった田中駿汰選手ですが、明日は27歳の誕生日であり、J1通算150試合です。彼に期待することは?
「駿汰もアンカーの役割を攻守に頑張ってくれていました。今は少しダブルボランチ気味にして、攻撃のタスクも与えています。今まではアンカーとして我慢していたと思いますが、駿汰の良さは攻撃力にもあります。奥埜と同様、攻守に大事な選手ですし、攻守にチームを引っ張って欲しいと思います」
Q:監督にとって、広島という相手はどのような存在ですか?
「広島に関しては、チームがいい時に勢いを止められることが多かった。ルヴァンカップ決勝もそうですし、リーグ戦でも10試合ほど負けなしが続いていた中で止められた試合もありました。私たちが優勝を目指す上で、必ず通らないといけない相手、勝たないといけない相手だと思っていますので、明日はホームの皆さんの力もお借りして、必ず勝ちたいと思います」
ヴィトール ブエノ選手
Q:前節は9試合ぶりの先発でしたが、監督は守備でも評価していました。先発から離れていた間、守備の向上もテーマとして臨んでいた部分もありますか?
「試合に出られない間は難しい期間でしたが、チームに必要なこと、監督が求めていることを学ぶ上でプラスになった時間でした。成長した中でチームの力になれていることは嬉しいです」
Q:前節、前々節と、レオ セアラ選手の得点を手助けする働きを見せているが、現在、レオ セアラ選手の下でプレーする上で心掛けていることは?
「トップ下で、FWの近くでプレーすることは好きですし、レオとはコミュニケーションを取りながら、ゴールに迫る動きを意識しています」
Q:近年、広島には勝てていない試合が続いているが、ブエノ選手の加入で流れを変えて欲しいと思います。今節へ臨む意気込みについて
「(広島は)フィジカルが強く、技術のある選手もたくさんいます。相手の力は分かっていますが、自分たちも強度の高い練習をしてきましたし、準備してきたことを発揮すれば、勝利に結び付くと思います。自分自身、ベストを尽くしたいですし、ゴールも目指します。チームとしても力を合わせて戦って、勝てていない流れを断ち切りたいと思います」