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Match Preview

  • 6/1 京都戦
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京都のプレスを回避するビルドアップがカギ。上位追撃へ、勝利で6月をスタートさせたい


激しい戦いの末、1-1の引き分けに終わった前節のサンフレッチェ広島戦から中5日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、京都サンガF.C.との明治安田J1リーグ第17節に挑む。6月最初の一戦となる今節。上位追撃へ、幸先の良いスタートを切りたい。


第10節を終えた4月終了時点では首位に立つ最高の開幕ダッシュを決めたセレッソだが、5月は3連敗を含むリーグ戦1勝2分3敗と思うように勝点を伸ばすことができず、順位も7位に後退。首位・FC町田ゼルビアとの勝点差は『11』に開いた。それでも「今のポイント差、順位はしっかり自分たちで取り返せる差だと思っています」と小菊昭雄監督。今節を含めたリーグ前半戦のラスト3試合でできるだけその差を縮めるためにも、今節は勝利のみが求められる。苦しんだ5月だが、後半は公式戦2勝1分と復調。チーム状態は上向きだ。レオ セアラ、ルーカス フェルナンデスは好調を維持し、ヴィトール ブエノも指揮官が求める守備のタスクも含めてフィット感を高めている。迫力ある攻撃を繰り出す前線を支える中盤も、奥埜博亮と田中駿汰がしっかりバランスを取りながらカバー。こぼれ球を拾うとともに、起点となって前にも出ていくなど、攻撃に厚みを加えている。今週の公開練習では、前節の先発組だけではなく、清武弘嗣や香川真司、平野佑一らも好プレーを見せており、全体の底上げは進んでいる。今節から公式戦5連戦となるセレッソ。「誰が出ても戦えるように準備して、全員で乗り越えたい。この5連戦で内容の伴った勝利を挙げていけば、リーグ戦の折り返しに向けて一気に波に乗っていける」と小菊監督も話す。



今節の相手、京都は現在2勝4分10敗の勝点10で最下位に沈んでいるが、アウェイで名古屋グランパスと対戦した前節は、苦境打破へ気持ちを感じさせる戦いを披露。前線からの迫力あるプレスに奪ってからの速い攻撃と、チームの色を発揮して連敗を5で止めた。「ここ数試合、結果は出ていませんが、前節の名古屋戦はいいサッカーをしていました。今節は、全員が勝利に向かって一丸となって向かってくることが予想されます」と小菊監督も警戒を強める。前節を見ても、やはり京都の特長はアグレッシブなプレス。セレッソとしては、そうした前向きの圧力をいかに回避するかが問われる。「京都の良さを出させないことが大事。強い矢印を受けないように、逆手に取る戦いをしたい」と指揮官も今節のポイントを話す。ボール保持の中で、長短のパスを織り交ぜ、相手の勢いを削いでいきたい。ビルドアップを担う田中駿汰も、「足元だけではなく、相手の背後にボールをどんどん落としていくことが、相手もイヤかなと思います。足元と背後の使い分けが大事」と試合を見据える。特に前半は相手も勢い良く前から来ると思われるだけに、試合の入りには十分、気を付けたい。



前節の試合後、殊勲の同点ゴールを決めた西尾隆矢は、「今日は全員がハードワークしていた。連戦で疲労もあった中、それぞれ勝ちたい気持ちが強かった。だからこそ追い付くことができたと思うので、そこはポジティブに捉えてもいいのかなと思います」と振り返りつつ、「勝点3を目指していたので、悔しい気持ちの方が大きい。次は勝点3を取りたい」と強い口調で語った。前節、J通算350試合出場を飾った奥埜博亮も、「上に行くためには目の前の試合をしっかり戦って、勝点3を積み上げていくしかない」とキッパリ。今シーズンのホーム初勝利を目指して強い気持ちで向かってくる京都の勢いを受けず、こちらも90分間ハードワークを続けた先に、勝利は見えてくる。反転攻勢に出たい6月を勝利でスタートさせたい。


試合前日コメント

小菊 昭雄監督



Q:5月前半は思うように勝点を積めない試合も続いたが、直近の公式戦3試合は結果も出ています。継続したいこと、もっと良くしていきたいことは?
「5月の最初は主力にケガ人も出て、勝点を思ったほど上積みできなかったのですが、ケガ人も戻ってきました。そして、(第15節のアビスパ)福岡戦から、今までの我々のサッカーを継続する点と、変化を加える点にチャレンジして、特に守備のバランスが良くなっていると思います。守備時はダブルボランチにして、バランス良く守ること。ハイプレスとブロックの使い分け、攻守の切り替え。チームとして、個人として、守備の意識は原点に戻ってやれています。そこは継続しながら強度高く90分を全うするサッカーを明日も見せたいです。攻撃のところもサイドバックの立ち位置やインテリオールの立ち位置、役割を変えながら変化を起こしました。キャンプからやってきた形と、新たにトライしている形をミックスさせて、時間帯や相手のシステム、ストロングポイント、ウィークポイントを理解しながらチームの幅が生まれている実感はあります。明日も京都を理解した上で、時間帯も含めてゲームプランを全員で全うしていきたいです」

Q:守備が安定した一方、攻撃をさらに活性化させるために、大事だと考えていることは?
「ここ数試合、サイドバックのタスク、ウィングの役割を微調整して臨んでいます。今までの形プラス、微調整した形をいかにミックスして、良さを出していけるか(が大事)。人によってキャラクターも変わります。そのキャラクターを生かせるように(やることも大事)。システムや立ち位置も大事ですが、それは人が生きるため、個性を100%発揮するため。そこは両輪だと考えています。立ち位置ばかりに気を取られないことは、私自身も気を付けています。常々、選手たちとも『規律と自由のバランスを大事にしていこう』という話はしていますが、当然、規律も大事ですし、解き放たれる自由も大事です。そこは私自身も気を付けながら、選手たちの良さを100%発揮できるように微調整していきたいと思います」

Q:対戦相手の京都は特長もハッキリしているが、明日の試合でポイントになることは?
「やはり京都のストロングポイントは、攻守に強い矢印を前に向けてくるところです。アウェイですし、ゲームの入りのところでは、強く前に襲い掛かってくると思うので、私たちも受けずに、入りのところではしっかりと全員でゲームプランを共有したいです。相手の強度に対して、攻守でどうするべきか。そこは今週しっかりやってきました。入りは非常に大事になりますし、やはり先制点を取りたいです」

Q:京都の曺 貴裁監督とは、最近コミュニケーションを取られたことはありますか?
「3月ごろに練習試合をした時、少し話はしました。まだスタートしたばかりだったので、キャンプのことや、今年のチームの話をしました。そこから数ヶ月経っているので、お互いチーム状況も変わっていますが、昔からお世話になっている方です。その方にしっかりと100%でぶつかっていきたいと思います」

Q:クラブ設立30周年の今シーズン。改めて、現状も含めて、この先の意気込みをお願いします。
「30周年ということで、リーグ初優勝を目指して選手たちと強い思いを共有して臨みました。その中で、スタートダッシュは素晴らしく、3月、4月と選手、スタッフの頑張りで、8戦無敗でスタートを切れて首位にも立ちました。5月は少しアクシデントもありながら、チームは少し低迷してしまったのですが、当然、1シーズンという長い時間の中で、波はあります。その苦しい波が5月に来たと理解しています。ここ数試合はチームも安定していますので、必ずまた、いい波に乗れると思っています。今のポイント差、順位はしっかり自分たちで取り返せる差だと思っています。また6月がいい月になるように、明日の試合でしっかり勝って、いいスタートを切りたいと思います」

田中 駿汰選手



Q:5月前半は思うように勝点を積めない試合も続いたが、直近の公式戦3試合は結果も出ています。チームの現状はどう捉えていますか?
「5月は苦しかったですが、最近は試合内容も良くなっています。まだまだ自分たちの良さを出し切れていないとは思いますが、勝てていない頃に比べたら改善しているので、ポジティブかなと思います」

Q:リーグ戦の直近2試合は中盤の形も少し変化したが、奥埜選手、ブエノ選手と組む中での手応え、心掛けていることは?
「ダブルボランチになってから、おっくん(奥埜)と状況を見ながらバランスを取りながら、ブエノが落ちたら、おっくんが出たり、僕も飛び出したり。前に人は欲しいので、あまり後ろ重視になり過ぎず、しっかり前に人数をかけられるようにと。おっくんと僕のダブルボランチも『どんどん出て行っていいよ』と言われているので。人数をかける場所を間違えないように、意識しています」

Q:小菊監督も田中選手に与えるタスクとして、「攻撃」も話していましたが、ボランチが2枚になったことで、田中選手も前に出やすくなった?
「そうですね。アンカーより攻撃参加はしやすくなりました」



Q:京都の印象と、自分たちがやるべきプレーについて
「京都は勝てていない状況ですが、しっかりハードワークして戦えるチームなので、その勢いに飲まれたら苦しくなります。自分たちとしてやるべきことは、自分たちもプレスに行って、試合を支配したい。受けないように、アウェイですが、自分たちから主導権を握れるように仕掛けていきたいです」

Q:京都は強いプレスが特長ですが、ビルドアップで気を付けることは?
「プレッシャーを受けてしまうと相手はガンガン来て、追い込まれるので、相手の守備の矢印を折るような、自分たちも前向きにプレーしたい。ビルドアップは足元だけではなく、相手の背後にボールをどんどん落としていくことが、相手もイヤかなと思います。足元と背後の使い分けが大事かなと思います」

Q:ここから5連戦ですが、気を付けることは?
「今までのルヴァンカップもチーム全員で乗り越えているので、そこは変わらずやりたいです。次は町田とやりますが、1回リーグで負けているので、やり返せるように。連戦は全員の力が必要なので、誰が出ても勝てるように準備したいです」

試合情報

2024明治安田J1リーグ 第17節 vs.京都サンガF.C. 19:00キックオフ @サンガスタジアム by KYOCERA

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