Match Preview
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今季のリーグ戦を左右する大一番。充実の攻撃陣を中心に、必勝を期して臨む
天皇杯2回戦から中2日。舞台をリーグ戦に戻し、セレッソ大阪は、浦和レッズとの明治安田J1リーグ第18節に臨む。リーグ戦も折り返しまであと2試合。いい形で前半戦を終えるためにも、必勝を期して今節に挑む。
リーグ戦の前節、京都サンガF.C.戦からJリーグYBCルヴァンカップ、天皇杯を含めて5連戦の5試合目となる今節。この間、多くの選手たちが出場したことで、チームの底上げは進み、融合という意味でも収穫は大きかった。攻撃では、第15節のアビスパ福岡戦から前線4枚は外国籍選手が中心となっているが、試合を重ねるごとに連係と破壊力は増している。前節はカピシャーバもリーグ戦7試合ぶりに復帰。持ち味の突破力を存分に発揮し、左サイドも活性化した。今節も、現在得点ランクトップのレオ セアラを中心に、ヴィトール ブエノ、ルーカス フェルナンデス、カピシャーバの“ブラジル人カルテット”の活躍に期待したい。また、「ルヴァンカップ、天皇杯とたくさん試合をしましたので、日本人選手が入った時もまた違う良さが出たり、彼ら(外国籍選手)との関わりも深くなっています」と小菊昭雄監督も話すように、清武弘嗣を筆頭に、渡邉りょう、為田大貴、柴山昌也ら日本人選手たちも、それぞれ得点やアシスト、ゴールに向かうプレーで特長を発揮している。夏場に向けて、そうした選手たちの突き上げもチームの活性化という点では非常に重要になる。直近のリーグ戦2試合はいずれも1-1の引き分けに終わっているだけに、今節こそ複数得点を奪って勝利を手にしたい。
対する浦和は、今シーズンからノルウェー人指揮官、ペア マティアス ヘグモ監督が就任し、よりパスサッカーの色が濃くなっている。しっかりとつなぎながら、ラストの局面では強烈な個の力を持ったウィングの突破力も生かしてゴールに迫ってくる。セレッソとしては、そうした相手のビルドアップに対し、プレスに行くところ、構えるところをしっかり使い分け、攻撃力を発揮させないことを心掛けたい。前節の京都戦では、「(プレスに)行くところ、行かないところで、前と後ろの判断の違いでスペースを空けてしまった。相手のサイドバックやウィングの選手に時間を与えてしまった」(西尾)ことで失点につながった。今節も前と後ろのコミュニケーションは重要であり、浦和の選手たちに時間とスペースを与えない守備を意識したい。DFラインの選手たちは連戦で出ずっぱりの選手も多く、蓄積疲労は気がかりだが、「(舩木)翔にしても、(奥田)勇斗にしても、乾いたスポンジが水を吸収するように、試合をするごとに凄く成長したり、自信を深めている」(小菊監督)ことは間違いなく、伸び盛りの時期に多くの試合を経験することで、血肉に変えている。U-23日本代表でのアメリカ遠征から西尾隆矢も元気に戻ってきたということで、5連戦の最後、全員の力で何とか踏ん張りたい。
現在、9位のセレッソにとって、勝点で並ぶ8位・浦和との一戦は、上位に踏みとどまるか、中位に吸収されてしまうか、「今後のリーグ戦を左右する大事な一戦」(小菊監督)となる。前節の試合後、レオ セアラは、「優勝を目標に掲げている中で、今、この位置にいるのはもどかしさもある。また勝利して、優勝争いに向かっていきたい」と切実に話した。現状については、選手、スタッフ、サポーター、チームに関わる誰もが満足していない。ここから再び上位に食い込んでいくためにも、ホームでセレッソファミリーが一丸となって戦い、浦和を撃破したい。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:天皇杯2回戦後、「今後のリーグ戦を左右する大事な一戦」という言葉もありましたが、改めて、今節の持つ重要性について
「浦和とは勝点が並んでいます。(第15節)福岡戦から少し私たちも違うやり方にトライして、チームを色んな角度から積み上げていますが、福岡戦後は広島、京都と引き分けが続いています。明日、勝って、新たな積み上げに対して自信を深めていきたいですし、何より勝つことで順位もグッと上がると思うので、大切な試合になります」
Q:福岡戦以降、前線はブラジル人選手を中心とした攻撃を積み上げている中で、彼らの機能性も増してきた印象だが?
「色んなデザイン、アイディアを共有する連係は深まっています。それに加えて、今回、ルヴァンカップ、天皇杯とたくさん試合をしましたので、日本人選手が入った時もまた違う良さが出たり、彼ら(外国籍選手)との関わりも深くなっています。そうした競争も含めて、福岡戦からの積み上げを感じることができていますので、明日の試合でこれまでのトライ&エラーの学びを生かして特に攻撃のところで点を取って、アグレッシブなサッカーをお見せしたいと思います」
Q:DFラインの選手たちは連戦となっている選手も多いですが、5連戦の5試合目、最後まで乗り切って欲しいという思いでしょうか。また、U-23日本代表のアメリカ遠征から戻ってきた西尾選手の状態について
「後ろの選手は連戦で蓄積疲労のある選手もいるとは思いますが、隆矢も元気に大きなケガなく、いい顔をして帰ってきました。しっかりと準備ができている状態です。(舩木)翔にしても、(奥田)勇斗にしても、コンディション的には難しいとは思うのですが、彼らは今、乾いたスポンジが水を吸収するように、試合をするごとに凄く成長したり、自信を深めている時期です。試合を重ねることをポジティブに考えています。明日を乗り越えれば少しゆっくりできますので、総力戦で臨みたいと思います」
Q:浦和レッズは今季から新監督が就任し、スタッツを見ると、よりパスの色が濃く出ているが、今季の浦和をどう見られていますか?
「一番は、ボール保持に特長があると思っています。しっかりとビルドアップして、全員が立ち位置を取って、3人目を使いながら前進していく。試合を重ねるごとに連係を深めている印象です。それにプラスα、強烈な個がいますので、チームとして強い印象も受けていますが、私たちも素晴らしい競争の元で準備できていますので、明日は強度の高い、見応えのあるゲームになると思います」
ルーカス フェルナンデス選手
Q:明日は勝点で並ぶ浦和との試合で、今後のリーグ戦を考えても大きな試合になるが、意気込みについて
「本当に大事な試合です。ここで勝たないと、上の順位にも食い込んでいけません。勝つためにいい準備してきました。それを発揮すれば、勝利につながると思います」
Q:町田とのルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦は勝利こそできなかったが、多くのチャンスを作っていました。現在の攻撃について、どのような手応えを持っていますか?
「立ち上がりに失点して難しい状況になったのですが、僕たちの攻撃力を見せることはできたと思います。その中でも、まだまだ修正しないといけないことはありますが、修正しないといけない部分は分かっています。しっかりとチャンスを作って得点につなげていますので、良い部分を伸ばしていきながら、足りないところも補って、より勝利に近づけていきたいと思っています」
Q:今節は「ブラジルデー」と銘打たれて、ピッチ外でも盛り上がっています。ピッチ内でのブラジル人選手たちの活躍も期待されるが?
「ブラジルデーというイベントをやってくれたことは本当に嬉しいです。自分たちブラジル人だけではなく、みんなが自分たちのベストを尽くしてプレーして、勝って恩返しをしたいです。ブラジルデーでの勝利をいいきっかけにしたいですし、勝利で終わりたい気持ちでいっぱいです」