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Match Review

  • 6/15 浦和戦
  • メディア

ルーカス フェルナンデスと奥田勇斗に飛び出したゴラッソに沸いた一戦。勝利で毎熊晟矢を送り出す

試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2024061504/


天皇杯2回戦から中2日。舞台をリーグ戦に戻し、セレッソ大阪は浦和レッズとの明治安田J1リーグ第18節に臨んだ。勝点で並ぶ相手との「今シーズンを占う大一番」(小菊昭雄監督)。先発は、リーグ戦の前節、京都サンガF.C.戦から1人変更。13日に海外クラブへの移籍を前提とした準備のため、チームを離脱することが発表された毎熊晟矢に代わり、奥田勇斗が右サイドバックに入った。



キックオフ直後から激しい雨が降る中で始まった一戦は、立ち上がり、セレッソが浦和のボール保持に対してハイプレスで守備を行う。それでも、幾つかかいくぐられると、12分、自陣ゴール前で細かくパスをつながれ、最後は前田直輝にシュートを許す。わずかに枠を外れたが、ヒヤリとする場面だった。攻撃では、思うようにパスがつながらず、長いボールも合わない苦しい展開だったが、19分、セットプレーから決定機。ルーカス フェルナンデスのキックにレオ セアラがヘディングで合わせたが、わずかに枠の外へ飛んだ。その後も互いに有効な打開策を見出せない拮抗した展開が続いた中、33分、浦和に決定機。ただし、ここはCBの西尾隆矢が相手のシュートにいち早く反応。体を張ってブロックし、失点のピンチを防いだ。すると、前半終盤にかけて徐々に盛り返したセレッソが42分、先制に成功する。カピシャーバがファウルを受けて得たFKをフェルナンデスが直接決めた。距離にしておよそ30メートルはあろうかという長距離だったが、「GKの位置を見て、狙えるのではないかと思い、狙って打ちました。うまくカーブをかけて蹴ることができたと思います」と自身も振り返る、素晴らしい軌道を描いた一撃だった。





前半を1点リードで折り返した後半、小菊監督は選手を1人変更。この試合ではやや攻守に精彩を欠いたヴィトール ブエノに代えて、上門知樹をピッチに投入した。攻守でエネルギッシュなプレーを披露した背番号7に引っ張られるように、後半立ち上がりのセレッソは一気呵成に攻め立てる。48分、田中駿汰のパスから背後を取ったセアラが左サイドの深い位置からDFを1人かわしてシュート。このチャンスはGKに防がれたが、ここで得たCKからセレッソが追加点。フェルナンデスのキックはニアでクリアされたが、こぼれ球に反応した奥田がダイレクトで右足を一閃。エリア外から強烈で正確な弾道のミドルシュートをゴール左上に突き刺した。決まった瞬間は「自分でもパニックでした(笑)。嬉しさが爆発しました」とベンチに飛び込んでいった背番号16。桃山学院大学の先輩でもある毎熊がチームを離れる前、最後の一戦で、見事な惜別ゴールを叩き込んだ。自身のJ1初ゴールともなった奥田のゴラッソでさらに士気が上がったセレッソは、ここから立て続けにチャンスを作る。51分、カウンターからフェルナンデスがシュートに持ち込むと、57分にはFKから西尾に決定機も、ヘディングはわずかに枠の外。3点目のチャンスを逃すと、77分、選手交代も行い、反撃に出てきた浦和に1点を返される。その後も浦和に押し込まれて守備で耐える展開となったセレッソは、88分、セアラに代わって山下達也がピッチに入り、5-4-1にシステムを変えて後ろを固めつつ、前もフレッシュな選手でプレスをかけて浦和の反撃をシャットアウト。1点のリードを守り切り、リーグ戦のホームとしては、第8節・川崎フロンターレ戦以来となる勝利を手にした。







試合後は、選手、スタッフで花道を作り、サポーターも含めて海外へ旅立つ毎熊をセレッソファミリー全員で送り出した。最後に花束を渡した上門は、「泣きそうになりましたが、泣いたら止まらないと思ったので、耐えました(笑)」と振り返り、「マイク(毎熊)のサッカーに対してストイックな部分、常にチームのことを想う姿、『このチームを優勝させる』という姿勢をずっと見てきました。ここからは自分が少しでもそういう思いでチームを引っ張っていければと思います」と決意を新たにした。ここからのシーズン、「このチームは優勝できるクラブ。自分の思いはみんなに託す」という毎熊の思いも受け継ぎ、チーム全員、前を向いて戦っていく。



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