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Match Preview

  • 7/14 川崎F戦
  • メディア

シーズンダブルを目指す川崎フロンターレ戦。目標のリーグ優勝に望みをつなげるために、勝点3だけが求められる

 

天皇杯3回戦・ヴァンフォーレ甲府から中3日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、川崎フロンターレとの明治安田J1リーグ第23節に臨む。川崎とは公式戦では7試合負けがなく、直近のリーグ戦では連勝中。今季のシーズンダブルを目指し、勝点3のみを狙って挑む。


甲府戦では、後半開始早々に先制された後、直ぐに渡邉りょうのミドルシュートで追いつくも、2点目を奪えずにいると、延長後半の112分に失点。そのまま1-2で敗れ、天皇杯は3回戦で敗退となった。高い湿度の中、主力もプレーしながら120分を戦っての敗戦。さらには負傷者も出るなど、セレッソにとってはダメージが残る試合となった。今節に向けては、まずは心身の回復が求められる。リーグ戦に目を向けると、現在8戦負けなしと安定感を発揮し、勝点を積み重ねている。ただし、前節の東京ヴェルディ戦では10人の相手に猛攻を仕掛けるも決勝点を奪え切れずにいるなど、“勝ち切る”部分に課題を残していることも確か。「僕たちは勝点3を積み上げていくしかないので、勝点1を勝点3にする作業はこれからもしていかないといけない」と奥埜博亮も話すなど、ここから上位陣に追い付くためには勝点3を取り続けていくしかないだけに、今節も決め切る、守り切るといった攻守の際(きわ)で相手を上回り、勝負強さを発揮していきたい。そうした課題を克服する頼もしい新戦力として、京都サンガF.C.から山﨑凌吾が完全移籍で加わった。試合前日に合流したばかりであり、チームへのフィットはこれからになるが、登録上は今節から出場が可能。小菊昭雄監督の起用法にも注目したい。

 


対戦相手の川崎は、現在リーグ戦では4試合連続の引き分けを含む5試合勝利がなく15位に低迷。天皇杯3回戦でも大分トリニータに1-3で敗れるなど苦しい時期を過ごしている。もっとも、最近のリーグ戦では復調の兆しも見せており、戦績ほど内容は悪くない。ジュビロ磐田と対戦した前節も2-2の引き分けに終わっているが、前半から何度もチャンスを創出。ボールもよく回っており、パスワークは健在だ。セレッソとしても、相手のパスの出し手と受け手に対するプレッシャーはしっかりとかけ続ける必要がある。選手個々で見ると、リーグ戦の直近4試合で3得点を奪っているマルシーニョに警戒したい。セレッソ戦でもよく決めているだけに、対面する奥田勇斗とのマッチアップは試合の行方も左右するポイントになる。そうした相手の攻撃力も警戒しつつ、良い守備から素早くゴールに迫り、フィニッシュへつなげていきたい。川崎との前回対戦時では、ルーカス フェルナンデス、カピシャーバ、レオ セアラと3人のブラジル籍選手たちが相手を崩して決勝点を生み出した。今節も得点ランクトップを走るエースを中心に、彼に続く第2、第3のスコアラーの出現にも期待したい。


首位・FC町田ゼルビアとの勝点差は『10』。これ以上離されると、目標のリーグ優勝への道は険しさを増すだけに、中断期間を迎えるまでの今節、そして次節と連勝が必須となる。今節はアウェイ3連戦の3戦目と日程的には厳しいが、天皇杯敗退のショックを吹き飛ばし、リーグ優勝に望みをつなげるためにも、是が非でも勝点3を奪って大阪に帰りたい。


試合前日コメント

小菊 昭雄監督


Q:120分の激闘の末に敗れた天皇杯3回戦からのリカバリーについて
「優勝を目指して全員で高いモチベーションで臨んだ試合でしたので、敗れた後は、選手たちは精神的にもダメージを受けている状況でしたが、しっかりと切り替えて、常に前を向いて、川崎戦に向けて全員が明るくポジティブに向かっている姿を見て、頼もしいなと思いました。目標のリーグ優勝へ向けて、もう一度立ち上がるという強い意欲をチーム全員から感じることができました」

Q:対戦相手の川崎フロンターレは、リーグ戦では5試合勝利がない状況ですが、直近のリーグ戦では攻撃的な姿勢を発揮して何度もチャンスを作っていました。パスワークも健在な相手に対し、試合のポイントについて
「やはり川崎は相変わらず伝統のパスワークに加えて個の能力も高いです。間違いなく強いチーム、素晴らしいチームです。その中で、私が監督に就任してから川崎戦の前には常に伝えているのですが、『川崎相手に引けばやられる』と。アグレッシブにボールを奪いにいく(ことが大事)。もちろん、強固なブロックで我慢して凌ぐ時間帯も出てきますが、基本的には前から奪いにいくと。そうした姿勢で戦えるかどうか。そして、ボールを握るところも私たちが今シーズン取り組んできたポイントでもありますので、速くて怖さのあるサッカーに加えてパスワークも発揮して、攻守に自分たちが積み上げてきたサッカーでトライしたいと思っています」

Q:12日に獲得が発表された山﨑凌吾選手の現状や起用法はどう考えていますか?
「本日からチーム練習に合流しました。挨拶を終えて、元気に合流してくれました。しなやかで、速さ、高さがあり、私たちのチームにはなかなか居ないタイプの選手だと思います。色んな個性が増えて、また競争も激化すると思います。彼の特長をチームとしても生かしていけるようにやっていきたいです」

 

奥埜 博亮選手


Q:現在リーグ戦では8試合負けなしですが、直近のリーグ戦など、あと一歩で勝ち切れない課題も見受けられます。チームの現状をどう見ていますか?
「安定した戦いができるようになってきたとは思いますが、僕たちは勝点3を積み上げていくしかないので、言われたように、勝点1を勝点3にする作業はこれからもしていかないといけないと思います」

Q:田中選手と組むボランチについて。攻撃に厚みを加えるところ、守備に戻るところのバランスも整理されてきた印象だが?
「お互い、周りを見ながら、周りの立ち位置を見ながらプレーできる選手なので、うまくバランスを見ながらプレーできている感触はありますが、そこからもう一つ、チームとして勝点1を勝点3にするために、相手に怖さを与えるためには、前に絡んでいくことが必要になります。そのバランスが個人的には難しいところで、微妙なバランスだとは思いますが、そこはしっかり考えて、状況も見極めながら、前に飛び出していくプレーや決定的なパスを出すプレーもやっていくことが必要かなと思っています」


Q:最近の試合では、田中選手は前に差すパスが増えています。攻撃力を高めるために、奥埜選手としては、前に出ていくプレーがカギになる?
「そうですね。引かれた相手には、誰かが2列目、3列目から飛び出していかないと、ズレはできてこない。スペースを見つけて出ていくことは、僕の持ち味でもあると思うので。そこで自分が(パスを)もらえればいいですし、自分が動くことでズレが生まれて他の選手が受けやすくなれば、それもいい。そういうズレを生み出すプレーが必要かなと思っています」

Q:そうした狙いもありながら、攻撃力が高い相手の今節に関しては、引かれた状況を崩すことより、中盤としてリスク管理の役割の方が大きくなりそう?
「ボランチとして、リスク管理は常に考えています。今節も、攻撃で出ていくところと、守備でのリスク管理、その状況判断が1試合を通して大事になると思います」

試合情報

2024明治安田J1リーグ 第23節 vs.川崎フロンターレ 19:00キックオフ @Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

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