Match Preview
- 8/17 京都戦
- メディア
ゴールを奪う積極的な姿勢を発揮し、流れを変える大きな一勝を掴み取りたい
前節のサンフレッチェ広島戦から中5日。セレッソ大阪はホームに戻り、京都サンガF.C.との明治安田J1リーグ第27節に臨む。7月以降は勝利がなく、リーグ再開後も1分1敗と足踏みを続けているだけに、今節こそ、その流れを断ち切る勝利を掴みたい。
前節の広島戦は、立ち上がりこそ相手の勢いに押される時間も続いたが、ここで失点せずに耐えると、次第にボール保持で優位に立ち、相手陣に入っていく回数を増やしていく。後半も両サイドを深く取るなど相手ゴールに迫ったが、先制点には至らない。すると、両指揮官が選手交代も行い試合を動かしにかかった終盤、セレッソは立て続けに失点。その後は途中出場の北野颯太や阪田澪哉、ヴィトール ブエノらが1点を返すべく果敢に攻めたが、無得点に終わり、上位対決で痛恨の黒星を喫した。前々節の町田戦、広島戦ではビルドアップの改善も見られたが、前節の試合後、「ゴールへ向かうボールや動きは少なかった」と小菊昭雄監督も振り返ったように、シュートで終わる場面を作り切れず、今季初めて2試合連続無得点に終わった。「ボール保持からどうフィニッシュにつなげていくか」(小菊監督)というテーマは昨季終盤も課題になった部分だが、今節に向けた練習の中では、「自分たちが取りにいきたいエリアや、ゴール前に人数をかけることは確認しました」と登里享平。「ゴールを取らないと勝てないので、リスクになる部分もありますが、強気にできればと思います」(登里)と、オフ・ザ・ボールも動きも含め、積極的にゴールを狙いにいくことを全員で共有した。「明日はそのトレーニングの成果を結果で示せるよう、全員でトライしていきたい」と小菊監督。2試合連続無得点を払拭する会心のゴールに期待したい。
前節を終えて18位に位置する京都だが、後半戦に入って4勝2分1敗と調子を上げており、前節の黒星が後半戦に入って初めて喫した敗戦だった。「今までも強い矢印を前に向けて戦ってくるチームだったが、全員がやるべきことを共有し、自信を持って強い矢印に厚みを加えている印象」と小菊監督も現在の京都について語り、「我々も町田戦、広島戦に臨む以上のパワーを出さないと、京都のパワーを上回れない」と警戒する。曺貴裁監督が率いる京都との対戦では毎度のことにはなるが、相手の前向きな矢印をどう回避して試合を進めていくかがポイントになる。まともに受ければ失点の可能性は高まる。後ろからつないではがすと同時に、GKキム ジンヒョンも含めて長短のパスを織り交ぜて相手のプレスを裏返し、前線でうまく起点を作ってゴールに迫りたい。また、外国籍選手も加わり、「個のクオリティーが上がった」(小菊監督)相手に対し、個々の戦いで負けないこと、チャレンジ&カバーを徹底して組織的に守ることも重要。攻守両面で、相手の勢いに負けない力強さを発揮したい。
「トップ5、そして目標である優勝を目指すためには、勝点3を積み上げていくしかない。明日が再出発の試合となるように」と指揮官が今節に向けた抱負を語れば、「まだまだ優勝の可能性もありますし、そこはブレずにやっていきたい。上を目指していける雰囲気を作るためにも、まずは明日の試合でしっかり勝ちたい」と登里も呼応する。夏休み中のホーム開催、サポーターも含めたチーム一丸で戦い、流れを変える大きな一勝を掴み取りたい。
試合前日コメント
小菊 昭雄監督
Q:今週の練習の中で重きを置いたこと、前節から修正を加えた部分などは?
「まずはしっかりとコンディションの調整をして、ラスト12試合に臨むメンタル、体のリフレッシュをしました。メリハリを付けて、強度の高いトレーニング、競争を行うことができました。京都も前回対戦から違うカラーも打ち出していると思いますし、その京都のストロングポイント、ウィークポイントも全員で共有して、自分たちのやるべきことを共有した1週間でした」
Q:京都は新たに加わったメンバーもいますが、現在の京都について
「チョウさん(曺貴裁監督)のサッカーは、常に強い矢印を攻守に前に向けてくる。そのベースは変わっていないと思いますが、外国籍選手を中心に、この夏、補強をして、個のクオリティーが一段と上がったと思います。若い選手も成長しています。折り返しからは好調で、全員がやるべきことを共有して、自信を持って、強い矢印に厚みを加えている印象です」
Q:京都は外国籍選手も加わったが、特に警戒したい選手はいますか?
「前線の選手は結果も出していますし、一人で得点するだけのクオリティー、勝負強さもあります。明日、新たに出場してくる可能性が高い選手もいます。私たちもそうですが、外国籍選手は個のキャラクターが強い、ストロングポイントを持っている選手ばかりです。我々としては、そうした彼らに時間とスペースを与えないよう、チームとしてしっかりとゲームをコントロールする、コンパクトに球際を戦う、チャレンジとカバーを怠らない。キャンプから積み上げてきたことを90分間出せるかどうか、そこが大事になると思っています。個の強い前線に対し、いかに我々は組織的な守備で守れるか、私自身も楽しみにしています」
Q:この2試合、良い部分も出せていた一方で、共通認識として足りなかったことは?
「キャンプから、選手が輝けるように、相手のスタイルはどうなのか、そういったことも含めて、色々な立ち位置やシステムを使い分けてきました。京都のストロングやウィークは町田や広島ともまた違う部分がありますので、今節に向けた立ち位置やタスクを18人全員で共有することも含め、明日のゲームプランをしっかりと立てて臨む準備をしてきました」
Q:得点を取る上で特に期待する選手は?
「やはり我々は、キャンプからレオ(セアラ)をどのように生かすか、ゴールを取らせるか、そこを大きな柱として準備してきました。ここ最近、そのエースストライカーのレオがゴールを取れていない要因、またチームとしても得点ゼロに終わっている要因については、ミーティングでも全員で確認しましたし、練習でも取り組みました。その課題に向けて準備はできましたので、明日はそのトレーニングの成果を結果で示せるように、全員でトライしていきたいと思っています」
Q:山﨑 凌吾選手の現状と、明日の試合でどう生かしたい、どのようなプレーを見せて欲しいですか?
「加入してから、我々のサッカーやコンビネーションを、攻守で共有してきました。非常に経験豊富でサッカーIQも高い選手です。練習でも、周りの選手たちといいコンビネーションを奏でながら自分も生きていく、その回数は増えてきました。明日は、彼自身も古巣相手に戦うことを楽しみにしているでしょうし、我々スタッフ、選手、何よりサポーターの皆さんも結果を期待していると思います。明日は勝利に導くゴールを取れるよう、私たちもサポートしたいですし、そのための準備は整ったと思います」
Q:再びトップ5に入っていくために、明日の試合はどのような意味を持ちそうですか?
「選手たちとも共有したのですが、トップ5、そして目標である優勝を目指すためには、勝点3を積み上げていくしかありません。ここから取れる最大の勝点を目指して1試合1試合、準備する。それに尽きると思っています。明日はホームでできます。関西ダービーですし、お盆休みでたくさんのサポーター、子どもたちも来て下さると思うので、そういった方たちの力も借りながら、再出発の試合となるように、勝点3を目指して戦っていきたいと思います」
登里 享平選手
Q:ここ数試合、勝利から遠ざかっているが、チームとして、メンタル的な部分で心掛けたことはありますか?
「ミーティングでは、いつもと変わらず戦術的な部分の話をしました。優勝の可能性が消えたわけではないですし、何が起こるか分からないので、しっかりと切り替えて、残り12試合、1試合1試合、勝点3を取りにいくことも確認しました。自分の経験上、結果が出ない時は、戦術のことに悩んだり、選手一人一人も自分のプレーに悩んだりしますけど、開き直ってプレーすることも大事。サッカーの根本的な部分、戦うことが欠如して試合にならないことがないように、思い切ってプレーすることが大事だと思います」
Q:直近の2試合は、相手をはがして攻める場面も見られますが、無得点に終わっています。今節に向けて、どのような改善点を持ちながら練習してきましたか?
「細かい話はできないですが、自分たちが取りにいきたいエリアや、ゴール前に人数をかけることは確認しました。シュートの意識もそうですが、思い切りの部分で改善できることもあります。映像を使いながら共有はしてきました」
Q:前節は登里選手の左サイドから崩すシーンもありましたが、仕留めるために、もう一つ加えたいことは?
「局面、局面での保持や、グループでの崩しはある程度できてきましたが、全体として、オフ・ザ・ボールでの意識やポジショニングは改善していける点はあります。左サイドで崩した時に、右でどう仕留めるか。どこに立つべきなのか、走り込むべきなのか、ボールのないところでの動きも重要です。やっぱりゴールを取らないと勝てないので、リスクになる部分もありますが、バランスも考えながら、強気にできればと思います」
Q:京都のプレスをはがすために大事なことは?
「始まってすぐ、相手がどう出てくるか、前からどうプレスをかけてくるのか、その認識は大事だと思います。しっかり相手の矢印を意識しながら、はがすこともそうですし、割り切って全体をひっくり返すことも大事。相手が何をされたら嫌か、しっかりと自分たちの距離も判断しながら、主導権を持ってゲームを進めていければと思います。ボールを動かすこともそうですが、メンタルも大事。怖がってプレーするのと自信を持ってプレーするのとでは、ポジショニングも判断の部分も全然、変わります。相手のプレッシャーを受け過ぎず、しっかりと見ながらできればいいと思います。いい形で前線に届けられるように、そういうシーンを作っていければと思います。(京都は)ハードワークもできますし、いいチームなので、隙を与えず戦いたいです。セットプレーも色々やってくると思うので、アラートに声を掛け合って守りたいと思います」
Q:新加入の山﨑 凌吾選手について
「ポストもできて、クロスへの入り方もうまい。起点になれてゴールも取りにいける器用な選手です。うまく生かしていきたいです。練習でもいいタイミングで動き出してくれているので、個人的にもやりやすさはあります。レオとも違う起点の作り方もしてくれるので、それぞれの特長を把握しながらプレーすることも大事。時には大胆にプレーすることも必要ですし、そこはイメージを共有していければと思います」
Q:再びトップ5に入っていくために、明日の試合を今後にどうつなげていきたいですか?
「まだまだ優勝の可能性もありますし、そこはブレずにやっていきたいと思います。ここ数試合、結果が出ていないので、反省すべき点も多いですが、一度、勝って、メンタル的にもいい状態に戻したいと思います。残り12試合、激しい順位の入れ替わりもあると思います。自分たちから崩れずやることが最も重要なこと。みんなで声を掛け合いながら、いい方向に進めればと思います」
Q:明日はホームのサポーターにどのような試合を届けたいですか?
「ホームなので、勝点3を取らないといけないですし、しっかりと勝ちを届けられるよう、プレーします。強気に勝点3を取りにいきたいです。新潟戦でも町田戦でもいい雰囲気を作ってくれているので、あとは選手たちが応えるだけです。上を目指していける雰囲気を作るためにも、まずは明日の試合でしっかり勝ちたい。いつも通り、最高の雰囲気を作っていただければありがたいです」