Match Preview
- 9/13 神戸戦
- メディア
3週間の中断期間で立て直した姿を披露し、連覇を目指す神戸から大きな1勝を掴みたい
前節の大阪ダービーが台風10号の影響で延期になったセレッソ大阪にとって、今節は、直近の明治安田J1リーグ第28節・横浜F・マリノス戦以来、約3週間ぶりの公式戦となる。第21節・名古屋グランパス以来8試合ぶりの勝利を目指し、アウェイに乗り込み、ヴィッセル神戸との明治安田J1リーグ第30節に挑む。
8月の戦いでは、セレッソはFC町田ゼルビアと0-0で引き分けた後、サンフレッチェ広島、京都サンガF.C.、横浜FMに3連敗。いずれも複数失点を喫するなど守備に課題を抱えた。前節・ガンバ大阪戦の前、小菊昭雄監督は、「今週は守備のところを重点的にトレーニングし、ミーティングでも時間を費やしてきました。まずは、いい守備という原点回帰。いい守備からいい攻撃につなげていくことを全員で強く共有しました」と話していたが、神戸戦に向けても改めて、「今、チームは少し失点が多い中で、もう一度、いい守備からいい攻撃へ、という部分を全員で見つめ直していきたい」と、立て直しへ向けた方向性を示した。DFラインを束ねる鳥海晃司も、ここ数試合足りなかった点について、「全体的に、だと思います」と話し、「守備の強度や間合い、攻守の切り替え、コンパクトに守る部分など、今までやってきたことに立ち返って、この3週間、みんなで追求し合えたと思います」と中断期間の取り組みを振り返る。大迫勇也を筆頭に、武藤嘉紀、宮代大聖と、いずれも得点力を備える神戸の3トップに対し、しっかりと体を寄せる1対1のバトル、カバーし合うグループでの守備、前線のプレスから始まる連動したディフェンスも含め、今節はチームとしての強固な基盤を取り戻したい一戦になる。また、直近の数試合は自陣での不用意なロストが失点につながっているだけに、プレスの意識が高い神戸に対し、特に立ち上がりは長短を使い分けるビルドアップもカギになりそうだ。
今シーズンの神戸は、やや波に乗り切れない時期もあったが、8月以降のリーグ戦は3勝1分1敗。天皇杯ラウンド16も含め、現在は公式戦3試合連続で無失点での勝利を重ねており、堅い守備を取り戻し、チームとしての安定感は増している。首位の広島、広島と同勝点で並ぶ2位の町田との勝点差も『3』まで縮めており、連覇へ向けて士気は高まっているだろう。そうした相手とのアウェイゲームということで、セレッソにとっては難しい戦いになることは予想されるが、「この3週間の取り組みを明日の勝利につなげることで、我々も自信を取り戻し、V字回復して、上位争いに加わっていくことができる」と指揮官も話すように、勝利を掴んだ時に得る自信も大きく、反転攻勢をかけるためには、この上ない相手でもある。昨シーズンも今回と同じような時期に対戦し、スコアは0-1と1点差ながらも、神戸の強さをまざまざと見せ付けられた。戦術云々以前に球際でのバトルなど、戦う姿勢で圧倒された感も残っただけに、セレッソとしては、1年を経て「私たちの成長をパフォーマンスで発揮したい」(小菊監督)試合にもなる。
金曜のナイトゲームとして行われる今節。神戸のホーム、ノエビアスタジアム神戸に駆け付けてくれるサポーター、さらには映像を通して見守ってくれるサポーターに対し、「みんなが気持ちを入れて臨む試合。必ず勝点3を取るという気持ちでこの3週間を過ごしてきたので、そういう姿勢を見て欲しい」と鳥海も訴える。勝利から遠ざかっている苦しい状況の今こそ、“セレッソファミリー”が一丸となって立ち向かい、現在の流れを変えていきたい。再び上位争いに加わっていくための大きな勝利を目指し、今節に挑む。
試合前日コメント
小菊 昭雄監督
Q:直近の横浜F・マリノス戦から約3週間、期間が空きました。3連敗からの立て直しに向けて、どのような時間になりましたか?
「非常に有意義で、我々にとっては大切な時間になりました。現在の課題を共有して、もう一度、我々の強みも共有しました。戦術面に加えて、メンタル的にも、全員で素晴らしいトレーニングを重ねることで、心技体も整えることができました。明日の試合が楽しみです」
Q:この中断期間、鳥海選手は、「守備の強度を見直した」という話もありましたが、強度の部分はヴィッセル神戸戦では重要になるポイントの一つですね。
「そうですね。神戸のストロングポイントでもありますし、我々のストロングポイントでもあります。いい守備からいい攻撃という部分は、就任以来、ずっと大切にしてきた言葉であり、戦い方でもあります。この中断期間で、もう一度原点に戻り、しっかりと全員でミーティングや映像も含めて確認しました。ピッチでも、もう一つ、二つ基準を上げながら、いい守備から攻撃につなげていくことは、時間を割いて全員で強く共有することができました。明日も大事なポイントになると思います」
Q:この中断期間で特に訴えたこと、強調されたことは?
「先ほど話したような、戦術的な部分を修正することも当然ありましたが、メンタル的なところでも、少し自信を失っている面が見受けられましたので、チームの絆、カバーし合うことなど、少し薄くなっていた部分も強く訴えました。サッカーは個人スポーツではないので、一人一人のトライをリスペクトする、それに対して全員で反応する、ミスがあればカバーし合う。そうした、サッカーにとって大事なところも強く訴えました。もう一度、自分たちで基準を上げながらトライする姿勢、それに対して全員での声掛けもありました。練習試合や紅白戦でも、良い連係からゴールを奪うシーンもありました。素晴らしい準備ができたと思いますので、あとは神戸の地で躍動するだけだと思っています」
Q:新たに出番を待つ選手もいると思いますが、チームの底上げについて
「この3週間でコンディションを上げた選手もたくさんいます。そういった選手たちが、今までの悔しさ、辛さを明日のピッチで表現してくれることを、私も楽しみにしています」
Q:現在の神戸をどのように見られていますか?
「神戸は完成されたチームだと思います。経験ある選手が高いパフォーマンスとリーダーシップでチームを引っ張っています。昨年から変わらない素晴らしいチームだと思います」
Q:試合間隔が空いたことで、明日を楽しみにしているサポーターも多いと思います。リーグ連覇へ向けて士気高く臨んでくる神戸と、どのような試合を見せたいか、意気込みをお願いします。
「このタイミングで神戸とやれることは、素晴らしいタイミングだと思っています。上位にいる神戸という相手に対して、この3週間の取り組みを明日の勝利につなげることで、我々も自信を取り戻し、V字回復して、上位争いに加わっていくことができると思います。非常に大事な試合で、勝点3だけを目指して戦います。関西ダービーということもあり、セレッソのサポーターの皆さんも神戸の地まで駆け付けて下さると思いますし、DAZNなど映像を通しても、たくさんの応援をして下さると思います。そうした皆さんと必ず勝点3を分かち合いたいと思いますし、そのための準備はできたと思っています」
鳥海 晃司選手
Q:直近の横浜F・マリノス戦から約3週間、期間が空きました。3連敗からの立て直しに向けて、どのような時間になりましたか?
「一番は強度の部分を見直しました。球際や切り替え、守備について追求しながら、3週間を過ごせたと思います」
Q:個人としては、この3週間でどのような調整をされましたか?
「僕たちはピッチでやるしかないので、トレーニングの中から厳しく追求し合いました。みんなが自分に矢印を向けながら、特に守備の強度は追求できた3週間でした」
Q:複数失点が続いている状況を、DFラインの一人として、どう受け止めて、何が足りなかったと感じていますか?
「全体的に、だと思います。守備の強度や間合い、攻守の切り替え、コンパクトに守る部分など、今までやってきたことに立ち返って、この3週間、みんなで追求し合えたと思います。失点は減らさないといけないですし、1失点してからの連続失点が続いていることも変えていかないといけない。点を取りにいく分、前がかりになるリスクはありますが、連続失点をしない戦い方をしないといけない。もちろん、まずは失点ゼロにこだわった戦いを目指します」
Q:ヴィッセル神戸の大迫選手とは昨季から何度も対戦していると思いますが、個人としての意気込みについて
「そこが起点になると思うので、僕たちCBがいかに潰せるかがカギになります。しっかり守りたいと思います」
Q:3週間ぶりの試合でサポーターの皆さんも注目していると思うが、どの部分を見て欲しい?
「みんなが気持ちを入れて臨む試合ですし、必ず勝点3を取るという気持ちでこの3週間を過ごしてきたので、そういう姿勢を見て欲しいです」