Match Preview
- 11/3 札幌戦
- メディア
前節の反省を生かし、試合の入り、球際で後手を踏まず、J1残留へ強い気持ちで向かってくる相手を上回りたい
5試合ぶりの敗戦を喫した前節の明治安田J1リーグ第34節・ジュビロ磐田戦から2週間が空いた今節。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、北海道コンサドーレ札幌との明治安田J1リーグ第35節に挑む。
磐田戦では、開始早々ミスから失点すると、前半は失った流れを取り戻せず、0-1で折り返す。後半も攻め込みながらも1点が遠いもどかしい展開が続くと、71分に2失点目。試合はより厳しさを増した。ただし、ここから選手交代を機にシステムも4-3-3に変更すると、88分、カピシャーバのクロスにレオ セアラが合わせて1点を返す。さらに後半アディショナルタイムには、西尾隆矢のクロスに途中出場の山田寛人が競り勝ち、こぼれたボールに反応した田中駿汰がPKを獲得。土壇場で同点の好機が訪れたが、セアラのキックは元日本代表GK川島永嗣に止められ、追いつくことはできず。連勝は2でストップした。この試合から教訓を得るとすれば、やはり立ち上がりになる。試合間隔が空いた中、アウェイという環境で、今節も序盤で主導権を失うと、取り戻すことに労力を要する。「札幌は残留へ向けて勝つしかない状況なので、ガンガン来るとは思うけど、自分たちも前から行って、主導権を握りたい。相手の圧を受けないように、こちらが圧をかけたい。試合の入りが重要になる」と古巣戦に臨む田中も試合展開を見据える。田中と同様、古巣戦となる進藤亮佑は、より相手の置かれた状況も気にかけながら、今節に挑む意気込みを話す。「札幌も大変な状況だけど、それを理解してプレーするほど優れた人間ではない。セレッソの選手として、チームと個人の価値を示さないといけない。もし今節、僕らが勝って、柏が勝てば、札幌としてはかなり苦しい状況になると思うけど、そういったことは関係なく戦いたい」。昨年まで5シーズン、札幌に在籍していたルーカス フェルナンデスも、トーンこそ異なれど、進藤と似たニュアンスの言葉で今節に臨む気持ちを表現。「札幌では5年プレーして、とてもいい時間を過ごせた。もちろん愛着はあるが、今はセレッソの選手として、セレッソのためにベストを尽くす」と強い覚悟で今節に向かう。
前節と同様、今節も互いに3バックのミラーゲームになることが予想され、局面での1対1が随所に見られる肉弾戦となる可能性は高い。磐田戦では、相手のファウル覚悟の強い当たりに苦しんだ部分もあっただけに、「走り負けない、球際、セカンドボールのバトル。そういったサッカーのベースで負けないこと」(小菊監督)は何より重要になる。さらには、相手の強い矢印をどう裏返して攻めに転じるか、といった戦術的な要素もカギを握りそうだ。「人に強い(札幌の)守備スタイルに対して、我々が、どのように効果的に崩していくのか。そのあたりを入念にミーティングやトレーニングをしてきました」と小菊監督も話す。首尾よく先制して試合を優位に運ぶことが理想だが、先に失点すれば、札幌は後ろを5枚で固めてくる可能性もある。そうなれば、前節と同様、相手の守備をどうこじ開けるかも問われる。札幌の置かれた状況、アウェイという舞台を考えると、通常の一戦以上に重みのある、「異様な雰囲気」(小菊監督)の中でキックオフを迎えるだろう。セレッソとしては、熱い気持ちとともに、スタジアムの圧に惑わされず、冷静さを保って戦うことも必要になるか。
「札幌と同じく、私たちも勝利だけを目指してプロとして戦います。自分たちの順位を一つひとつ上げて、未来のセレッソへつなげていく。それはチームとしても、個人としても重要。非常に大事なゲームになります」と指揮官。10月23日には、今シーズン限りで山下達也が現役を引退することも発表された。「ヤマさんと過ごした時間は大切でした。小菊監督への感謝の気持ちも大きいです。2人が納得してピッチを去れるように、残り4試合を戦いたい」と為田大貴も熱い気持ちを吐露する。札幌に負けられない理由があるように、セレッソとしても、勝点3を強く欲する理由はある。
試合前日コメント
小菊昭雄監督
Q:試合間隔が空いて迎える一戦ですが、北海道コンサドーレ札幌の特長も踏まえ、今節に向けて、どのような共有をしてこられましたか?
「相手の守備のスタイルは、人に強く、マンツーマン気味に来るという特長があります。それに対して我々が、どのように効果的に崩していくのか。そのあたりを入念にミーティングやトレーニングをしてきました。逆に相手のストロングを利用する形で攻撃は仕掛けていきたいですし、守備に関しても、今の札幌の状況、スタイルを考えた時に、いい守備からいい攻撃につなげられるかどうか。そこも大きなポイントになると思っています。チームとしてどのように攻守で相手を上回っていくのか。そこを全員で共有しました」
Q:前節のジュビロ磐田と同様、今節の札幌もJ1残留へ向けて後がない状況です。磐田はファウル覚悟で激しい当たりを繰り返してきました。その試合の教訓も含め、今節に生かしたいことは?
「仰られる通り、今の札幌の状況、アウェイを考えると、異様な雰囲気の中でキックオフを迎えると思います。相手は土俵際ですし、勝点3のみを目指して、選手、サポーターが一体となって私たちに襲い掛かってくると思います。入りも大事になりますし、まさにサッカーのベースとなるところ、走り負けない、球際、セカンドボールのバトル。そういったところの勝負になると思います。ただし、札幌と同じく、私たちも明日の試合は勝利だけを目指してプロとして戦います。自分たちの順位を一つひとつ上げて、未来のセレッソへつなげていく。それはチームとしても、個人としても重要ですので、非常に大事なゲームになります」
為田大貴選手
Q:前節から試合間隔が空いて迎える一戦ですが、今節の北海道コンサドーレ札幌戦に臨む意気込みについて
「前節の磐田戦も少し期間が空いた中での試合で、前半はみんな、ふわふわしていましたし、試合に入れていない状況がありました。そういうことは絶対にないように、まずはしっかり自覚を持って戦うことから入っていかないといけないです」
Q:今節もJ1残留へ負けられない状況の相手です。前節のジュビロ磐田もかなり激しい勢いで向かってきた部分もあったと思います。前節の教訓を生かせることはありますか?
「当たり前のことですが、球際の部分やセカンドボールの勝負、そこは常に意識してプレーしないといけません。まずはそのベースの部分を再確認して、各々が試合に入ることが大事だと思います」
Q:前節の札幌の試合を見ると、右ウィングバックの近藤友喜選手が突破力を見せていたが、サイドの攻防について
「先手を取れたら一番いいと思います。相手も攻撃的なチームですが、自分たちがより攻撃を仕掛けて、相手の守備の時間を増やすことで、ゲームを支配できると思います。変に構えず、自分たちがやりたいことをしっかりと前半からできれば問題ないと思います」
試合情報
2024明治安田J1リーグ 第35節 vs.北海道コンサドーレ札幌 13:00キックオフ @大和ハウス プレミストドーム