Match Review
- 12/8 FC東京戦
- メディア
今シーズンの最終戦であり、小菊昭雄監督のラストマッチを勝利で飾れず
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2024120804/
ホーム最終戦となった前節の鹿島アントラーズ戦から中7日。セレッソ大阪は、今シーズンの最終戦となるFC東京との明治安田J1リーグ第38節に臨んだ。今シーズンをもって退任が決まっている小菊昭雄監督のラストマッチでもある一戦、何としても勝利で終えるべく、敵地・味の素スタジアムに乗り込んだ。先発は前節から2人変更。出場停止から戻った田中駿汰がボランチに入り、トップ下には2試合ぶりに北野颯太が名を連ねた。
立ち上がり、セレッソはテンポよくボールを運び、敵陣に入っていく。ただし、シュートで終われずにいると、5分、カウンターを受けてFKを与え、FC東京に決定機を作られる。荒木遼太郎のキックをファーで折り返され、中で詰められたが、ここはわずかにシュートが枠を外れて事なきを得た。試合前、小菊監督が警戒していたFC東京のカウンターだったが、10分にもカウンターからピンチを招くと、13分に失点。クリアしたセカンドボールを拾われ、中央を割られると、最後は仲川輝人に決められた。「(ボールを)取られた後の切り替え、自分たちの出足も相手より遅かった」と試合後に田中も振り返ったが、この日のセレッソは、攻守の切り替えにおける反応で後手を踏み、FC東京のサイド攻撃に苦しめられる。前半の終盤には立て続けにピンチの場面を迎えると、42分に2失点目。相手のシュートが進藤亮佑に当たり、コースが変わって入る不運な形ではあったが、セカンドボールを拾われ、サイドで押し込まれ続けたことで起きたアクシデントでもあった。前半、攻撃面では北野に2度チャンスが訪れた。まず33分、ルーカス フェルナンデスのパスから背後を取ったレオ セアラの折り返しに詰めたが、GKの体を張ったブロックでゴールならず。45分にもフェルナンデスのパスからハーフスペースに進入してシュートを放ったが、ここは枠に飛ばすことができなかった。また、得点王へ向けては少なくとも3点が必要だったセアラには中々ボールが入らず。シュートは奥埜のパスから背後を取って放った1本のみに終わった。
後半開始から北野に代わって柴山昌也がピッチに入る。追撃の1点を奪うべく攻めに出ると、51分に決定機。右サイドを崩し、奥田勇斗、田中とダイレクトでつないで中央を割り、最後はセアラがシュート。決定的な形だったが、FC東京の守護神、野澤大志ブランドンの抜群の反応に防がれた。52分にもチャンス。高い位置で奪ってショートカウンターを発動させると、カピシャーバのクロスに柴山が合わせたが、ここはシュートがミートせず枠外へ。セレッソは57分、58分にも決定機を作ったが、セアラのシュートは相手DFにブロックされ、進藤の至近距離からのシュートもGKのセーブに遭うなど1点が遠い。63分、今季限りで現役を引退するオリヴェイラが交代でピッチを後にした際は、両チームの選手が花道を作る演出。オリヴェイラは小菊監督、セレッソのスタッフ、選手とも挨拶を交わし、FC東京ベンチに下がった。同じタイミングでセレッソも選手交代。フェルナンデス、カピシャーバに代わって山田寛人と登里享平が入り、為田が1列前に上がった。ここから攻撃のギアを上げたいセレッソだったが、ボールは持っても、人数をかけて守る相手のディフェンスをこじ開けることができず、88分にはCKから3失点目で万事休す。今シーズンの最終節であり、小菊監督のラストマッチを勝利で飾ることはできなかった。
今節の敗因について、「ゲームコントロール、強度、決定力」を挙げた小菊監督。残念ながら自身のセレッソラストを勝利で飾ることはできなかったが、「安定した土台を全員でつなげていって欲しい、優勝という目標に向かって、明るい未来へ向かって、つなげていって欲しい」と最後に選手たちに言葉を残した。約1ヶ月後に始動する2025シーズンへ向け、チームは束の間のオフを取り、英気を養う。そして最後に改めて、27年という長い年月をセレッソ一筋で尽くされた小菊監督へ、感謝の気持ちと今後の成功を祈って締めくくりたい。