Match Preview
- 2/22 湘南戦
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2025シーズンのホーム開幕戦。湘南に走り負けない姿勢を発揮し、開幕連勝を目指す
5-2で快勝を収めた開幕戦の大阪ダービーから中7日。セレッソ大阪は、ヨドコウ桜スタジアムに湘南ベルマーレを迎え、今シーズンのホーム開幕戦に挑む。
週明けの練習後、初陣を飾った前節の反響を問われたアーサー パパス監督は、「開幕戦の大阪ダービーということで、大きな勝利になったことは間違いない。我々にとってもそうだし、何よりサポーターにとって大きな勝利を届けることができて良かった。ただし、試合が終わった瞬間、次の試合に頭は向いている」と話した。指揮官就任にあたり、「アタッキングのメンタリティーを植え付けたい」と抱負を述べていたパパス監督だが、早速、5得点という結果を残したことは、チーム内外に与える好影響は計り知れない。その一方で、前半は相手に攻め込まれる場面もあり、どちらに転んでもおかしくない展開だったことも事実。それだけに、「5-2というスコア、特に5点を取れたことは、『自分たちが目指しているサッカーはこういうモノだよ』と示せたゲームになった。ただ、勝利したとは言え、もっと改善しないといけないこと、修正しないといけないことはたくさんあった。今週のミーティングでも映像を見せて、改善しないといけないことは選手たちに伝えた」(パパス監督)と今節に向けて攻守両面で見直しも図った。そうした指揮官のメンタリティーに引っ張られるように、選手たちも開幕戦の勝利に慢心することなく、各々がレベルアップに務めている。先制点の起点になるなど、随所に巧みな配球を見せた畠中槙之輔も、「チームとしてのクオリティーと強度は引き続き求めていきたい。勝利した開幕戦も、色々なシチュエーションで、もっとやれる部分はあった。もっとこだわって、みんなで要求しながら改善していきたい」とさらなる高みを見据えた。
今節の相手、湘南も開幕戦では勝利。21年の途中から指揮を執る山口智監督のもと、チームは成熟の域に入っている。前線からのプレスの強度や連動性は高く、セレッソとしては、そうした相手の矢印をいかにはがして前進していけるかが問われる。「湘南も開幕戦は、しっかり準備してきたと思わせる試合をしていた。前線には個の能力が高い選手もいて、難しい展開になる時間帯もあると思う。ただし、自分たちがやりたいサッカーを表現できれば結果を残せる自信もある。相手どうこうより、自分たちがしっかりやれるか」(畠中)。開幕戦と同様、恐れることなくトライした先に、勝利は見えてくる。3バックの相手に対し、両サイドの駆け引きも試合の中でのポイントになる。開幕戦では畠中との良い連係から何度も前線に好パスを届けていた舩木翔。中と外を使い分ける自在なポジショニングでビルドアップの循環に貢献していた一方、攻めた後にスペースを突かれるシーンもあった。そのあたりのバランスについては、「攻撃しながらも、どう相手の攻撃の芽を摘めるか。そこを意識した立ち位置でボールを回すことが大事になる」とイメージしている。サイドも含め、攻守にベクトルを前に向ける両チーム。各ポジションでのせめぎ合いをいかに制するかが重要であり、走り負けないこと、球際で競り勝つことも勝負を分けるポイントになる。
Jリーグデビューとなった開幕戦について、「ダービーという大舞台で最高の結果が出て、チームとして素晴らしい試合になった。個人としても、いいデビューになった。チームメートの特長も分かってきたので、試合を重ねるごとに、もっと連係も高まっていくと思う」と振り返ったのはFWラファエル ハットン。ホーム開幕戦となる今節へ向け、「ホームのサポーターの前では初めてプレーするので楽しみ。開幕戦では、アグレッシブに、どんどんゴールを目指す監督が求めるスタイルは出せた。今節もそれを継続することが大事。自分自身、全力を出し切って、しっかりプレスをかけて、できればホームのサポーターの前で初ゴールを決めたい」と抱負を話した。新戦力のホームデビューともなる今節。ピッチとヨドコウ桜スタジアムが一体となった戦いで相手を上回り、開幕連勝を目指す。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:ホーム開幕戦を明日に控えた心境は?
「最初のホームゲームということで、とても気持ちが高揚しています」
Q:前節の試合後、「勝利したとは言え、もっと改善しないといけないこと、修正しないといけないことはあった」と話されていたが、今節に向けて見直した部分は?
「まだまだチームとして成長しないといけません。どこというより、全体的に向上しないといけません。どういう攻撃をして、どういう守備をして、トランジションはどうなのか。全部に関して、向上していく必要があります」
Q:開幕戦ではキャンプから取り組んできた攻撃の形が随所に見られたが、開幕戦で表現できた部分はどのように考えますか?
「最初に言うとすれば、メンタリティーのところです。自分たちがやりたいことを前面に出す姿勢が良かったと思います。ガンバが引いたところでも、ウチはどんどん前に出ていった。そこはいい形で表現できたと思います」
Q:その上で、攻撃でより改善したい部分はありますか?
「相手のボックス付近でのプレーを増やしていくためには、ハーフェーラインから向こう側、相手陣地でサッカーをする時間を増やしていく必要があります。自分たちのサッカーを表現するには、半分以上のところでどれだけボールを握れるか、そこはカギになります」
舩木翔選手
Q:開幕戦では、舩木選手自身、1点目と3点目の作りに貢献するなど、チームとしてのビルドアップは見応えがありました。今節の湘南はプレスの強度も高いが、そうした相手に対して、今週の取り組みについて
「開幕戦であのような勝ち方ができて、自分たちのサッカーができた手応えもありました。ただ、監督からは、週の始めの練習から、湘南戦に向けてやるべきことは伝えられましたし、チームとして『満足しない』『もっと積み上げていく』という意識で今週も取り組みました」
Q:新たなビルドアップや組み立てに対して、モチベーション高くやれている?
「そうですね。昨年とは変わった部分も多く、最初は覚えることも多かったので、考えながらプレーすることもありましたが、みんな積極的に、『監督の目指すサッカーを体現したい』という気持ちがあって、少しずつ積み上げていけているので、凄く楽しく感じています」
Q:その一方で、前節は快速の山下諒也選手が裏を突いてきました。今節も、開幕戦でトップのスプリント回数を記録した藤井智也選手が背後を狙ってくると思うが、攻撃と守備のバランスについて
「自分たちがボールを保持する展開が長ければ長いほど、相手も疲れると思います。その中で、自分たちとしては、相手にボールを奪われた瞬間の切り替えも大事になります。攻撃しながらも、どう相手の攻撃の芽を摘めるか。そこを意識した立ち位置でボールを回すことが大事になると思います」
Q:開幕戦では、舩木選手、奥田選手が内に絞った中から先制点が生まれた。サイドバックとして、ボールを握った際に意識していることは?
「パスを出した後、次のスペースを見付けること、動き直すことは意識しています。ただ、真ん中に人が多過ぎても混雑してしまうので、周りを見ながら、判断を伴った上でインサイドのポジションを取ること、むやみに突っ込まないことも意識しています」
Q:開幕戦では、相手のプレスに対し、複数の味方がパスコースを作る動きも目立ったが?
「そうですね。体の部分でも、みんなきつい練習をこなしてきて、動けるようになっています。その中で、相手が前から来た場合、どういうところにスペースがあるのか。ボールを回している間にみんなで共有しているところもあるので、そこに入った瞬間、一気にスピードアップすることは、全員で共通認識を持ってプレーできていると思います」
Q:今後に向けてさらにレベルアップしたい部分は?
「開幕戦では、攻撃の部分では、ボールを握りながら5点を取ることはできましたが、守備の部分では2失点しています。失点をゼロで抑えることは毎試合、目指していますし、特に自分のサイドから崩される場面もあったので、そこはもっと詰めていきたいです」