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Match Preview

  • 3/2 新潟戦
  • メディア

90分プラス後半アディショナルタイム。やり抜いた先にある勝点3を掴み、アウェイ連戦を締めくくりたい

 

無念の逆転負けを喫した前節の柏レイソル戦から中3日。セレッソ大阪は、再び敵地に乗り込み、アルビレックス新潟との明治安田J1リーグ第4節に挑む。

 

快勝でスタートしたガンバ大阪との開幕戦の後、チームは前々節・湘南ベルマーレ戦、前節の柏戦と連敗。1勝2敗と黒星が先行している。それだけに、今節は何より結果。勝点3を強く求めて臨む一戦となる。もっとも、敗れた2試合も、それぞれに成果はあった。湘南戦では、ボールを前に運べず押し込まれた前半を経て、後半は選手とシステムを変えながら盛り返し、同点まであと一歩に迫った。柏戦でも、湘南戦の反省を生かした試合の入りを見せ、攻守に前向きなプレーを披露すると、開始早々に北野颯太が先制点を奪い、その後も2点、3点とたたみ掛ける姿勢も見せた。90分を通して自らのスタイルを貫いたという点で、いずれの試合も相手が一枚上手だったことは認めざるを得ないが、新体制がスタートしたばかりのセレッソとしても収穫はあった。1試合1試合を精査していきながら、伸ばすべき部分は伸ばし、改善すべき部分は改善していけばいい。また、前節について言えば、失点はもちろん課題として残り、我慢すべき時間帯でしっかりと耐えることも勝利を掴むためには必要だが、今シーズンのスタイルを考えると、2点目を取れなかったことの方に焦点を当てたい。開幕戦では、2-1とリードした直後に3点目を奪い、再び1点差に迫られてもすぐさま突き放す攻撃力を発揮した。「恐れず前へ」。常に仕掛けていく姿勢こそ「アタッキングフットボール」を貫く幹。今節も果敢にゴールを目指し、得点を重ねていきたい。

 

対戦相手の新潟は、昨シーズンまで指揮を執っていた松橋力蔵監督がチームを離れ、今シーズンから新たに樹森大介監督体制でスタートさせた。もっとも、近年の新潟のベースとなっている、丁寧にパスをつないで崩すスタイルは不変であり、そうした相手に対し、今節は良い守備から高い位置でボールを奪い、ショートカウンターも狙っていきたい。また、下からつないでくる一方、背後を積極的に狙ってくることも今シーズンの新潟の特長。セレッソとしても、ハイラインの裏、CBのリスク管理は重要であり、1試合を通してアラートな状態を保ちたい。新潟は開幕から3試合をアウェイで戦っており、今節がホーム開幕戦となる。相手の高いモチベーションに負けない気持ちを発揮することも、勝利するためには必要なポイントだ。そんな敵地に乗り込む今節に特別な思いを持って臨む選手が、古巣戦となるラファエル ハットンと中島元彦。前者は2015シーズン、夏に期限付き移籍で新潟に加入し、半年間だけ在籍した。当時はまだ19歳と若く、リーグ戦での出場機会はなかったが、「何もかもが貴重な体験だった」と振り返る。新潟を離れてからも、「いつかもう一度日本に戻ってチャレンジしたい気持ちをずっと抱いていた。当時に比べれば、プロサッカー選手としても人間的にも大きく成長できた」と語る姿を古巣のサポーターに見せたい。後者は2020シーズンの途中に育成型期限付き移籍でプレー。J2リーグ35試合5得点を記録するなど、当時のアルベル監督の元、貴重な経験を積んだ。今でこそ、ベガルタ仙台での武者修行のイメージが強いが、新潟も彼にとっては故郷と言えるクラブ。当時からさらに逞しく成長した姿をデンカビッグスワンスタジアムで披露したい。

 


中3日で試合が続く3連戦の3試合目。前節もリーグトップの走行距離を記録するなど、肉体的な消耗はあると思われるが、前節は先発が4人代わってもしっかりとチームの狙いを遂行するなど、誰が出てもコンセプトを発揮できる体制は整いつつある。今節も先発で出る選手、途中から出る選手がしっかりとベクトルを合わせ、前節の課題になった90分のマネジメントの部分でも改善した姿を見せたい。「自分たちが積み上げていることを出し切れるかどうか。それが大切」とアーサー パパス監督。やり抜いた先にある勝点3を掴み取り、アウェイ連戦を締めたい。

 

試合前日コメント

アーサー パパス監督


Q:前節のように、内容的にはこちらの狙いが発揮された良い部分もありながら勝ち切れなかった試合のあと、大事になることは?
「(前々節・)湘南戦と比べると、前節はいい試合ができた実感はあります。映像で見返しても、一つ一つの判断、決断は、チームの求めることに近かったです。それを今節も継続していけるかが大事になります。ただし、前節は、最後の方は自分たちが積み上げてきたことと違った形で終わってしまいました。90分プラス後半アディショナルタイムを通して、自分たちが積み上げてきたことを最後までやり続けることができるか。それが大切になります。ボールをつないで支配すること、それをやり続けることで、相手は自分たちがやり辛いチームだと思うはずです。それができるようにしたいです」

Q:前節は先発を4人代えた中でも、チームのコンセプトが発揮されていました。現在、選手一人一人の戦術理解度については、どのような手応えをお持ちですか?
「試合間隔が短い中、練習時間が満足に取れない状況の中でも、それを言い訳にすることはできません。一人一人にしっかりと映像も見せながら、『こういう時はこうだよね』と動き方は落とし込んでいます。分からないことがあれば質問もしてきますし、理解度は深まっていると思います」

Q:今節に関しては、相手のアルビレックス新潟もポゼッションを志向しているチームです。お互い似た狙いを持っている中で、よりポイントになると思われることは?
「いい質問だと思います。ウチも相手も同じようなスタイルです。一つ言えるとすれば、相手はここまで勝っていないとは言え、アンラッキーなシチュエーションで負けているので、決して侮ってはいけない相手です。また、相手にとってはホーム開幕戦です。気持ちも昂っていると思います。その中で、特にポイントだと言えるとすれば、自分たちが積み上げていることを出し切れるかどうか。それが大切になると思います。先ほども申した通り、自分たちがやれることをやれば、いい試合はできています。自分たちのパフォーマンスをしっかりと出せれば、自ずと結果は付いてくるという考え方です」

Q:AFCU20アジアカップ中国2025を戦い終えて戻ってきた髙橋仁胡選手について
「パフォーマンスを含めて、仁胡の成長には驚いています。U-20W杯出場を決めたことも嬉しく思っています。成長した姿で戻ってきてくれて嬉しいですし、能力の高い選手なので、ここからトップチームを支える存在になっていくと思います。プレシーズンでも、いいプレーをしていました。クラブと話をする中でも、若手の発掘と成長は大事なポイントです。前節の柏戦は、チームの平均年齢も若く、ホームグロウンの選手も多かった。チームの将来性は、非常に明るいと思っています」

西尾 隆矢選手


Q:新チームになってここまで3試合を戦いました。いい部分もたくさん出ている一方、失点も続いています。良さと課題をどう感じていますか?
「新監督でスタートして、攻撃的にアグレッシブにプレーすることは求められています。ある程度、リスクを背負って、前に、前に、ということは全員が意識できています。その中で、カウンターからピンチが増えることは仕方ないのかなと思います。だからこそ、CB2枚のリスク管理は重要です。そこでしっかり相手の攻撃の芽を止めることができれば、もっと楽に攻撃もできますし、失点も減ると思います。攻撃しながらどうリスク管理をするのか。攻撃をしっかりやり切ること。不要な取られ方を減らしていけば、もう少し失点も減りますし、いい攻撃ができると感じています」

Q:「不要な取られ方を減らしたい」という言葉もありましたが、まさに前々節・湘南戦では左サイドで奪われたところから、前節の柏戦では右サイドで奪われたところから、それぞれ失点につながりました。つないではがしたり、ドリブルで持ち運んで相手を交わせば、その先に大きなチャンスは広がっていると思いますし、これからもチャレンジは続けていくと思いますが、そうした失点の仕方については、どう考えていますか?
「失い方が悪いプレーに関しては、失った本人というより、チーム全体の問題でもあります。距離感が悪かったり、パスコースに人がいなかったり、疲労も出てきて、一歩、正しいポジションが取れなかったことが原因だと思います。前節も結果的に右サイドで奪われましたが、正しいポジションをしっかり取ることをチーム全体で共有しないといけない。ボールを持った選手だけではなく、周りも正しいポジションにいないと、パスコースがなくなる。そうなればドリブルも増えて、無駄なロストが生まれてしまう。90分間、気を抜くことなく、チームのために正しいポジションを取ることが大事ですし、それができればいい攻撃もできますし、得点にもつながります。失点を減らすために、まずは不要な取られ方をしないことが一つですが、90分の中でミスが起きない試合はないので、ミスが起きた時にDFラインもいい準備をしないといけない。常にアラートに対応しないといけない。前節であれば、失った瞬間、少し気が緩んだことは自分も含めてあります。DFラインの集中力が欠けていました。得点の部分は、リスク管理をしながら前から行けていたので、そういうことを90分間続けていけば、ミスが起きても対応できます。そこはDFライン全員が改善しないといけないですし、距離感はチーム全員で意識していかないといけないです」


Q:正しいポジションを取り続けてパスをつなぎ、勝利を目指すサッカーは、より難易度も高いサッカーだと思いますが、楽しさを感じている部分は?
「ビルドアップから攻撃を組み立てることは監督にも求められていますし、僕自身、毎年、前にいいボールを付けることやビルドアップは課題に置いています。その中で、今年はより自分も攻撃に関わっていかないといけない自覚はあります。僕のパス1本で戦況も変わってくるので、やっていて楽しさはあります。ビルドアップは色んな形を経験できているので、自分も成長できていると練習から実感しています。試合でトライして成功すれば嬉しい気持ちもあるので、全体的に攻撃の部分は楽しいです」

Q:そうした思いがチーム全体にも浸透している感覚はありますか?
「そうですね。チーム全体もそうですし、監督も日頃から、『前へ、前へ。パスの選択肢は常に前へ』と言っています。みんなゴールへ向かう意識はどんどん付いていますし、ボールを奪った瞬間から全体でゴールを目指しています。CBも守るだけではない、ということを自分自身も改めて感じています。守備の部分でも、ハイラインなので運動量も求められますが、CBが走らなくていい、という時代ではないので、そういったところもしっかりやることで、自分の成長にもつながると思うので、守備でも楽しくやれています」

Q:今の取り組みを続けて精度が上がっていけば、魅力的なサッカーになるという期待感は大きい一方で、現実的に勝点3を重ねていかなければ、順位も下がり、余計な心配も生まれていきます。今節に向けての意気込みをお願いします。
「まずは必ず勝点3を取ることです。今の自分たちの攻撃は、自信を持ってプレーすれば、必ず結果は付いてくると思っています。誰が出ても攻撃力を発揮できるようにしたいですし、言われたように、勝敗もあるわけで、内容が良ければいい、というわけではないです。ファン・サポーターの皆さんも勝点3を望んでいますし、勝利するところを見にスタジアムに来て下さると思うので、キャンプから積み上げてきたことをしっかり出して、勝点3を取って帰りたいと思います」

試合情報

2025明治安田J1リーグ 第4節 vs.アルビレックス新潟 14:00キックオフ @デンカビッグスワンスタジアム

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