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Match Preview

  • 3/8 名古屋戦
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今シーズンのホーム初勝利を目指して臨む今節・名古屋グランパス戦。攻撃陣の躍動に期待


後半アディショナルタイムに同点に追い付き、連敗を2で止めた前節のアルビレックス新潟戦から中5日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、今シーズンのホーム初勝利を目指し、名古屋グランパスとの明治安田J1リーグ第5節に挑む。

アウェイ連戦となった先週。第3節の柏レイソル戦は、第2節・湘南ベルマーレ戦で出た課題も生かして攻守に前向きな姿勢で臨むと、開始13分、北野颯太のゴールで先制に成功。その後も北野、阪田澪哉、柴山昌也と2列目のアタッカー陣が躍動し、追加点のチャンスを作った。ただし、2点目を決め切れずにいると、動きが落ちた後半、柏のサイドチェンジに対応し切れず、守備が崩れて2失点。悔しい逆転負けを喫した。続く第4節のアルビレックス新潟戦は、柏戦から先発4人を代えて臨んだ中、開始10分で2つの決定機を作るなど、右サイドのルーカス フェルナンデスを中心に良い入りを見せた。ただし、徐々に前からの守備が緩くなると、新潟に先制を許してしまう。それでも前半、1トップで先発した中島元彦がヘディングで同点ゴール。「プロになってからは初めてのポジションで新鮮な気持ちでプレーできている」と話す背番号13の今季2点目で振り出しに戻した。


後半は劣勢の時間が続き、新潟に勝ち越しゴールを与えてしまうが、最後まで諦めずに攻めると、後半アディショナルタイム、この試合がJデビューとなった髙橋仁胡のペナルティーエリア内への進入からのクロスにラファエル ハットンが詰めて、土壇場で同点に追い付いた。この2試合、勝点こそ1に留まったが、様々な選手がプレーし、システムも柔軟に変えながら収穫と課題を得たことは、スタートしたばかりの新チームにとっては大きい。そうした競争の中から1週間のトレーニングを経て、どのような11人がピッチに立つか。今節のメンバーが楽しみだ。

対戦相手の名古屋は現在、1分3敗と勝利がなく、最下位に沈んでいる。とは言え、この時期はまだ対戦相手との兼ね合いもあり、一概に好不調を断定することはできない。長谷川健太監督が就任4年目となる名古屋にしても、ここまでは結果が出ていないが、タレントは豊富。特に前線には、永井謙佑、山岸祐也、和泉竜司と昨季までの主力に加えて、今シーズンはマテウス カストロに浅野雄也も加わるなど、質・量ともに潤沢に備えている。キャスパー ユンカーこそケガで離脱中だが、スピードとパワーを兼備するアタッカー陣には十分に警戒が必要だ。今季の失点パターンとしては、保持の途中で奪われて、前がかりになった背後のスペースを狙われる形が目立つだけに、今節もボールの失い方には細心の注意を払い、相手のカウンターを誘発させないボール運びを心掛けたい。もっとも、だからと言ってチャレンジを止めて無難な選択肢を取るのではなく、「前に人数をかけて、攻撃的な姿勢を貫く」(パパス監督)姿勢は変わらない。先制、追加点と畳み掛けていくことが重要になる。開幕から好調を維持する北野、ここに来て存在感を増している中島ら攻撃陣の躍動に期待したい。

開幕4試合を終えて、奪った得点はリーグ最多の9と攻撃力は発揮している一方、失点もリーグで2番目に多い8。4試合連続で2失点を喫するなど守備に課題を抱えていることは明白だが、そこを意識し過れば、攻撃の良さも出ない。前からの守備がきつくなった時にどう守るか、90分の中でどうコントロールするか、といった細部を微調整していくことは必要だが、「1試合を通して『前へ、前へ』の姿勢を発揮していきたい」と話す指揮官の求めるフットボールを継続していく姿勢が何より重要だ。今シーズン2勝目、ホーム初勝利を目指し、チーム全体で前に襲い掛かる「アタッキングフットボール」を展開したい。

試合前日コメント

アーサー パパス監督

Q:先週のアウェイ2連戦では多くの選手を起用されました。様々な情報も集まったと思うが、今節に活かせそうですか?

「自分たちがやりたいフットボールがある中で、色んな選手を起用して、チャンスを掴んで欲しいという思いがありました。確実にこの選手が出る、という選手はいませんし、一番理解している選手が出るべきだと思います。今節に向けてはトレーニングする時間もあったので、その中でいいプレーをしていた選手を起用しようと思います」

 

Q:今節・名古屋グランパス戦のポイントについて

「相手もアグレッシブなチームですが、自分たちの形、フットボールを表現したいです。ホームゲームですし、そういった姿を見せられるように戦いたいです」

 

Q:攻撃的なサッカーを表現できている一方、失点も増えているが、現状について、どのように認識されていますか?

「チームとして成長していくために、何かを変えるためには時間も要します。それに加えて、若い選手を成長させていきたい中、彼らも時間を要すると思います。未来ある選手たちがどれだけ攻撃的なフットボールを体現できるか。そこに向かっていく時間だと思っています」

 

Q:若手の中でも北野颯太選手の成長が著しいが、監督の目にはどう映っていますか?

「プレシーズンから常に成長している選手です。責任感も持ってプレーしています。まだまだ成長するためには、謙虚な姿勢を見失わないことも必要ですし、しっかり自分を追い込んで自分を見つめていけば、もっともっといい選手に成長していくのではないかと期待しています」

 

中島元彦選手

Q:直近の2試合はいずれも1トップで先発しているが、改めて、今のポジションでプレーする楽しさやりがい、課題や難しさなど、どう感じてプレーされている?

「自分自身、これまではもう少し低めの位置でプレーすることが多かった。ゴールというよりアシストが多かったですし、どちらかというとチャンスメイクをすることが多かった。今のポジションは、一番前で、ゴールを狙ってポジション取りをするので、今はそういうところに新鮮さを感じています。もっと昔、小学生時代はそういうプレーもしていたので、懐かしさも感じながら、より高いレベルでチャレンジしている感覚です。常にサッカーを楽しむ、昔のイメージでやれているので、楽しいです」

 

Q:プロに入ってから、一番前でのプレーは初めて?

「そうですね。一番前は初めてです。2トップの一角やトップ下をしていたので。『この年齢で初めてのこともあるんやな』と思います(笑)」

 

Q:一番前だと相手CBのマークも激しいですが、相手と対峙する中でもしっかり背負って収めるなど、フィジカル的な成長も感じます。J1のCBを相手にどのような意識で臨んでいますか?

「強度だけで言えば、J2のCBも高かったので。J1でプレーするためには技術的なことはもっと高めないといけないですが、J2のCBの方が、逆に人には強かったので、そこで少しは慣れたのかなと思います」

 

Q:第2節・湘南戦の試合後、「ワントップでプレーする可能性にワクワクしている」という言葉もありましたが、メンタル的には、そのような思いで挑めている?

「そうですね。人生において、あまりネガティブに考えないようにしているので。サッカーとしても、楽しさを思い出させてくれたというか、新鮮さという意味でも楽しくプレーできています」

 


Q:前回、セレッソでJ1でプレーしていた時と、感覚の違いは?

「あの時はもっとガムシャラにやっていましたし、プレーに余裕がなかった。今はプレーにゆとりができたと思います。気持ちの部分だと思いますが、(ベガルタ仙台で)試合に出続けて余裕を持てるようになったので、判断もしやすくなったと思います」

 

Q:前回もブレイクが期待されていた中で、ここまで来るのに少し時間がかかった印象も受けるが?

「自分の実力不足かなと思います。そこからレンタル移籍も経験して、試合に出て実力も付いてきたのかなと思います」

 

Q:パパス監督の求めるサッカーで、1トップはタスクも多いと思うが?

「自分は身長も高くないですし、ポストプレーというタイプでもないですが、1トップで使ってもらっているということは、良さがあるから使ってもらっていると思うので、その良さをどう試合で出していくか。試合の中で模索しながら、チームがよりいい方向に向かうようにプレーできているので、楽しくやれています」

 

Q:開幕前のイベントでも「身長は高くないけど、ヘディングは強い」と話していたが、前節はヘディングで決めました。身長が高くない中で競り勝つ秘訣はどんなところにありますか?

「タイミングも重要ですが、自分としてはジャンプ力もあると思うので。それが合わさって、ヘディングで競り勝てるのかなと思います。試合になると、『なんでこんな飛べるんやろう』と思いますし(笑)、試合中はあまり負ける気がしないです」


名古屋グランパス戦特設サイト


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