Match Preview
- 3/15 横浜FC戦
- メディア
チームの方向性を再確認した1週間。攻撃的な姿勢を貫くとともに、無失点にもこだわって、今季2勝目を目指す
攻め込みながらも決勝点が奪えず1-1の引き分けに終わった前節の名古屋グランパス戦から中6日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、今シーズンの2勝目を目指し、横浜FCとの明治安田J1リーグ第6節に挑む。
今週、公開された練習では、後ろから丁寧につなぐビルドアップ、運んだ先でゴールに向かう縦への意識、最後のクロスやパス、シュートの精度にこだわる様子が見られた。「前節の名古屋戦では、相手のボックス内にたくさんの回数、進入しましたが、そこから得点につなげるために、さらに質を向上させたいという意図で今週の練習に取り組みました」と指揮官も今週のトレーニングの狙いを話したが、前節の名古屋戦では、特に後半、何度もゴールに迫りながら無得点に終わっただけに、今節に向けては、アタッキングフットボールを体現する意識とともに、よりフィニッシュにつながる過程におけるプレーの精度、正確性にこだわる姿が印象的だった。前節は縦パスで相手の守備を崩して北野颯太の先制点につなげた喜田陽も、「もっとボールを動かすことや、ゴールにつなげるパスを送ること、そこはチームとしてもこだわりましたし、自分としても、前を向く回数や前にパスを付ける回数を増やすことは意識しました」と今週のトレーニングを振り返る。今節の相手、横浜FCは得点こそ5試合で1点だが、失点は4と粘り強い守備をベースにここまで戦っているチーム。セレッソとしても、ボールを握った先に、どうゾーン3を打ち破っていくかが今節のテーマであり、相手の守備をこじ開ける質が問われる。
そうした攻撃面でよりブラッシュアップを図った一方、ここまで5試合、毎試合、失点している守備も課題と認識し、改善に取り組んでいる。前節の名古屋戦での失点について、舩木翔は、「クロスを上げる選手に対して自分が出ていくことが必要だった。あの場面では、自分が『出ない』という判断をして、中に留まってしまったことで、そこから崩されて失点した。自分が出て、ボランチがスペースを埋めるやり方をすれば良かった」と振り返る。「試合が終わってからすぐ選手とも話をして、監督とも話をして、映像も見返した。自分たちの失点はニアゾーンを攻略されている形が多い。そこの守備はもっと向上させていかないといけない」とチームの課題について述べた。アーサー パパス監督も、「失点を重ねていることが課題であることは理解している。チームの守り方の基準や規律はあるので、守備の集中力やスキルはもっと上げていかないといけない」と話す。その上で、「戦い方を変えることは考えていない。自分たちは攻撃的なチームで、それは攻撃のスタッツにも表れている。積み上げていることを出せるように、一貫性を持って追求していく」と攻守両面で前へ向かう姿勢はブラさず表現し、それを結果につなげていく考えを改めて示した。
開幕5試合を戦い終えて、リーグで2番目に多い10得点を記録するなど、新体制でのチームの色はハッキリと出ている。ここからは、そうした成果を結果につなげていくことが重要だ。攻撃では2点目、3点目を奪う姿勢を貪欲に出して、取り切ること。守備ではサイドチェンジを受けて縦に運ばれた際の対応。前節の課題をしっかりクリアし、今シーズン2勝目を目指す。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q：今週の公開練習では、目指しているサッカーをさらに前進させるべく取り組んでいた印象だが、今週の練習で重きを置かれたことは？
「自分たちのやりたいフットボールを表現し続けることです。前節の名古屋戦は、勝利という結果こそ出なかったですが、自分たちが積み上げてきたことを、一番、パフォーマンスとして発揮できた試合だったと思います。相手のボックス内にたくさんの回数、進入しましたが、そこから得点につなげるために、さらに質を向上させたいという意図で今週の練習に取り組みました」
Q：今節の相手、横浜FCは粘り強い守備が特長のチームです。前節のように、こちらがボールを握る展開になることも予想されますが、そうした相手から複数得点を奪って勝ち切るために必要なことは？
「攻め続けることは変えずに、最後の部分では冷静さを持ってプレーすることが必要です。また、相手には福森選手という良いキッカーがいるので、セットプレーの機会を与えないことも大切です。あとは、相手もハードワークしてくると思うので、それに負けないハードワークを自分たちがすることが大切です」
Q：ここまで5試合で4得点を決めている北野 颯太選手について
「チームのためにハードワークしています。チームに貢献し続けているので、それがお返しとなって、ゴールという結果につながっているのだと思います」
Q：北野選手本人からは、「チームを勝たせるゴールを取りたい」という言葉も聞かれるが、そうした覚悟を持ってプレーしていることについて、どう思われますか？
「フットボーラーとして、さらには人間としても成長し続けている選手です。自分自身のために、そしてチームのために貢献する姿勢を続けていって欲しいです」
Q：得点はリーグで2番目に多い一方、毎試合、失点も続いているが、守備で改善するために必要なことは？
「まず前提として、相手にボールを渡さなければ攻撃の時間が増えて、守備の時間が短くなります。ボックス内での守備の対応では、肝を抑えることが大事です。攻撃的な戦い方を変えるつもりはないですが、もちろん、守備の部分も詰めていきたいです。選手たちもしっかり取り組んでくれているので、変わっていくと思います。若い選手が活躍している中で、彼らがミスを犯すことは問題ありません。ミスを犯すことで成長にもつながるので、下を向かずにやり続けて欲しいです」
喜田 陽選手
Q：今週の公開練習では、後ろから丁寧に運ぶこと、その中で、相手のボックスに入った時は、より精度を求めることをチーム全体として取り組んでいた印象だが、今週のトレーニングで意識したことは？
「前節は追加点が奪えず引き分けに終わりました。その中で、もっとボールを動かすことや、ゴールにつなげるパスを送ること、そこはチームとしてもこだわりましたし、自分としても、前を向く回数や前にパスを付ける回数を増やすことは意識しました」
Q：ボランチの位置から攻撃に関わっていく意識は、昨シーズン以上に増している？
「戦い方として、サイドバックが色んなところに入ってくる場面もあるので、その分、自分たちも前に出て行く場面や回数は増えていると思います」
Q：前節の試合後も、「失点より追加点を取れなかったことにフォーカスしたい」という言葉もあったが、守備についての考え方は？
「毎試合、得点は取れているので、失点ゼロで抑えたら勝てることは確か。攻撃や追加点と同じぐらい、失点を減らすことも大事だと思っています。今週もチーム全員でコミュニケーションを取って守ることは意識しました」
Q：横浜FCの印象と試合のポイントは？
「櫻川選手とは、アンダー世代でも一緒にやりましたが、強くて速い選手が前線にいるイメージがあります。櫻川選手が出てきたら、全部、抑えたいです。あと、セレッソ大阪U-23で一緒にやっていた選手も数名いるので、対戦が楽しみです」
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