Match Review
- 3/28 浦和戦
- メディア
ラファエル ハットンの先制点で幸先よくスタートし、主導権を握るも、追加点を奪えず終盤に失点。締め方にも課題を残す
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2025032801/
0-2で敗れた横浜FCとの明治安田J1第6節から中12日。この間、JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦・カマタマーレ讃岐戦を挟み、セレッソ大阪は、ホームのヨドコウ桜スタジアムに浦和レッズを迎えて明治安田J1第7節に挑んだ。先発は前節から5人変更。チアゴ アンドラーデと奥田勇斗が明治安田J1第4節・アルビレックス新潟戦以来3試合ぶり、進藤亮佑が明治安田J1第3節・柏レイソル戦以来4試合ぶり、登里享平がリーグ戦では今季初先発、GK福井光輝は加入後初出場・初先発を果たした。システムは4-3-3。讃岐戦に続き、中島元彦がインサイドハーフに入る布陣で臨んだ。
開幕から6試合を終えて勝点5。前節終了時点で18位に沈むセレッソとしては、是が非でも勝点3が欲しい一戦となった中、開始早々、幸先よく先制に成功する。背後に走り出したアンドラーデの動きを見逃さず、登里が絶妙なパスを届けると、アンドラーデが胸でトラップして前を向き、中を見て上げたクロスにラファエル ハットンが合わせた。讃岐戦でも活躍した新加入のブラジル人コンビが早速スタジアムを沸かせた。12分にもセレッソにビッグチャンス。登里、中島、北野颯太とつないで浦和の中盤を崩すと、最後は北野のスルーパスに抜け出したハットンにチャンス。GKに防がれたセカンドボールをルーカス フェルナンデス、奥田が連続して狙ったが、決め切ることはできなかった。19分にも福井、奥田とつないだパスを受けた北野が1人はがして縦に突破、クロスからハットンが収めてシュートを放つ。試合後、敵将のマチェイ スコルジャ監督が、「ハイプレスを掛けようとしても、相手が中盤の脇、ポケットのところに顔を出してきた時にうまくマネジメントできませんでした。そういったところから、セレッソが我々のハイプレスを回避し、危険な場面を作っていました」と振り返ったように、前半はセレッソがビルドアップで主導権を握ると、45分にも決定機。GK福井からつないでボールを運び、最後は北野がコースを狙ったシュートを放ったが、惜しくも枠を外れた。先制点をアシストしたアンドラーデが負傷交代するアクシデントこそあったが、前半はセレッソが優勢のまま1点リードで折り返した。
後半は開始から浦和が選手を一人変更。前半はトップ下に入っていた松本泰志に代わり、松尾佑介が投入された。松尾が左ウィングに入り、マテウス サヴィオがトップ下に移った。攻撃にテコ入れを図ってきた浦和だが、後半、最初の決定機もセレッソ。55分、相手のスローインに対し、中島がプレスをかけてボールを奪取。すぐさま一つ前の北野にパスを送ると、北野が相手ディフェンスを交わしてシュート。決まったかに思われたが、ここもわずかにポストの横。勝利を引き寄せる追加点とはならなかった。それでも後半の立ち上がりはセレッソがボールを握ってコントロール。危なげなく試合を進めていたが、70分、浦和が渡邊凌磨、中島翔哉の2人を投入してきた時間あたりから、セレッソも徐々に足が止まり始め、プレスがかからず自陣に押し込まれてしまう。74分には金子拓郎のクロスをチアゴ サンタナにヘディングで合わせられ、ネットを揺らされたが、ここは直前にサンタナにファウルがあり、ゴールは認められず。その後も76分、79分と連続してピンチを招くも、ディフェンスラインの選手たちを中心にセレッソも体を張って対応。何とか失点は許さずにいたが、83分、同点に追い付かれてしまう。自陣左サイドで柴山昌也がプレスをかけるも外され、前に運ばれると、登里、畠中がボールサイドに寄ったが、奪い切れず、最後は進藤、奥田も中にスライドしてカバーしたが、大外で3列目から走り込んできた渡邊に決められた。失点直前にアーサー パパス監督は2枚替え。北野と中島に代えてヴィトール ブエノと香川真司を投入したが、1-0で迎えた試合終盤をどう締めるか、に対するメッセージとしては、やや不明瞭になった。「自分たちが疲れてきた時にどう耐えるか、そこは今シーズンが始まってからずっと課題」とは畠中槙之輔。チーム全体で話し合い、解決したい問題だ。
後半アディショナルタイムにはサンタナに決定機も、シュートは福井がビッグセーブ。加入後初出場・初先発だったが、「彼のパフォーマンスは良かった。何より勇気を持ってプレーしていた」と指揮官も称えた。試合はこのまま1-1で終了。セレッソは土壇場での逆転負けこそ防いだが、試合内容を考えると痛恨の勝点1。追加点のチャンスを逃したこと、試合の締め方に課題を残した。それでも、「練習の成果が出ているからこそ、あれだけのチャンスが作れている。あとは勝利という結果につながれば、もっと自信が生まれ、もっと点につながる。絶対にこの状況は打開できる」と先制点を決めたハットン。中4日で迎える次節・ファジアーノ岡山戦こそ、チーム全員で今シーズンのホーム初勝利を掴みたい。