■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2020-07-26/
3連戦の3試合目となった今節。敵地に乗り込んでのサガン鳥栖戦は、試合開始から鳥栖の圧力を受け、立て続けにCKを与える苦しい入りとなる。ここを何とかしのぐと、落ち着きを取り戻し、藤田直之を中心にボールを握る。14分、清武弘嗣のパスから裏を取った豊川雄太がシュートを狙うと、21分には、左サイドを崩し、最後は中央でフリーになった清武がシュート。それでも、最初の決定機は鳥栖。22分、FKから与えた原輝綺の決定的なヘディングをGKキム ジンヒョンが手を伸ばして弾くと、至近距離から浴びた豊田陽平のシュートは松田陸が体で防いでクリア。ゴールは許さない。
その後は、第3節・清水エスパルス戦以来の先発となった柿谷曜一朗が華麗なステップからゴールに迫るなど、セレッソも相手の激しいプレスをかいくぐってチャンスを作るが、思うように高い位置までボールを運べず、これまでの試合に比べると、ビルドアップで苦しんだ前半となった。
「いくつか修正して、勝ちに行くことを確認して」(ロティーナ監督)臨んだ後半は、高い位置を取った坂元達裕が何度も突破を試み、FKを獲得。反撃に出る。ただし、攻勢を強めた矢先の51分、鳥栖に先制を許してしまう。右サイドからのクロスを左サイドで折り返されると、中央から鮮やかなミドルシュートを決められた。
今季2度目となる先制点を与えたセレッソ。72分、ロティーナ監督は鈴木孝司、奥埜博亮、小池裕太の3人を同時に投入。すると、交代で入った彼らが流れを呼び込む。74分、松田のクロスを奥埜がフリックして決定機を作りかけると、75分、木本恭生のパスを鈴木が収め、DFを引き付けて柔らかなタッチで坂元に落とすと、坂元が中に切れ込んで左足一閃。見事な弾道のシュートが突き刺さり、セレッソが同点に追いついた。坂元にとっては、これが加入後、さらには嬉しいJ1での初ゴールとなった。
80分のピンチは木本が体を張って防ぐと、ここからセレッソが立て続けに決定機を作る。85分、ディフェンスラインからつないで松田、坂元で右サイドを崩すと、鈴木の折り返しに逆サイドから進入してきた小池がペナルティーエリア内で倒されたかに見えたがノーファウルの判定。90分にも、後ろからつないで数的優位を取った奥埜のパスから抜け出した片山瑛一にチャンス。90+1分にも、奥埜が高い位置でボールを奪ってゴールに迫ったが、パスを受けた小池は惜しくもシュートを打ち切れなかった。
すると、終了間際、CKから肝を冷やすピンチも招いたが、相手のシュートを再び松田が体を張って阻止。逆転ゴールは許さず、試合は終了した。重たい内容となった立ち上がりから、徐々に内容を高めていき、後半は選手も入れ替えつつ活性化させ、総力戦で掴んだ勝点1。チームの底上げにもつながったこの一戦を、今後のシーズンにつなげていきたい。