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Match Preview

  • 6/7 Cento Cuore HARIMA戦

アジアにつながる天皇杯がスタート。2回戦は、結果とともに、チームの底上げ、若手の躍動にも期待が懸かる

 

J1、J2クラブも登場する天皇杯2回戦。セレッソ大阪は、ヨドコウ桜スタジアムに兵庫県代表のCento Cuore HARIMAを迎える。HARIMAは関西リーグ1部に所属するクラブであり、兵庫県播磨地域からJリーグ入りを目指している。イタリア語でCentoは「100」、Cuoreは「心」を意味し、Jリーグ百年構想の実現を掲げるとともに、「たくさんの人々の心が1つに集い、兵庫・播磨地域を代表するクラブになる」という思いも込められている。天皇杯は2年連続11回目の出場(前身のバンディオンセ加古川時代を含む)。今大会は、1回戦で福井県代表の福井ユナイテッドFCに1-0で勝利し、2回戦進出を果たした。

 

カテゴリーとしては格下相手となる天皇杯2回戦。セレッソは、まず試合の入りで先手を取りたい。最初のチャンスから仕留める意識をもって、前半のうちに複数得点を奪うことができればベストだ。もっとも、相反するが、早い時間帯で得点を奪えなくても焦れずに戦うことも必要。守備で隙を見せることなく試合を進め、「相手をしっかり見ながら」(喜田陽)ボールを動かしていきたい。試合のポイントについて、小菊昭雄監督は、「自分たちで主導権を握れない時間帯、我慢すべき時間帯で我慢できるか。攻撃でリズムが保てない時間帯でも全員でカバーできるか」を挙げる。当然、90分の中では相手の時間帯もある。そうしたときでも一人一人が自分のやるべきプレー、仕事を全うし、勝利につなげていきたい。リーグ戦に挟まれた日程ということもあり、先発メンバーは直近のリーグ戦からのターンオーバーが予想される。出場機会を得る若い選手たちの躍動にも期待が懸かる一戦であり、チームの競争、底上げといった観点でも、今後に向けて活性化させていきたい試合になる。

 

天皇杯と言えば、2017年度大会の優勝が思い出される。「最高の景色を当時の監督、選手とともに見させていただきました。本当に幸せな景色でした」と、当時はコーチとしてタイトル獲得に貢献した小菊監督も振り返る。同時に、「セレッソファミリーの皆様と、あの時間をもう一度共有したい。その思いでいっぱいです」と今大会に臨む意気込みを話す。昨年度は、2回戦で大阪府代表の関西大学に、3回戦でベガルタ仙台に、ラウンド16では名古屋グランパスに勝利し、準々決勝進出を果たしたが、ベスト8でサンフレッチェ広島に敗れ、タイトルへの道は閉ざされた。一昨年度も準決勝まで進みながら浦和レッズに敗れて決勝進出を逃すなど、近年は良いところまで進みながら戴冠に届いていない。それだけに今大会に懸ける思いは強く、“3つ目の星”をユニフォームに刻むべく、2回戦からチーム一丸で戦い、勝利を目指す。


試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:天皇杯という大会に対する思いについて

「天皇杯は2017年度の大会で、最高の景色を当時の監督、選手とともに見させていただきました。本当に幸せな景色でした。セレッソファミリーの皆様と、あの時間をもう一度共有したい。その思いでいっぱいです。また、私たちの目標であるアジアにもつながる大きな大会です。明日の試合から1試合1試合、大事に戦って、全員で優勝を目指していきたいと思います」

 

Q:カテゴリー的に格下の相手となる2回戦で気を付けるべきポイントは?

「毎年、2回戦は波乱が起こっています。実際、過去にはセレッソも2回戦、3回戦で敗れたこともあります。明日も難しい試合になると思います。(兵庫県予選決勝の)関学戦、(天皇杯1回戦の)福井(ユナイテッドFC)との試合もスカウティングしましたが、相手はチーム一丸で素晴らしい一体感の下、戦ってくるチームです。立ち上がりから自分たちのサッカーを全うする、向かっていく。そういったことが大事になります。また、特にメンタル的なところが難しい試合だと思っています。自分たちで主導権を握れない時間帯も当然サッカーの中ではありますが、我慢すべき時間帯で我慢できるか。攻撃でリズムが保てない時間帯でも全員でカバーできるか。サッカーでは当たり前のことですが、ついつい、カテゴリーが下の相手に対しては、みんながバラバラになったり、イライラしたり、チームが一つになれない。そうなると、波乱が起きてしまう。そういう試合を私自身も見てきたので、チームマネジメントを全員で共有して、立ち上がりから戦っていきたいと思います」

 

Q:直近の名古屋戦はチームとしても悔しい試合になったが、明日はタイトルにつながる天皇杯、週末は神戸との一戦も控えています。どう切り替えていきたい?

「大一番の名古屋戦に敗れ、当然、選手も私も悔しい思いをしました。その中で、すぐに天皇杯という新たな大会がスタートすること、そして、首位の神戸との大一番があることをポジティブに捉えています。明日また、新たな競争が生まれると思いますし、将来のセレッソだけではなく、将来の日本を担っていく、そういった選手たちが明日の試合で躍動することで、またチーム内の競争は激しさを増すと思います。若い選手たちの活躍、そして、今少し試合から離れている選手たちのパフォーマンスを楽しみにしています」

 

Q:喜田選手は直近のリーグ戦2試合でも起用されているが、明日彼に期待することは?

「彼は、私が監督になってからも早い段階でチャンスを与えた選手の一人です。それだけ期待している選手でもあります。また、育成のカテゴリー時代から、たくさんの指導者、スタッフ、サポーターから期待され、愛情を注いでもらった選手です。このクラブを背負っていかないといけない。それだけの選手だと思っています。あとは、自分でチャンスを勝ち取れるかどうか。そこにかかっていますので、明日は彼のパフォーマンスも楽しみにしています」

 

Q:先ほど、カテゴリーが下の相手と対戦するときの難しさ、メンタルの重要性を話されていたが、事前に選手たちに働きかけること、言葉はありますか?

「過去には常に波乱が起こっていること。その理由には、そうしたことがあるということ。私自身もサテライトを見ていたとき、ステップアップリーグや練習試合で、そういった経験もしてきました。チームスポーツなので、一人一人がセルフコントロールを乱したり、我慢強くできなかったり、助け合うことができなければ、当然、試合は難しくなります。そういうスポーツだということを、改めて全員で共有したいです。また、サッカーはミスのスポーツですので、ミスが起きたときに、全員で助け合うこと。サッカーで一番大事なことを、しっかりと共有しながら全うできるか。そこが本当に大事なポイントになると思います。そういう言葉を伝えたいと思います」

 

Q:明日は経験の少ない若い選手も出場されるということで、アピールしたい気持ちも大きいと思います。競争と協調のバランスについて

「おっしゃる通りで、自分をアピールしたい、表現したい、そういう気持ちは当然、発揮して欲しいですし、逆に言えば、もたないといけないことです。そういう思いと、勝利に対してチームのために戦う、走る、自己犠牲する。そこは両輪で大事なこと。そこを私が全員と共有できるかどうか。チームマネジメントとして、明日、私に求められる仕事になります」

 

喜田陽選手

Q:明日の試合でチームとして表現したいプレーは?

「試合にあまり絡めていない選手、久々に出る選手もいるので、アピールの面も含めて、しっかり目の前の試合に勝てるようにプレーしたいと思います」

 

Q:対戦経験が少ない相手との試合で気を付けることは?

「やってみないと分からない部分もあると思うので、みんなでしっかり試合に入って、その中でも、相手のウィークポイントを突いていければと思います」

 

Q:早い時間帯での先制点も目指しながら、相手の時間帯を耐えることも必要というイメージですか?

「そうですね。相手がどういう守備の仕方で来るかをしっかり見て。ブロックを作ってくるかも知れないし、前から来ることもあると思うので、相手を見ながら戦えたらと思います」

 

Q:今季ここまでの取り組み、自身のパフォーマンスをどう振り返る?

「試合にフルで出ることは少ないですが、練習や、短い出場時間の中でも自分のできることをしっかりやって、チームのプラスになること、勝利につながるプレーを心掛けています」

 

Q:最近の小菊監督からのアドバイスで、心に残っていることはありますか?

「僕を含めて、『若手選手たちが出てこないとチームは良くなっていかない。若手が底上げすることで、もっと上を目指せる』という話はしていただいています」

 

Q:明日は自身の良さをどう出していきたい?

「チームの勝利につながるプレーをすることで、自分の良さも出てくると思うので、一番はチームの勝利を意識してプレーしたいです」


天皇杯 JFA 第103回 全日本サッカー選手権大会 2回戦🆚Cento Cuore HARIMAの配信

📺JFATV(YouTube)

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